表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者はいる、主人公はいない  作者: 虹鳥
プロローグ・王都セカンドルト

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

12/58

説明はある、善と悪はない

「千斗?」

「どうした??」

「なんか、ワクワクしてるね!」

「まあ、魔法だしな」


戦闘訓練2日目

この日はいよいよ魔法の扱い方について学ぶ、客室の中で3人で着替え終えた状態で待っているけどワクワクして待っているからこそ待ち時間が長く感じる


「あの………落ち着かないなら…………少し雑談をして落ち着きませんか?

私は千斗さんのことで少し気になっていることがあるのですが………」

「え?いいけどどうした?」


他から見られていてもどうやら俺はよっぽどワクワしていたらしい


「千斗さんのの彼女さんで名前が……………えっと」

「玲香のことか?」

「はい…………………どんな人なのかが知りたくなりまして……………」


玲香のこと?俺の周辺人物に興味あるとは?

でも玲香のこと以外はあまり面白い話はないんだよな………両親や友達とは普通に接しているぐらいだし、むしろ中二病でシンクロしている高校生カップルなのが濃すぎるだけかもしれない


「玲香か、まず玲香の何を知りたい?」

「外見とかが知りたいです」

「あー

玲香はまず美しい白くて長い髪をしている」

「私よりも…………髪が長いですか?」

「そうだな」


それぞれの後頭部の髪は蜜巳さんは大体背中ぐらいまであるけど、玲香は腰ぐらいまで長い


「その白い髪はまるで氷のように美しくて金輪際現れないぐらいのこの世の奇跡、顔つきも美しく年齢以上の美人であって趣味も俺と同じように漫画やアニメ、ライトノベルを見ている

性格もはっきりとした物言いをすることは多いけどそれでも頭から否定することは無く正直者だけどとっても話しやすい

以前俺が演じて…もとい、中二病の時に俺は『ウルティマ・ザン・ガーゴイル』と名乗っているが俺の彼女は俺を召喚した召喚主…『冷』たい『華』と書いて冷華様、氷を操る冷華様は我の水魔術なんぞすべて無効化されてしまう…我が主は何物にも最強であって我の実力など足元に…はっ!?」

「…」「…」


やば!?話に夢中になり過ぎていつの間にか中二病モードになってた!?


「白い髪で2人で中二病なんだね、とっても仲いいじゃん!」

「あの………お似合いですね!」

「くおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ………」


あっ…完全に2人から気を使われている感がすごい、以前の時は品子さんは中二病を知らないからこその純粋な反応だったけど、その時に蜜巳さんから教えられたからこそ2人共二倍気を使われているから二倍のダメージが…


「えっと、身長とかは?」

「あっ、俺よりも少し低いぐらいだったな。女性平均で考えたら結構高めかも」


なんか、助け舟を出された気がする…ごめんなさい品子さん

そう思っているとノックの音が聞こえた、何とタイミングの良い!?


「勇者様方、本日の戦闘訓練の時間ですので準備が済みましたら出てきてください」

「あっありが…じゃなくて準備終わっているので今すぐ行きます」

「分かりました……ありがとうとは?」

「何でもないです!」


さっさと向かうことになった………


カイザムさんについて行き騎士訓練とにたどり着く

以前は剣に囲まれている中心にガリウス兵隊長が寝ていたけど、今回は壁際の方にマトが並べられていた。

前回は武器の周囲で寝ていたけど今回の周囲には特に何もなかった、魔法の訓練の為に片づけたのかな?


「はぁ……お!き!て!く!だ!さ!い!」

「あぁ~」


気の抜けたような?あくびの様な?そんな声が聞こえると兵隊長は上体を起こした、大きな口であくびをしながら…


「ああ、おはようカイザム」

「いい加減にしてくださいよ兵隊長!」

「しょうがないだろ?昨日の夜忙しかったんだから」

「昨日の夜?適当なこと言ってないですよね?」

「このカカシを準備して寝床の武器を片付けて魔法訓練用状態にするのに時間がかかってなぁー」

「そんなかからないでしょ!早く魔法を教えなさい!」


…なんとなく分かったけど、このやり取りは多分毎回やっている気がする

兵隊長が眠そうにしているのは昨日と同じだ、でも今日はしっかりとやって欲しい気持ちがある、魔法を扱うと思うと少し急かしたくなる

2人のやり取りが終わった後、蜜巳さんは同じ場所に座って見学

カイザムさんはそのまま去って行った

……昨日の様子を見て待機しないのはもう諦めの感情があるんだろうか


「んじゃあ、魔法だけど

随分と興味津々なのなら物を浮かせたりとか動かしたりの基本的な事は置いといてさー

攻撃の魔法と補助の魔法や治療する魔法になんかを召喚する魔法ってあるけどーどういったことがしたいんだー?」

「ここは千斗が先に行く?すごく楽しみにしていたから」

「いいのか!?」

「うん!楽しんじゃって‼」


本当に最大の感謝を送りたいほどにありがたい話!


「マジでありがとうな!」

「おー魔法も楽しみかー偉いねー

んでどんな魔法を扱いたい?」

「こっ攻撃魔法を扱いたいです!できれば水魔法を!」

「水かーいいねー」

「とっ、所で攻撃魔法ってどんなのがありますか?扱う前に理解を深めたくて!」


作品によっては魔法の説明が無いままサラッと進む作品はあるけど俺は本当に説明が欲しい

この世界ではマナは空気や水のように漂っていて無限に近いほどの量がある…なんて王様から説明があったけど魔法に関しては何があるかは具体的なことは分からない

ナリアン先生が教えてくださったのは世界の常識であったしそれと魔法は当たり前すぎて逆に難しいのかもしれない、異世界人が俺に「機械ってなに?スマホってなに?」とか聞かれたら正直説明が難しい


「攻撃魔法ねーそっちの世界の物語の中に魔法あるんでしょ?攻撃魔法の基本である『6大元素』ってあるかい?攻撃魔法はだいたいソレだよー」

「六大元素!?それって火水風地闇光の6つの事ですか?」

「おーそれがあるなら説明しなくても良さそうだね」

「あっ、でも1つだけ説明が欲しいのですが闇と光って普通に扱えるのですか?」

「普通に扱うことができるぞー?その2つって作品では特別なのか?」

「はい、光は優遇な意味で闇は冷遇な意味で扱われることが多いです」

「…なんかどっちもかわいそーだね」


物語で6大元素を扱った場合「火水風土」の4大元素は魔法の中でも一般的に扱われることが多いが「光」は神聖な役職に入っていたり信仰深い人でないと扱えない…とか

「闇」は禁忌として扱われており魔王側の裏切り者が扱うから使ったら罰せられる

なんて作品もあったりする


「あと…生まれつきその6大元素の内1種類しか使えないから2種類以上使える人は稀だったり…貴族の人にしか使えなくて平民で扱えたら平民上がりできるけど貴族たち周囲からおざなりな扱いが悪かったり…」


と言った感じに作品によっては魔法の扱いが変わることが多い、だからこそ毎作説明が欲しいと思っている、知っている前提で話を進めた場合は俺のように読者と作者で認識の違いが生まれてしまう場合が多い

特に多いと思うのが最強系で主人公の最強を表現しようとしても平均値や中央値、もしくは上限を出さずにそのまま「主人公すげぇ!」ってやっても見ているコッチは「?????」で終わってしまう


「………」

「ガリウス兵隊長?」

「あーもう考えるのはめんどくせぇ

別に魔法そのものに良いも悪いもないからなー武器だって敵と戦えたり護身用に持つことって悪くないし、街中で人に対して攻撃するのは悪い事だー

そう言った常識はそっちの世界にあるはずだよな?」

「えっありますが…?」

「その考えでいい、魔法に善悪はない!扱う人の善悪で決まるものだ!

って思えばそれでいいんだよー誰だって扱おうと思えば使えるから貴族でもなんでも使えるぞー?」

「…よく分かりました」


使う人の善悪か、こちらの世界にある火薬系の物とかも同じみたいなものか

ダイナマイトとかの爆発物って元は採掘用で発明されたはずなんだけど今では爆発による危険なテロだとかも起こっている

拳銃も怖さを知らない俺からして見たらカッコよくてロマンがあるって思ってはいるけど実際の所は戦争で扱われたり裏社会での扱いなどがあるみたいで危険な物だったりする、見ていた科学のアニメでも主人公が「作ったから俺は地獄行き確定だな…」って言っていたぐらいだし


「っま、3人はこの城の人達から評判はいいみたいだし俺の部下はビビっているけど正直勇者3人は全然悪い人たちには見えねぇ、魔法だって一杯教えてやるさ」

「はい!よろしくお願いします!」

「水魔法だっけ?じゃあ教えてあげるからあのマトと俺を見ていてくれ」


そう言ってガリウス兵隊長は片手を前に出す

見ているマトは木の年輪に色を付けたような簡単な出来栄えのマトが並べられている

魔法攻撃や矢のような攻撃ですぐ壊れるから簡単な造りになっているんだろう

そう思っているとガリウス兵隊長の方から何かブクブクと音が流れる…


「いーくぞー」


手元の方に小さな水球が何もない所から現れてだんだん大きくなっていく

野球ボールぐらいの大きさになった時に…っ?!


「えいっ」


その水球は突然の如く馬上槍のような鋭い形に伸びてマトに向かって真っすぐに猛スピードで飛んで行った。

水の風切り音と木材のメキメキの音が同時に聞こえる

その直後には静寂が訪れて………


「マトに、風穴が!?」


マトどころか奥の壁まで届いておりヒビと穴が出来ている……かっかっかっか!?!?!


「あちゃーやり過ぎた、っま、バレなきゃいいだろ、秘密にしてくれよな?勇者たち?」

「かっかっかっかっかっか…?!」

「どした?咳か?それとも笑っているのか?」

「かっこいい!!?」

「おっとそう来たか、偉いねー」

「かっこよすぎますよ、手元で何もない所から水が出たと思ったら形が変わって槍のようになり一瞬の出来事のように槍と壁を貫くなんて!!一瞬でこんなにも一転集中な攻撃をするのは本当に凄いです!」

「おーそうするか、勇者ソラアミセントは昨日槍を使っていたからそれをイメージしてみたんだけど、喜んでもらえて何よりだ」


使いたい!ものすごく使いたい!!


「本当に凄いです!使い方を教えてください」

「よーし分かった、けどその前に…」


ガリウス兵隊長は1回後ろを見て品子さん…いや、蜜巳さんにも向けている


「俺はめんどくさがりだからさー説明は1回で済ませたい!

勇者アキハラシナコにも説明したいけど勇者コヌマミツミにもついでだから説明させてもいいか?

攻撃以外にもいろんな魔法があるから覚えておいて損はないぞー?」

「分かったよ!」

「えっ………あっ…………はい!」


奥で座って見学していた蜜巳さんも近づいてこちらまで近づいてきた

……無理して戦ってほしくないがこの向上心がいい一歩になったらいいけど


「この世界の魔法の使い方について説明するよー

ちょっと王様から魔法の説明は聞いたか?」

「はい、聞きました」


たしか…思いの力を基にするんだった気がする


「復習の為にいうならなー空気中のマナを体内に摂取して

その体内のマナと『こうしたい!』と言う気持ちを使って魔法になるんだ

強い気持ちがあれば基本的に何でもできる

体内にあるマナの量と発想力で出来ることには限界はあるけどな」

「先生質問です!以前に蘇生魔術が出来ない人がいましたがそういうところに限界があるのですか?」

「いい質問だ勇者アキハラシナコ、

人によってはなー命の重さとか違うってわけ、たとえ生き返っても死体は動けないから行動できなくなるから蘇生魔術を扱える人が多い、ちな俺だって使えるぞ?どうやらナリアン神父様曰く君たち3人は命どころか死も重んじるらいいな?」


その考えを最初に持っていたのが俺だけだったけど、2人に訴えるように言ってしまった


「まあ、怒らないで聞いて欲しいが『どうせ死んでも生き返れるし』とか楽観的な考えを持っているか、もしくは『俺は死なん!』って絶対の自信があるか、いっちゃん多いのは攻撃することをばっか考えて防御や回復をおろそかにしていると蘇生のような回復の中でもレベルの高ぇのが使えなかったりする

そういった人が身を守る魔法の発想が出来ないという訳だ」


……そう考えて見たら確かにあの時の冒険者2人組は『また死んだ』的な事を言ってたな、他人に勝手にこんなことを思うのは申し訳ないけど楽観的な感じに思えてしまった…すまない


「発想次第で何でもできるということですか?」

「そのとおりだーそれさえ分かればいい、やりたいことを考えればいいんだよ」

「分かりました!」

「………………やりたいこと………ですか」


元気いっぱいに返事をしている品子さんとは打って変わって、ボソリと蜜巳さんは呟いていた

追及することはしないけど何か心変わりをしていればいいな………

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ