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神級アーティファクト

27階層。

今度は辺り一面砂漠地帯だった。

今度はサクヤが擬人化を解いてルフの姿に戻り、私達を乗せて空へ舞い上がった。

流石に日差しが強すぎるため、全員に適温魔術を掛けてやり、体感温度を通常まで下げる。

こういう異常なほど広いダンジョン内で、空が飛べることの偉大さを実感しながら、1時間ほど高速飛行を続け、漸くボスを見つけたらしいサクヤが降下し始めた。


「…またでけぇのが居やがる」


ドラゴンの視力は人間のそれより遥かに良いのだろう。

標的を見つけたミズキが、面倒くさそうにつぶやいた。

サクヤが降下していくにつれ、砂漠の地面が見えてきた。

漸く私の目にも、モンスターの姿が映った。

Sランクモンスター、ジャイアントスコーピオン。

尻尾と鋏に猛毒を持ち、硬い外殻に覆われた厄介そうなモンスター。


―焼き払います。しっかり捕まっていてください。


サクヤの口から青い炎が吐き出され、熱線となってジャイアントスコーピオンに襲い掛かる。

青炎は白炎よりも更に温度の高い超高温を誇る。

幾ら耐久力に自信がある相手でも、一万度に達する超高熱に対応する能力はなく、外殻ごと焼けて消し炭となった。


地面に降り立つと、地面が液状化して、更に燃え続ける炎をサクヤが抑えて消し去った。

聖獣は擬人化を解いた時の方が強い。

魔力量に関係なく大技が打てるし、口から吐くブレスは地形を変える。

けれど、彼らは何故か、擬人化した状態にこだわりがあるようだった。

まぁ、必要なら戻ってくれるんだから、言葉にする必要は無いのだろう。

ドロップしたのは、猛毒が付与された尻尾の毒針と、麻痺毒がある鋏、巨大な魔石だった。

宝箱もあったので鑑定してみる。

出現率の低いレアな宝箱。

罠は麻痺毒と神経毒。


「麻痺毒と神経毒だって」


ミズキを見遣ると、頷いて代わりに開けてくれる。

毒煙を吸って咽るが、状態異常には掛かっていなかった。

ほっと胸をなでおろし、宝箱の中身を検める。

長く少し太さがある針が宝箱の中に鎮座していた。

神針アグネアストラ。

無限に増殖する投擲タイプの神級アーティファクト。

エルノアにぴったりだ。

未だって暗器投げてるけど、針も投げられるだろう。


「はい、エルノア。これ装備してね」


「ん、わかった」


エルノアは一本の針を受け取って、瞬時に使い方を理解したのか、無数の針に増やすと、ロングコートの内側に隠し持った。


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