第13話「ことりの詩」
チーっス。友だちに頼まれた飛翔、上天という場所に向かう…?って、ここ電車あったんスか?
「ま、まあ…」
友の誘いだ。断れない。話を聞くと、船堀というゴブリンがどうやら女性を無差別に襲っているらしい。そいつは上天駅に良く出没するらしい。この大学から家の最寄り駅をさらに数駅いったところだ。今日は僕一人で行こうと思っていたが、突然駅で独特な歌声が聞こえた。
「~♪」
何言ってんだこれ…と思っていたが歌っている人に見覚えがあった。もしかしてことりちゃんだと思い話しかけようとすると
「あ、神崎さんだ!」
と、元気いっぱいな子が来た。どうやら動くのが好きそうだな…と思ったら大声出したのかすぐせき込んでしまった。
「わ!神崎さんだ!急に俊一君がごめんね…」
やっぱりことりちゃんだった。で、隣でせき込んでいたのが俊一君らしい。虚弱体質のヤタガラスの子らしい。なんとなくかわいそうだったので家まで送っていくことにした。だが、川石、西町、大白井…俊一君をゆっくり休ませるため、普通列車で行くことを決めた。時間がゆっくり過ぎていく、羽嶋、高内、神楽阪…ああ、自宅の最寄りの神楽阪…急行なら二駅なのに…見附橋、那波櫓、順辺田…次が上天らしい。
「…ここで降りる。神崎さん、中村さん、ありがとう。ここから歩けるから。」
…まさか本当に上天まで来ると思わなかった。ちょうどいいところだしそのゴブリンを探すとするか…ちょうど上天駅前の交差点に来た時、見るからにやばそうなゴブリンがかわいい女の子を誘拐していくのを見た。直感で追いかけると公園についた。今にも…そういうことをしそうだと思った。走って止めようとしたその時
「今日も一人~汚されていく~」
ことりちゃんの歌って、誰かを狂わせる能力あるよね。前にいたゴブリンはもう気絶している。その隙に女の子を逃がすと、ゴブリンが急に起きて、僕たちを呼びつけるようにこう言い放った。
「何してるんだよ…かわいい子とイイコトしたかったのに…おめえみたいなブスはお呼びじゃねぇ!」
僕をバカにするは許せないが他の人をバカにするのはもっと許せなかった。そして正しいことをしたはずのことりちゃんがそんな責められることもそれで反省してないことも許せなかった。僕は自然と手が出ていた。それほど許せなかった。それでもこのゴブリンは
「あーかわいい女とやらせろよ…ブスと男の二人じゃあ何もできない!」
反省していないみたいだから警察を呼んだ。このゴブリン…船堀尚人は警察におとなしく捕まった。
「神崎さん、もう遅い時間だから家に帰ろう?…神崎さん?…神崎さん!」
ゴブリンは殴っちゃダメ。まったく、飛翔は怒りに身を任せる節がある。でも、それで救われた人がいるのだからこれはこれでいいんじゃないかな。
あ、これから仕事なので次回予告は終わり!




