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「あそこのテーブルに座るか。ここで飲み物も注文できるし。」


 勇者ノブヒコに勧められて俺たちはそのテーブルに向かった。受付が終わってほっとして気が緩んでいたのだろうか、俺は完全に油断していた。意地悪な冒険者が足を出してきたのだ。俺はそれに引っかかって転んでしまった。ヒーローとしてはあるまじき失態だ。


「そこの若僧! 気をつけな! こんなところで転んでいるようじゃ先が思いやられる。さっさと家に帰って寝ていな! へっへっへ・・・」


 足を引っかけた冒険者は悪そうな顔をした男だった。気味の悪い笑い方をしている。俺は立ち上がってその男をにらんだ。すると男は立ち上がった。


「やろうっていうのか! ふふん。2組のカップルにペット付きの仲良しさんよ。 相手になるぜ!」


 完全に喧嘩を売られている。こんなやつなど怪人に比べれば屁でもないのだが、さすがにヒーローがこんなやつを相手にできない。どうしようかと思っていると勇者ノブヒコが男のそばに来た。


「お前が相手をしようっていうのか!」


 だが勇者ノブヒコはその男に何やら耳打ちした。すると男は顔色を変えて慌てて逃げるようのそこから出て行った。


「何を言ったんだ?」

「ふふん。『勇者ノブヒコだ。お前がペットと言っているはキングウルフだ。今はあんな姿にしているが、元に戻すから相手をしてみるか』って言ってやったんだ。」


 先日の事件は冒険者の間に知れ渡っている。キングウルフの名前を出すだけで逃げ出すのは当然だろう。とにかく彼のおかげで嫌がらせをはねのけられてすっきりした。俺たちはそれぞれ飲み物を注文してテーブルで待つことにした。


 しばらくしてキリアが出てきた。手続きが終わったようだ。手には証明書らしいものを持っている。


「お待たせしました。証明書です。お受け取りください。」

「ありがとう。」

「ではよい旅を。」


 俺たちは証明書を受け取った。小さなネックレスのようなものだ。これを首から下げていればいい。そこにはパーティー名と名前、職業とレベルが記されている。後から聞いたのだが、レベルが上がったり職業を変えれば自動的に変わるそうだ。


(勇者ノブヒコがレベル30、ミキが15、アリシアが10か。俺は・・・レベル1! ペロでもレベル6なのに・・・)


 俺がまた不満げな顔をしていると勇者ノブヒコが言った。


「その職業のレベルだ。ソウタは道化師の技を何も取得していないだろう。だからレベル1なんだ。気にするな。お前の真の力はこれで示せないのだから。」


 そう言われるとそうなのかもしれない。これも後から聞いたことだが、道化師の技は主に幻術だ。相手を惑わすことを武器にしているそうだ。


(ここは道化師の修業をして・・・いやいや俺はラインマスクとしての技を磨かねばならないのだ。)


 俺はそう自分に言い聞かせていた。


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