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ばれる

 2人が振り向くと、そこには怪人が立っていた。大きな蕾のような頭に体にはツタのようなものが巻き付いている。植物系の怪人のようだ。


「中で異音がしたので調べようと思いまして・・・」


 とっさにスレーバーに化けたゴウがでまかせで答えた。


「そうか。それはご苦労だ。」


 怪人は納得してそのまま行こうとした。だが急に思い立って足を止めて振り向いた。


「ところで貴様らはどこの担当だ?」

「は、はい。ここの担当です。」

「ん? ここの専属の担当はいないぞ。坑道のどこなのだ?」

「ええと・・・奥の方です。」

「奥? 担当区域を言え!」

「ええと・・・」


 ゴウは答えられない。彼は何とかごまかす方法を必死に考えた。だがゴウが答える前に怪人は2人の腕をつかんだ


「怪しい! こっちに来い!」


 こうなったらごまかしは効かない。ゴウは従うと見せていきなりキックをかました。その拍子に怪人は手を放して後ろに下がった。ゴウはスレーバーの面を脱いだ。


「ばれちゃ、仕方ない。おやじ。逃げるぞ!」

「ああ。」


 おやっさんも面を取ってゴウとともに廊下を走って逃げた。


「追え! 侵入者だ! ここから逃がすな!」


 怪人が叫ぶと、周囲からスレーバーが湧きだしてきた。ゴウはパンチやキックで倒して道を開けて出口を目指した。おやっさんもスレーバーの手を振り払いながらその後に続いた。

 2人は何とか外には出た。後は塀の壊れたところから脱出するだけである。だが後ろからスレーバーが追いすがってきた。このままでは捕まる。だが、


「ギャン! ギャン!」


 と外にいたペロがグレートウルフになって助けにやって来た。さすがのスレーバーもペロには敵わない。すべて倒されるか、追い払らわれるかした。おやっさんとゴウは塀に近くまで来た。


「もう少しだ!」


 おやっさんはゴウにそう声をかけた。だがその前にはあの怪人が先回りして立ちはだかっていた。


「ここからは逃がさぬ!」

「そこをどけ!」


 ゴウは怪人にかかっていった。だが生身の人間の彼がかなうはずはない。さんざん打ちのめされた。


「ギャン! ギャン! ウーッ!」


 代わってグレートウルフ化したペロが吠えながら向かって行った。だが怪人はあわてない。適当にいなしながらペロにパンチを叩きこんだ。


「ギャア・・・ギャア・・・」


 ペロは苦しげな声を上げた。かなりのダメージを受けているようだ。


「このままではだめだ! そうだ! ペロ! お前だけでも脱出してソウタを呼んでくるんだ。奴は・・・」

「ソウタならアール山にいる・・・」


 倒れているゴウがそれだけ何とか言った。


「頼むぞ! ペロ! アール山のソウタに伝えてくれ!」


 おやっさんはそう言うと近くに落ちていた木の枝を拾って怪人に向かって行った。ペロが逃げる時間稼ぎをしようというのだ。ペロは後ろ髪惹かれる思いだったが、向かってくるスレーバーを蹴散らして塀を乗り越えて逃げて行った。その間におやっさんは枝で怪人を何度も叩いていた。だがそんなものは怪人に通じるわけもなく、枝はすぐに折れ、パンチを受けて気を失って倒れた。


「一匹逃したが、まあよい。何もできないだろう。」


 怪人はそう言うとスレーバーとともに建物に引き上げて行った。


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