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芽生えた淡い恋心

「んっう」


「は…大分反応が良くなったな。なんでだ?」


首筋に這わされた舌にも身体がびくりと反応する。


「…スキル、感情感応。だと思う」


「感情感応?つまりなんだ、相手が自分に好意を持ってると自覚したときに反応するのか?」


「…大体あってる…と思う」


「ならお前のことが好きなやつが他にもいたらどうなるんだ」


「…私が自覚したら、反応するんじゃない?」


耳を舐められて体を震わせながら答えると、ミズキが不機嫌そうに呟いた。


「…大した男誑しスキルだな」


「…知らない。勝手についてたもん」


顔を背けると、漸く満足したのか、ミズキが服を元に戻してくれる。


「まぁいい。一応お前が俺を男として認めたってことだからな」


「…スキルで強制的に?」


「無くたってその内堕としてたがな」


「…私を堕とすのは普通の方法じゃ無理だと思うけど…」


女神だった頃から、人の好意に心が動いたことはない。

その代わり、身体を許した相手も居なかったけど。


「は…なら身体から堕とせばいいんだよ」


「…そんなことしたら私神格無くしちゃうよ?」


「そうならねぇように、感じてもせいぜい溺れんな」


「ミズキ、結構無茶苦茶言うよね」


淡く芽生えた恋心は、接触に忌避感を抱かせなくなっただけでなく、感度まで上昇させる。

次に淫紋に支配された時、耐えられるのかかなり疑問だった。

まぁ…なるようにしかならないと思考を切り替え、ベッドを取り出す。

ミズキが結界魔術を解くと、即座にエルノアが怒鳴り込んできて、私はサクヤに心配そうに保護された。

完全に密室だった中での会話は、エルノアとサクヤは知る由もないだろう。


襲い来る睡魔にふらついた私を、サクヤが抱え上げてベッドに運んでくれる。

ミズキとエルノアがぎゃいぎゃい言い合いをしているので、サクヤが防音結界を張ってくれた。

静かになったらすぐに吸い込まれるように眠りに落ちる。

淡い、けれど、初めて抱いた恋心を、大切に抱きしめながら。


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