ドロップ品の数々
取り敢えずSランクのボスのドロップ品だけを、その場に出して、開けている床に並べた。
ソファーに座りなおし、出されたクッキーを一枚食べようとする。
流石に毒が入っているようなことはないだろうが、私が先に食べることをエルノアが良しとせずに先に味見し、頷いたのをみて漸く口に入れる。
なんてことはない、プレーンのクッキーだ。
しかし、バターも砂糖も貴重品なので、この世界ではかなり豪華なもてなしと言えるだろう。
まぁ、貴族社会ではケーキぐらいは当然のように出てくるのだが。
「おお、これはまた素晴らしい品々ですな。バジリスクの石化の邪眼!これだけでも郊外の屋敷なら一つ買える金額となるでしょう」
片眼鏡の老紳士、ガグルムは、バジリスクの邪眼を手に取って、ほうっと感嘆のため息を吐いた。
石化の邪眼は魔力を通さなければ石化効果を発揮しない。
故に、普通に扱う分には問題は発生しない。
順々に、ジャイアントスコーピオンの猛毒の尾と、麻痺毒の鋏、ミルメコレオの毛皮と牙を隅々まで見たガグルムは、一旦ソファーに戻ってきて、ずいとこちらに顔を近づけた。
「他にドロップ品などはありますかな?あれば全てこちらで買い取りますが…」
言われて、記憶を検索する。
暇があれば拾っていたドロップ品を頭の中で整理し、口にする。
「ミノタウロスの毛皮が58枚、オーガの角が30本、トロールの毛皮が49枚、サイクロプスの甲皮が31枚、オルトロスの牙が29枚、ヘルハウンドの牙と爪が38本、ブラッディウルフの毛皮が20枚、ケルベロスの爪と牙、毛皮が一体分。宝石が、ブルーダイヤモンドの大粒が一つ、ダイヤモンドの大粒が一つ、ペリドットの中粒が二つ、ルビーの中粒が一つ、サファイアの中粒が一つ、アメジストの小粒が三つと、アクアマリンの小粒が一つ…ぐらいですかね。それ以前の階層では拾っていなかったので、持っていません」
これでも拾ったり拾わなかったりしていてこの数だ。
全部拾って売り払えば、一財産築けるだろう。
―そういえばサクヤ、最下層の戦利品って、踏破証明証だけだったの?
―いえ、短剣の神級アーティファクトがありましたよ。後でエルノアに持たせればいいかと思い、報告をしていませんでしたね。
ーそう、使える物なら売る必要もないものね。
「いやはや、なんともSランク冒険者らしい収穫ですな。ここでお出ししてもらうには少し多すぎる様です。宝石はこちらで鑑定させていただいても?」
「ええ、どうぞ」
二つ返事で了承し、空間ボックスから、宝石類をじゃらりと取り出した。
扱いは割とぞんざいだ。
ダンジョン産の宝石類は、鉱脈から採掘されるものと比べ、傷も少なく、透明度が段違いだという理由で、貴族間では人気商品だ。
まぁ、私はあまり興味がないが。
ブルーダイヤはイヤリングに加工してもらって身に着けるのもありだが、既に神級アーティファクトの神玉のネックレスを着けているので、あまり派手になり過ぎるのも考え物だなと思い諦めた。
テーブルに放り出された宝石を一つずつガグルムが鑑定し、感嘆のため息を漏らす。
「どうですか?」
「いやなんとも素晴らしい宝石ですな。しかし、質が高すぎて、冒険者ギルドでは引き取りが困難です。商人ギルドならダンジョン産の宝石と言えば飛んでくるでしょうから、今から呼びに行かせましょう」
そう言って、ガグルムは女性職員を呼び出し、使いを走らせる。
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