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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

俺達シリーズ

俺達デートすんの?!

作者: 琥珀

「千尋さん、明日なにか用事ありますか?」


「んー、いやないな。それがどーかしたか?」


「明日デートしませんか?」


それは唯のあの言葉から始まった。



~次の日~


それにしてもいきなりだよな。デートだなんて・・・

そーいや俺デートって初めてかも。

彼女いたことないし。彼女より先に彼氏できてるし。

でも初デートが男とかなんかなぁー。

だいたいなんで俺は唯と付き合うことにしたんだっけ。

マジで男好きなのか?!俺は!!

いやいや女の子と付き合ったことはないけど女の子が好きなはずだし。

女の子の友達だって多いし、まぁいつも友達止まりだけど。

誰でもいいから恋人が欲しかっただけなのか?

てゆーか男同士でセックスなんかできるのか?!

あんな太いものが入るのか?!!

あーもう!やめよう。

唯だって俺とそんなことがしたいとは限らないし。

でも昨日、めっちゃ嬉しそうだったよな。


「あ、唯・・・」


待ち合わせ場所で俺がみたものは


「ねぇーよかったらお茶しない?」


「ごめんね、おねーさん、人待ってるから。」


女の子に囲まれている唯だった。


「あ!千尋さん!」


今話しかけてくるかよ!!


「や、やぁ、その遅れてごめん。」


「いえ、俺が緊張して早くきてただけなんで。」


「いつ来たんだよ。」


「1時間前ですかね。」


「早すぎだろ!お前慣れてんだから緊張する必要ねーだろ。

まさかいつも緊張してんのか?!」


「違いますよ、千尋さんだからですよ。

その・・・本気で好きになった人とのデートは初めてなんで。

うわぁーなんか照れますね。」


顔真っ赤。なんか可愛いな。


「なら俺もお前も初でちょうどいいじゃねーか。」


「はいっ!」


こいつが笑うとバックに華が見えるみたいだ。

無理して笑うと青とか紫とか寒色系な華だけど、心から笑うと赤とかピンクとか暖色系の華でこっちまで明るくさせる。

こいつに人が集まる理由がわかるわ。やっぱり。


「で、どこにいくんだ?考えてあるのか??」


「はい、千尋さんが喜ぶとこです。」


「ん?」



~2時間後~


「いやーめっちゃおもしろかった!

やっぱり主人公かっこよすぎだろ。

てゆーかよく覚えてたな。俺があの映画好きっていってたの。」


「千尋さんの好きなものですから。」


「お前さぁホスト向いてると思うぜ。」


「それ褒め言葉ですか?

まぁお金に困ったらその手もありますよね。時給いいですし。」


「・・・」


「冗談ですよ。それよりお腹すきません?」


「そーだな。もう12時だし。」


「じゃあオススメのとこあるんでいきませんか?」



「この店、初めてくるな。」


「どれも美味しいですし、値段もそこそこ。

オススメの場所です。」


「そーなんだ、なににしよーかな。」


「あれ、千尋じゃん。」


「たか。」


「まさかこんなところで会えると思わなかったよ。

なんか千尋、最近いつも如月君といるよな。

まさか彼女できねーからってやけくそで男に走ったか。」


「違うよ!唯はただの後輩で友達だって。な、なぁ?唯。」


「そーですよ。面白いこといいますね。」


「へぇーならよかった。

千尋に恋人とかできたらどーしようかなって思ってた。」


「へ?なんで??」


「さぁな。じゃあまたな千尋。如月君も。」


「言うなら最後まで言えばいいのに。なぁ唯。」


「・・・そーですね。」


「なんか、怒ってるのか?」


「なんでそう思うんですか?」


「バックの華が寒色系だから。」


「はい?」


「いや、その無理して笑ってるなって思って。」


「千尋さんの勘違いですよ。

お腹すきましたし早く注文しましょう。」


「あ、あぁ」


俺の勘違いなのか。ならいいが。

でもそれにしては暖色系の華が見えない。


    

「唯、あそこの公園行かないか?」


「え?いいですけど。なんか公園って懐かしいですよね。」


「そーだな。とりあえずベンチ座って待ってて。」


「でも」


「いいから待っとけ!!」


「は、はい・・・」


~2分後~


「悪い、遅くなった。これ、なにが好きかわかんなかったら適当に買ってきた。どっちがいい?」


「千尋さんが選んで下さいよ。どっちも好きですし。」


「じゃあコーラな。」


「ありがとうございます。どーしたんですか?

なんか怒ってます??」


「怒ってんのはお前だろ。」


「だから俺は怒ってなんか・・・」


「じゃあ作り笑いなんかすんなよ。

俺は自慢じゃねーけど鈍いとかよく言われるからそうなんだと思うしなんでお前が怒ってんのかわかんねーんだよ。

だからはっきりいってほしい。 

今のお前と一緒にいても楽しめないし、そーいうお前は嫌いだ。」


「・・・千尋さんは自分のこと鈍いっていうけど全然鈍くなんかないですよ。

俺のことちゃんとわかってくれてるの千尋さんだけですもん。

やっぱり千尋には見栄も嘘も通じませんね。

・・・ただの後輩で友達。」


「ん?それってさっきたかに言ったやつ?」


「千尋さんにとって俺はただの後輩で友達ですか?」


「あ・・・」


「わかってます。男同士で付き合ってるとか言えないのも、千尋さんは俺のわがままで付き合ってくれてるのとかも。

でもとめられないんです。

やっぱり千尋さんから言われるとなんだかショックを受けてる自分がいて。

こんなの独占欲強い子供みたいだし、千尋さんに嫌われるんじゃないかと思って。」


「・・・」


「やっぱり幻滅しましたか?」


「なんだよ。わがままでつきあってもらってるって。」


「え?」


「俺がいつお前のわがままに付き合ったんだよ!」


「でも千尋さん、俺と付き合ったのって流れに流されたからですよね。」

 

「いや、そーかもだけど・・・」

 

「あの日助けたのが千尋さんに好意を抱いている長谷さんでも千尋さんはオッケーしたはずですよ。えっと吊橋効果的な?」


「お前馬鹿じゃーねの?!」


やったことないけど合わせるだけなら簡単だ。

初めて俺はキスをした。


「確かに最初は流れでだったかもしれねーけど好きでもねーやつにこんなことはしない。唯だからするんだぞ!!」


「それは千尋さんが俺のこと好きってことでいいんですか?」


「・・・そーだよ、悪いかよ。」


「いえ、嬉しいです!」


あ、暖色系の華だ。

やっぱりこの笑顔好きだな。


今は恥ずかしくて好きだとか言えないと思うけど、そのうち自然に言える日が来るといいな。


「さぁデートの続きするぞ。」


「はいっ!」


              (おわり)







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