好奇心はある、安全かは分からない
3人を見送った後、俺は1人歩いている
ご飯は食べてしまったし特に行きたいところは無くただ歩いていた
ふと空を見てみると、王城で説明を受けた時ぶりにアレが目に入った
「魔王城……」
空中に浮いている城、アレが原因で世界中に魔物が現れて平和を脅かしている
この世界の誰かあの魔王城へ行って戦わないのかな?アミルクリスタルを扱えなくても今の俺たちよりもこの異世界の人達は戦闘力が高いと思う……
なんて考えが頭の中に過ったけど
「見えているのに…届かないってことか」
何となく手を伸ばして、届かない距離になる魔王城を空でつかむ
そもそもあの高い所にある魔王城に行く方法が無いと思う
発想力や思いの力と魔力を使っていろんな魔法を扱うことができるから空を飛ぶ魔法もある、普通に憧れているから1回試したことがあるけどあまりにもマナの消耗が激しかった
周囲の人達も飛んでいない所を見るとこの世界にとっても実用的でないレベルであるから正義感があっても行きたくても行けないんだろう、無理やり飛んで行ったとしても持続できなくて途中で落ちて落下してそのまま………
魔法が発展しているからこそ機械開発などは発展してない、飛行機は無いだろうしあったとしても燃料が持たない可能性もある、そうなると…………
「アミルクリスタルで魔力を増して行くしかない、そしてアミルクリスタルを扱えるのは俺たち異世界からの召喚された勇者だから救えるのは……俺たち3人しかないってことか」
俺たちだけ……そう思いながら視界に魔王城をもう一度入れてみる
見てきた異世界召喚の内容は悪意を持った世界ばっかだけど
実際の所はこんなにも優しい世界であった
復讐とか成り上がりとかカッコいいと思っている作家が演出しようとして陰湿な内容になってしまっていることが多い気がする
実際の所こんなにも優しい世界なら救う決意を改めて心に決めていく
持っているマクスラスを魔王城に向けて……
「魔王……貴様を打破し、この世界グラーフィアを救う
世界を救ったと土産話があれば我が冷華様も喜びになるであろう!!」
実際は「異世界行ってた」って伝えたら信じるとは思うけど羨ましがられそうではあるけど
「待っていろ魔王!我が!この世界を救ってっ
……っは!?」
一回正気になって周囲を見ると、周りの人達に見られていた
決して怖がられているわけではなく、笑われて……
「おっ………俺は勇者ソラアミセント!!!
アミルクリスタルを集めて行き魔王を倒すことをここに宣言するううううう!!!!」
中二病の雰囲気ではなくうろ覚えな感じに無理やり勇者っぽい宣言をした
すると周囲の人達は拍手をした…
いやどっちにしても恥ずかしいんだけど!!
普通に居ても立っても居られなくて「サラバだ!」と全力疾走で走ってその場を去った
マジで時々こうなるの、何とかしなければ…
……………
………
「ふぅ……ふぅ……身体能力が強化されているから現世に比べたら結構な距離逃げれた…ふぅ……」
別に追いかけられたわけじゃないけどなんか思った以上に逃げてしまった
ちょっと喉が渇いたし何か飲み物を飲みたいな
普通だったら自販機でブラックコーヒーを飲んでみたいけど自動販売機は特に見当たらないってか異世界にあるわけないよな…
ジュースでも井戸水とかどこかに………
「あれって…看板に薬屋って書いてある?」
薬局か…そういえばよくファンタジー作品では薬のアイテムの事を「ポージョン」って表記する事が多い
主にファ〇ナ○○○ンタジーシリーズから大きく広がったと思うけど、前にポージョンの意味をネットの辞書で調べてみた所「ポーション」って実際の意味は薬とかの意味ではなく「1回分」って意味が正しいことが分かった
料理の1人前、1人の分け前、薬の1回の服用分
とかの意味をポーションって呼ぶのが正しい意味だから結構驚いた
まあ、だからと言っても上げ足を取るような発言をSNSに書いたり言ったりはしない
「現代でも薬屋にはスポーツドリンクや経口補水液とか売っているから………何か飲み物売ってないかな?無いならこの世界の薬を1回試してみたい」
品子さんがヒーラーの役目をになるけど、いつかはこの薬のお世話になるかもしれない
健康な時に薬を摂取しても多分大丈夫だと思うし1回飲んでみたいな
そう思い立ったが吉日なので木製で出来ている扉を開いて中に入ることに
「いらっしゃ……いませ」
「おはようございます、いや、今はこんにちは、かな?
とにかくこんにちはー」
当然の如く店員の女性は俺の姿を見て固まってしまった、俺らって手配書に書かれている犯罪者かなんかなのか……早くこの偏見をなんとかしたい
店の中は他の客はいなくて、まるで現代にあるようなバーと薬局が合わさったような店内になっており
待つための椅子が数個はあるけど、結構狭い作りになっており、カウンターの反対側には何か色とりどりの薬?がたくさん並べられていた
「すっげー!かっこいい!!」って言いたい気持ちは押し殺す、急な反応してしまうと店員さんが怯えてしまうかもしれないからだ
「あの…俺は別の世界から来た勇者なのですがこの世界の薬のことについて教えていただきたいのですが…お時間をよろしいのですか?」
「え……分かりました?」
店員さんは予想外の事を言われたのかキョトンとした表情をしている
他の客は見当たらないから、時間のある間に聞いてみてたいな
「俺たちのパーティの中にヒーラー…えっと回復担当の方がいますがそちらの方の負担にならないように回復薬のことについて学んで扱ってみたいのです」
「あっ、分かりました」
もちろん冷やかしは絶対にしない、基本となる薬があるなら1回購入して飲んで味を堪能してみたいし
「俺たちがいた世界では薬って症状によって使う薬が変わるのですが…この世界でも怪我の種類や病気によって変わりますか?」
「そうですね、切られたり噛まれた傷によっては使う薬が変わることもありますし
毒による体調の悪さに関しては、なんの毒かによって変わります」
…確かに、ゲームにおける毒の状態異常って「毒」1つだけになっているけど現実では蛇毒に蜘蛛毒、植物系だとキノコとかもいるしそれぞれの毒は皆違って体にむしばみ方も変わってしまう
リアルだとこうやって変わるんだな…
「なるほど…それでしたら回復担当の方にもそのことを伝えておきます
続いて質問なのですが回復薬って見た感じは液体のみですか?」
「はい、薬となる草を直接食べたり傷に刷り込む人はいますけど……やっぱり液体に加工したほうが使いやすいし効果も早いです」
「食べたり刷り込んだり?薬って傷にかけて使うのですか?それとも飲んで使うのですか?」
「かけても飲んでもちゃんと効きますよ?
だけども使い方をちゃんと分けた方がやりやすいと思います」
使い方の分け方?そういったものがあるのか?
「傷を負った時ですが、毒や病気を除きますと外傷と内傷に大きく分かれまして
切られたり噛まれたりしたときの外傷はかければ治るのが早く
殴られて内出血や骨折などの内傷は飲んだ方は治るのが早いですので
そのように使い分けるのがおススメです」
これは言い情報を聞いた、確かにポーションを使うシーンでは飲むので一貫していたり、かけるので一貫していたり、両方混合していたり、作品によってバラバラだったり…
特に瀕死の人に飲ませないといけない場合、色々とドラマが生まれたりすることも…
「なるほど、いま俺は怪我を負っていないのですが1つ試しに買ってもよろしいですか?」
「えっ!?いいですけど…」
「健康状態で飲んでも大丈夫ですよね?」
「はい…一番安い基本の回復薬でもいいですか?」
「よろしくお願いします」
そう言うと店員さんは1本の赤色の液体が入った試験管ぐらいの大きさ瓶にコルクで蓋をされている薬を渡してきた
「料金は勇者なので大丈……」
「いえ、絶対に払います、勇者と言われましても俺のいた世界では一般人なので払わせてください
勇者でしてもきちんとお金払いますけどね」
ちょっと強引だけど料金を押し付けるように代金を渡した、いくらかは全く分からないけどさっきの食事代ぐらい渡したが
「たったた高いです!銅貨30枚ほどでいいですよ!」
「すっ!すまない!」
さっき払った代金を一旦回収して今度は銅貨を30枚にして渡した
勢いはよくないな……
「ま、毎度ありがとうございます。」
「ありがとうございました、あっそういえばもう一つ質問があります」
「はい、なんでしょうか?」
「薬を使い終わったら瓶はどこに置けばいいのでしょうか?」
「それでしたら店の前に空き瓶を入れる箱があるのでそこに入れてください
どこか遠くに出かけた時も薬屋の前にだいたい置いてありますのでそこに入れてください」
「……それって、もしもポイ捨てされていた時は自主的に持ってきた方がいいですか?」
「え!?そんなボランティアみたいなこと勇者様方には悪いですよ!
薬瓶に限って持ってきたならありがたいですが…」
「分かりました!では失礼します」
「ありがとうございました~
無理はしなくていいですよ?」
そう言われながら店を出た、お店の前を見てみると店員さんの言っていた通り箱があって中には様々な大きさの空き薬瓶が置いてあった
「ポイ捨てに関して薬瓶はここにやるとしてほかの種類のポイ捨てゴミに関してはどこに捨てるべきか誰かに聞いておかないとな……さて」
試しに買ったのは念のためにとかの理由ではなく、味を知りたかったからである
戦闘中に急いで飲んだ時は味を堪能する暇は無いのかもしれない
折角の異世界!やっぱり中世ファンタジーと言ったらポーションよ!
1回飲んでみたかったんだよな!どんな味であってもいい!どんな味がするのか楽しみだ!
コルク栓を引っ張ると「ポン!」と景気のいい音が鳴り開かれる
匂いは特には無く、ちょっと揺らしてみると普通に液体のようだ
「さて、いただきます」
舌に全神経を集中するために目をつぶる
どんな味になってもいいように少しばかり口内にチョロっと流して舌を回して味わってみる…これは
「……苦い、なんか草のような苦さと現代にあるような錠剤のような苦みがする」
コーヒーのような香ばしい苦みとは違って少し爽やかさな苦み
これがポーションの味か……いや誰もポージョンって言ってないけど
決してがっかりした訳ではない、むしろ少し親近感のある味で安心感もあった
それに…………
「“良薬は口に苦し”ってどの世界の一緒なんだな、なんだか親しみを感じて来たな!!」
親しみ、そんな感じか分からないけど本当にうれしい気持ちがある
玲香への土産話がまた増えた
異世界に行ったことは信じるとは思うけど、でも羨ましがられそうな気がする
魔法を本当に扱ったりの部分が特に……
中にあった薬を全部飲むと、さっき逃げた時の疲れは癒えていく感覚がしていった、疲れにも効くみたいだ!
薬屋さん前の箱にコルクも瓶も置いといて俺はその場を去った
「そうなってくると他にもどんな店があるのか見てみようかな
お城のだからあまり多くは使わないけどお金はたくさんあるし」
そう独り言をつぶやきながら歩いていく………と
「あれ?ここって………」
王城の方向へに歩いて行きながらキョロキョロと見回してみると、なぜか1つの路地裏が目に入った…………なんかよく分からないけど気になってきた
「……………クックック、これは修羅になりそうな
ちがうちがうちがう、こういった時主人公は行くけど俺は主人公じゃないから絶対に行くな」
そうやって頭を横に振りながら自分に言い聞かせる
主人公と言うものは「立ち入り禁止」は絶対に通り抜けるし、「やるなよ!」って言ったことは大体やるし
確かにドラマが起こるけど俺は決して行かない、そのままその場を素通りして……
「おはよー」
「わっひょお!?」
「おおっと、面白い驚き方するねー」
路地裏を通り抜けようとしたらなぜか目の前にガリウス兵隊長が!?!?!
「なっ!?ちょ!?なぜここにいらっしゃるのでうすか!?」
「落ち着けよー別に俺は怖がらせに来たわけじゃないって………」
「あーあっあの武器をかってに…」
「別にいいって、無くなったら買い足せばいいしー」
「わ、分かりました、それでいったいなぜここにいるのですか?」
「あー俺はここに用事があって来たんだー」
「用事?」
「いっしょに来るか?」
「いっしょって…何をするのですか?」
「あー来てのお楽しみだ」
秘密ってこと?相変わらずガリウス兵隊長は何を考えているのか分からない
「危ないくないですか?」
「大丈夫だーもしかして怖いのか?」
「そうです、俺の世界にあった物語では路地裏と言うのは大体危険なことが起きていましたので」
「そりゃ人の目が入らないから悪い奴らがやりたい放題だろうからねー
じゃー俺が守るから安心してくれー」
「行くとは一言も言ってないですけど………まさかとは思いますけど、兵隊長ってサボっ」
「そんな心配すんなってー」
………あ、これは多分サボりって奴だ、休憩とかではなく
腕を軽くつかまれてそのまま引っ張られるように、なあなあで路地裏の方へ向かってしまった
………発覚してしまったら蜜巳さんやカイザムさんに怒られそうだ




