第54話「ブン屋の裏の顔」
飛翔:ヤス!どうしてここに?
康隆:出番がなくてさ…それにしても料理サークルの面子と仲良いじゃないか。
飛翔:羨ましいの?
康隆:実は…俺、彼女できちゃったんだ…
飛翔:え?僕も。
「飛翔さん、おはようございますわ。」
結花さん…朝から急にどうした…って、なんで抱き着いてきたんだよ…そんな心配しなくても…
「昨日…何をしたかわからないんですか?ヒントは…そんな破廉恥なことじゃないですよ…」
やべ、抱いたって言おうとしたけど、違うんだ…
「…昨日…他の女とくっついてたでしょう。まったく…わたくし以外とくっつかないでほしいですわ…」
あ…もしやポスター貼りのところ見られた…だとしたら心外だな…
「あの変人…本当に許さないですわ…あの人の頭を…」
あ、早苗さんの方か。
「あ、学食の人たちと一緒にいる分には別に怒りませんわ。それにあのヘスティアは関係ないですわ。…わたくしは対決の時、本当は用意したものを準備していたのですわ。でも…誰かに最後すり替えられてしまって…犯人はわかっているんです。」
…あ、やっぱりそうだよね…犯人は…もしや…?
「犯人はあの新聞屋ですわ。しかも、雪ちゃんの料理もさくらちゃんの料理もあの子が変えましたわ。」
…料理対決の午前の部のどこか不自然な理由は…そういうことだったのか…ちょっとこれ面接できるのか…と思いながら二人で学校に行くことにした。
学校に着くとすぐに学食で書類の選考を行った。今日は学食のメニューを絞ったため下準備が終わり、調理と配膳も4~6人でいいため僕は書類の方を優先した。
ほう…結構楽しいことになりそうだ…と思っていたが、書類の振り分けもすぐに終わってしまった。
「…今日はこれで終わりか…」
遅く着いたのはいいが、早く帰るのもなぁ…そうだ、どこか途中下車しようかな。
‐飛翔移動中‐
「ここが羽嶋…」
ここら辺は急行線と緩行線が分かれるいわゆる複々線の区間だ。その中の小駅の一つである羽嶋駅、他の駅と比べて何もない。高内の激安スーパーも、大白井や川石のような思い出も…何もない。ここを探索することにしよう…
東口には公園と住宅街しかない。公園といっても街の児童遊園程度の大きさだ。地図で探しても飲食店は見つからない。何もないので西口に行くことにした。
西口には…何もない。いや、本当に何もないんだ。特にショッピングモールができるわけでもなく、ただ家が広がっているだけだった。どうやらこの近くにある飯屋は高内駅の近くだそうだ。腹が減ったまま普通に神楽阪に戻った。神楽阪の駅前の喫茶メメントモリに行くと、今日も光ちゃんが全力で仕事をしていた。
「いらっしゃいませ!今日はブロッコリーのペペロンチーノがおすすめだよ!」
それを一つ頂こう。すぐに来るとめちゃくちゃおいしかった。満足していると光ちゃんが横にいた。
「飛翔さん♪明日はよろしくお願いします♪」
そうだよね…よろしくね。
康隆:まじで!?ていうか…明日面接だったのかよ…
飛翔:ごめんな!遊びに行けないんだよ!
康隆:いや、彼女も面接でさ。
飛翔:もしかして…うちの大学に!?
康隆:いや…他大学の生協に…




