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3.耐性

大狼との勝利から1週間がたった。

傷は魔法ですぐ回復したが、疲労困憊で数日ダラダラしていた。

そろそろ活動しようかと洞窟から出る。


何をするかは決めている。

大狼との闘いで気が付いた火耐性についてだ。

耐性というか無効という状態だった。

他の属性に対しても耐性があるのか確認してみる。

派手に暴れると思うので大狼と戦った跡地に行く。


跡地に行くと木々は残っておらず、地面は焼け焦げている。

戦い終わった後に消火活動したがひどいことになっているな。

近くには墓石代わりの大きな岩とその下に大狼の遺体が埋葬されている。

大火力で焼いてしまった為、完全に火葬状態だったので墓を作った。

手を合わせてからこの場を使う。


最初は氷耐性の確認をしていく。

右第一腕を氷漬けにする。

そのまましばらく放置するがひんやりするだけで、

アイシングした時のような温度は感じない。

とりあえずこのまま放置して次の耐性確認を行う。


指先に向かって電気を放つ。

ピリッとするだけだな……。

尻尾に向かって攻撃するつもりで電気を放つ。

同じくピリッとするだけで痛みはない。

最後に両手を合わせて雷を落とす。

すさまじい破裂音と共に閃光が瞬く。

これもピリッとするだけだな……。


今の衝撃で氷が砕けたが手がかじかんでいない。

頑丈な体だなホントに……。

最後に水魔法で全身を水球で閉じ込める。

いつまで息が続くか試しながら思考にふける。

転生の恩恵なのか無敵に近い耐性がこの体に付与されている。

大狼に傷をつけられたが、他の動物に同じようにダメージを受けるか試すか。

毒はものによるから試すのが怖いんだよな……。

キノコもそれで食べないようにしている。

回復魔法も毒とか病気とかに効くかわからないしな。


ただ、大狼の爪で傷を受けたり逆に傷つけれなかったのを考えると、

防具や武器を作った方がいいかもしれない。

だがこの体の外皮以上となるとなかなか見つからないかもしれない。

大狼の毛皮が燃えてしまったのが惜しまれる。

爪も燃えてしまったし牙もサイズ的に小さくて武器にするには小さいしな。

何か自分の爪以上に硬い素材はないだろうか……。


武器以外にも道具欲しいな……。

石を削って鍋を作ったりしているが、

フライパンとか包丁とか欲しいな。

鉄製品をどうにか作れないだろうかな。

電化製品は夢のまた夢だな。

お菓子とか食べたいな……。

交易とかできれば砂糖とか手に入るのになー。


しばらくあーでもないこーでもないと考えていたが、

自分が水の中にいることを思い出した。

この体水中も大丈夫なのか。

弱点がなさ過ぎて、もはやマグマダイブぐらいしか思いつかないな。

そんなことを思いながら水球を解いて帰路に就いた。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


次の日、大山に登っていた。

昨日の水中で呼吸をできていたので思い出したことがあった。

山頂につき周りを見渡すと遠くに海が見える。

そう、海なのだ。

この山は川が大きくはなく魚が小さいので、

海に行けばお腹が膨れる程とれるのではないのかと考えたのだ。

ワンチャン鯨とか取れたらうれしいな、試したいこともあるし。

方向が分かったので出発する。


三時間程全力で進むと砂浜にたどり着いた。

潮のにおいと波の音が懐かしい……。

しばらくこの感覚を楽しむ。


さて、海中探索をしていくか。

勢いよく突撃して潜水した海はかなり透明度が高い。

淡水魚では無かったようで海の中でも息苦しさはなかった。

魚もかなり泳いでいて、かなり豊かな海って感じだ。

前世でもしたことなかったダイビングをできてうれしい。


ゆったりと泳いでいると突然海底が深くなっていく。

それに合わせて魚も大きくなっていく。

これはお腹が膨れるサイズもいそうだな。

ここで試したかったことを試みる。


大狼の時に感じた悪寒のような気配。

これを普段の狩なんかで使えないだろうかと思ったのだ。

生感ソナーとして使えればかなり役に立ちそうだ。

あの時の感覚を思い出しながら獲物を探す。

すぐに、遠くに気配を感じ目を凝らすと黒い影が見えた。


強そうではないので狩りに行ってみる。

近づくにつれてその姿が鮮明になる。

2mサイズの造形的にはナポレオンフィッシュみたいな魚だ。

100mほど近づくとこちらに気が付くと反転して逃げ始める。

こちらも一気に速度を上げしながらツララを発射していく。

水の抵抗で射程が伸びないので当てづらいかったが、

何発か打っていると胴体に刺さり絶命させることに成功した。


今日の晩御飯は今世初めてのお魚だー!

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