第86話「ぼっちの学食」
雪:やばい、お父さんが学食に来る。
京子:英智さんでしたっけ。あの人あんまり好きじゃないんですよね…
飛翔:なんかね…視線を感じるんですよね。いやらしめの。
真音:…え?飛翔って男だよね?
「なんで学食が嫌いなんですか?」
「…トラウマしかないんだよ…」
どうも、私はこの学校の副学長を務めている風早快斗と申します。そして、今星野さんに学食が嫌いな理由を詰めているところです。
「気持ちはわかるが、学生のみんなは楽しんでいるのですよ。」
「…とはいってもな…」
「おや、副学長に英智さんじゃないですか。…いつもの通り、また学食の件ですか…」
「ああ、その通りだ。学食が美味しくなったから食べてほしいと思ったのだが…義幸も明日食べに行くかか?」
「お気持ちはありがたいですが…私には愛妻弁当があるので…」
「それ不味いだろ。前に入れてるものについて聞いただろ。」
ああ、義幸の嫁さんの弁当は…まずい。とにかくまずい。お米は洗剤で洗うようだし、全て強火で調理するからか黒く焦げている。そのうえ、義幸本人も東福寺家の血を受け継いでいるのかガチでメシマズ。それでも彼にとっては嫁の弁当の方がいいというほど学食はひどかったのだろう。
「確かに昔の学食はひどかったです。でも今は違いますよ。料理サークルの作る学食は色々な意味で常識を壊しますよ。」
「そ…それなら行ってみようかな…な、英智さん。」
「う…うん。」
次の日。
「学食も変わったんだな…」
「あの忌々しい職員たちもいなくなって、活気あふれるいい場所になっている…」
「さぁ、食べましょうか。」
食券を買って列に並ぶと、英智は驚いた顔をした。しかし、それを伝えることはできず席についてご飯を食べた。みんな牛丼にいろいろ足したようだ。食べている途中で蓮花と壮介が相席した。ちょうどそのタイミングで義幸が聞いた。
「英智さん…もしかして…」
「…あぁ、私の娘がいる…」
「そういえば星野さんってあなたの娘でしたわね。この学校で教授をやっているって話を聞いたので。」
「これって珍しいことなんですか?」
「ええ、とても珍しいわよ。この世界において同じ親族が学校にいることはあまり推奨されるものじゃないの…」
「そうなんですね…」
「…なぜお父さんはここに?」
「星野さん、実はお父さんたちが学食を嫌っているので連れてきたんですよ…」
「あー、お父さんは学生時代に学食で恥をかいたからトラウマなんですよ。その時はボッチだったんです。」
「雪、これ以上は…」
「ちなみにお父さんは学長の席狙ってますよ。やめた方がいいと思うんですけどね…学食、Wi-Fi、生協、購買、自販機などの便利なものをなくして制服を作るとか言っているので。」
「あ…あ…」
「…星野さん、あとでお話があります。職員室まで来てください。」
…みんな…学食は口にあったかな…
魔王:英智君、ちょっと来なさい。
???:君が星野英智か。早速だが、当分謹慎だ。
英智:どうしてだ?君のような少女がどうして…?
???:みんなを守るため。考え直しなさい。




