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星空の町  作者: はやけ
6/6

決着

サソリは巨大な腕を振り上げる。さらに後ろに飛び退く霧奈。地面の砂が巻き上がり視界をふさぐ。霧奈は砂を避けるように回り込み剣を持った手を突きだす。サソリの体にあたった剣は乾いた金属音を響かせ弾かれる。弾かれた反動で後ろに倒れる霧奈。

「くっそ、こいつ硬い!」

体勢を崩した霧奈の方に向き直るサソリは狙いを定める。

すると霧奈とは逆から水柱がサソリの体にぶつけられる。水圧によりサソリの足が地面を擦るがサソリ自体は平然としている。

水圧を煩わしく感じたのか体を反転させ狙いを鈴華に変えるサソリ。振り上げられる腕を目にした鈴華は魔法を止め後ろに逃げる。降り下ろされた腕、霧奈ほどの身体能力がない鈴華は風圧により後ろに飛ばされる。

「きゃあ!」

風圧だけで吹き飛ばす腕の力、巨大なハサミに捕まれたらその力からは逃れられないだろう。

「鈴華、下がってて!あたしがやる!」

霧奈はそう叫ぶと再び剣を構えてサソリに向かって飛びかかる。

乾いた金属音が何度も部屋に響くがダメージを与えられている様子はない。霧奈もサソリの攻撃を避け続けていたが疲労が蓄積されにつれ余裕が無くなっていく。

そしてサソリが腕を横に払うのを避けた時、足がもつれ霧奈は転がるように地面に倒れこんだ。

その姿を見て鈴華が慌てて霧奈に近づく。

「霧奈さん、無茶しないで。私も戦えるから。私の魔力じゃ動きを止めるのが精一杯だけど二人なら。」

二人で攻撃したところでサソリの硬い外殻を貫けられなければどのみち倒すことはできない。鈴華は逃げることを考え始めた。どちらかが囮になればもう一方は逃げられるか。その時は自分が。

そんなことを考えていると霧奈が思い付いたように口を開いた。

「そうだ、二人でなら。鈴華、あたしにあいつを倒す提案があるんだけど信じてくれるかい?」

ずっと圧されていた霧奈からの突然の提案。二人で倒せるならどんなにいいか。

「うん、私信じるよ。霧奈さんのこと。」

鈴華が答えると霧奈はニヤリと笑った。

「そっか、ありがと。じゃあ頼みがあるんだ。さっきの魔法、あたしに向かって撃ってくれないか?」

何を言っているのか。攻撃用の魔法を生身で受けたらどんなことになるか、ヘタをすれば身体中の骨がバラバラになってしまう。

「そんな、そんなことできない!」

「信じてくれるんだろ?大丈夫、そんな柔な鍛え方はしてないから!あいつの外殻を貫くにはそれしかないんだ。」

信じると言った手前霧奈の言葉に返す言葉もない。片方が犠牲になることを考え始めていた自分には否定するような対案も無い。

ここで時間をかけるだけ無駄。今できることは霧奈と霧奈を信じると言った自分を信じること。

鈴華は手を前に差し出した。

「全力でいくよ!」

「当然!手加減なんかしたら怒るよ!」

鈴華の手から水球が現れその形を大きくしていく。そして水球から霧奈に向かって一直線に水が撃ち出された。

水圧に従い霧奈の体はサソリに向かっていく。霧奈は体がバラバラになるような感覚に耐えながらも剣だけは離すまいと握りしめた。

霧奈の剣がサソリの眉間にぶつかる。先程までとは違った鈍い金属音が部屋に響く。水圧とサソリの外殻に挟まれながらも霧奈は腕をひねり剣を捻り込んだ。

金属音の響きが止まると同時に部屋に響いたのは血の吹き出る音と悲鳴のような甲高いサソリの鳴き声。

しばらく続いた後、サソリは絶命した。


霧奈が気がつくと目の前に鈴華の顔があった。自分の頭が膝の上に乗せられている。ほんわかと体が温かく感じるのは鈴華の回復魔法だろう。

「霧奈さん、よかった!よかった!」

目の前の鈴華の顔は涙が溢れていた。霧奈は安心からふぅと息を吐いて呟いた。

「ちょっと寝る。」

数刻後、十分に回復した二人は祠を後にした。時間はおそらく日が登った頃だろうか。外に出て空を見ても星空の中で判断がつかない。術式も直したし壊したであろう元凶も倒した。時の繰り返しは無くなっているものと思っているが今一確証がない。元に戻っていなければ昨日の苦労が全くの水の泡になってしまう。

二人が内心心配しながら道を歩いていると前の方から声がかけられた。

「お、旅人さまのお嬢さん。昨日の約束通りリンゴを買ってってよ!」

二人は顔を見合せ笑った。

読んでいただきありがとうございます


事件の大小は自由だったのですが世界設定が複雑なためちょっとやそっとの事件じゃ許されなそうな雰囲気でしたw

主人公はサポート役なのでサポートされる人も出さなければならずオリキャラの霧奈さんが登場しました。サポートする側が主人公なので霧奈さんが前面にでないように配慮はしたつもりです。

反省点はキャラを活かしきれなかったことと物語の説明の不十分さですね。

ファンタジー経験が浅いので魔法やモンスターの描写が下手でした


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