表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
123/182

一員

 しばらくして気を失っていたおやっさんが目を覚ました。起きた途端、いきなり、


「ジョーカーは? 怪人は?」


 と大声を上げた。夢の中でもジョーカーと戦っていたのかもしれない。それを見てゴウが笑いながら言った。


「もう終わりましたよ。おやっさん。ラインマスクが助けに来てくれて怪人を倒しました。もう大丈夫です。助け出した人たちももう無事に村にたどり着いたでしょう。」

「そうか。来てくれたのか・・・。そういえばどこに行った? ラインマスクは?」


 おやっさんが辺りを見渡した。だがそこにはもういない。ゴウが説明した。


「アール山に戻って行きました。なんでもジョーカーの重要な情報が出たということで。ソウタは『すいませんが、しばらく留守にします。』と伝えてくれと言っていました。」

「そうか・・・。」


 おやっさんは複雑な気持ちだったのだろう。助けられたのはいいが、あのレースの日以来、俺と会って話すことはなかったのだから・・・おやっさんはやはりいい人だ。こんな時でも俺のことを気にかけて心配してくれている。


「ソウタが来てくれたのか・・・」


 そこまで言っておやっさんははっと気づいた。


「お前! ソウタがラインマスクであることを・・・」

「とっくに知っていますよ。おやっさん。いやだなあ。ははは。」


 ゴウは笑った。おやっさんは「はあ。」とため息をついて立ち上がった。


「まあ。帰るとするか。ゴウはどうするんだ?」」

「一緒に帰りますよ。おやっさん。鉱山は仲間がジョーカーから取り戻します。連絡がつきましたから。助けた人も仲間に村で保護されているでしょう。」

「そうか。それはよかった。」


 2人は村に向かって草原を歩き出した。その途中、厳しい顔をしていたおやっさんが急に何かを思い出したのか、「ははは」と笑い始めた。ゴウが不思議に思って尋ねた。


「急にどうしたんです?」

「いや、ちょっと気づいてな・・・」

「何をです?」

「ゴウが儂のことを『おやっさん』と呼んでくれたことだ。前は『おやじ』とか、呼んでいたのにな。」

「あっ!そう言えば・・・」

「これでゴウもアキバレーシングチームの一員になったのかと思ってな。ははは。」

「当然ですよ。本当におやっさんのチームに入ったのですから。ははは。」


 2人は笑いながら歩いていた。彼らを照らす朝日は明るくまぶしかった。


 だが俺が不在のライムの町で事件は起ころうとしていた。ジョーカーの魔の手はライムの町に伸びようとしていた。それは後になってわかることだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ