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眠るべき生命の美学
子供の頃に知った魔法、今じゃ科学で証明出来ると知った
亡くした彼女も冷めた心も、元通りにならない、帰ってこない
幻になった想いは真実でも幻となる
あまりにも儚い夢物語、嘘でも幻となる
彼女に貰った絶望、今じゃ希望となっているって事
伝え様がない現実と知って、泣きはしない、淋しくはない
幻になった彼女の体温は少しも残っていない
何も感じない真実がどうしても許せない
息が続くのが嫌だ、人がいる事が怖いのだ
どうしようもない事じゃないか、でもいつか終わるのだ
『戦争』と呼んで苦しむのは、『殺戮』と知って嫌がるのは
どうしようもない僕じゃないか、でもいつか終わるのだ
全てが息を止めるのだ
それはどうしようもない事だ
世界の終わりを叶えるのも望むのも間違いなく人類なのに
僕等は夢を見るよ、『平和』という死語を使って
世界の終わりを止めるのも拒むのも間違いなく人類なのに
僕等は今を見るよ、『戦争』という死語を用いて
眠るべきは僕達だ
それでも肯定されようと必死になる美学
眠るべきは僕達だ
それでも『世界平和』と旗を掲げる美学
子供の頃に知った魔法
今も解けない、生命の美学がある