耳と魔女の関係
ーーー
「ギャハハw」
樹達が私のお弁当をゴミ箱に捨てる
「,,,」
「あれぇ?お弁当食べないのぉ?」
「かわいそーw」
「おい、なんか喋れよー!」
「,,,貴方達と話して私に得はありませんので、」
「は?私が相手してあげてんのに?何こいつ、うざっ。」
「相手?して欲しいなんて頼んだ覚えはありませんが?ウザイと思うなら喋らなければいい話じゃないですか。」
「はぁ?!あんたが1人で悲しそうだから相手してあげてんでしょ!」
「1人は好きなので別に悲しくありません。私に気を使って話しかけてもらわなくて結構です。」
「はぁ?!なんなのあんた、」
「なんですか、もう用はないですよね?」
「ふざけんな!!」
樹が私を殴った
「いっ、、」
「アハハw血出てやんの!」
「はぁ、、」
「うっわ、コイツため息ついてるキモっ、」
「ため息ついただけで気持ち悪いんですね。なら私は貴方達を見てると気持ち悪いです。」
「はぁ?!喧嘩売ってんの?!買うけどっ?!」
「逃げんなよ!」
「貴方達に殴られたところを洗いに行くんですよ、汚れて菌でも入ったら大変ですから、」
「何よ私たちが汚いって言うわけ?ひどーい。」
「そりゃ汚いでしょ、みんなそうですよ。いくら清楚でも汚いものは汚いです。人間ですから」
「あんたは汚すぎるのよ!」
「毎日3回歯磨きはしてるし朝夜とお風呂にも入ってますが。貴方達と同じではないですか?」
「なんなの?!気持ち悪いのよあんた!そーやって理屈並べて、鬱陶しい!!」
「だから、鬱陶しい、気持ち悪いんなら喋りかけてもらわなくてけっこうです。ってかもう話しかけないで貰えませんかね?鬱陶しいんですよ。」
「はぁ?!私達が鬱陶しいわけ?!あんたが可哀想だから!!」
「私は別に悲しくないです。だからもういいです」
「ふざけんなよ!樹が話しかけてくれてんのに!!」
「結構です、」
「なんなのよ!!」
「もういいわ、明日あんたここ来なさいよ」
「嫌です」
「は?あんた私に逆らっていいと思ってるわけ?」
「はい。同級生ですし、」
「いやいや、いくら同級生でも格が違うわけ、分かる?一般人にはわかんないか!」
「あぁ、そうですね、私には分かりかねますので、私は貴方達と喋るのを辞めますね。」
「んな事いいからここ来いよ!」
「,,,」
「おい、聞いてんのか。」
「はい。耳はついてますから、でも貴方達の話を聞く気はありません」
「じゃあこんな耳はいらねぇなぁ!!」
「,,,は?」
ーシャーペンで耳を突き刺す
「「「キャー!!!」」」
周りの女子達もそこまでするとは思っていなかったようでうるさく騒ぎだした。
悲鳴の後に刺した本人は青ざめて、樹の周りの人間は完全に引いていた、見ていただけの女子はぽかんとしており、
そして、、樹だけが笑っていた。
樹が私のシャーペンを持ってもう片方の耳に突き刺した。
そこで、記憶は途絶えた、、
ーーー
ドンッ
「はぁっ、はぁ、、」
「なんの音だ!」
「桜、、?」
「はぁ、はぁ、、」
「おい。どうした?桜。おい、、桜?」
「,,,ごめん、、なんでもない。」
「お姉ちゃん!!」
「なんだ?」
「桜の耳がっ、、!」
「ん,,,?!」
「な、何?」
「これっ、、魔術、、?」
「これ大丈夫なの?!」
「分からない、、桜。耳になにか思い出深いこととかあるか?聞いていいかは分からないが、学校のこと、とか。」
「,,,ない、、と思う。」
「そうか。」
「魔術が刻まれてるだけかもしれないね。」
「そうだといいんだが、、」
数日後
「うっ、、」
「サフィー?!!」
「え、何?」
「耳!!耳どうしたんだ?!」
「耳、、?」
「ほらこれ鏡!」
「,,,な、にこれ、、」
そして今気付いた。私の耳に刻まれているようなその形は、、まるでこの前まで見えていて、最近見えなくなった
ー魔女のようなものだ。
「どうなってるの、、」
「この黒いモヤモヤ、なんなんだよ?」
「黒いモヤモヤ??」
私には魔女に見える。彼らには、、?
「うん。形がはっきりしてない。」
「両耳にある、、」
「痛みとかはないの?」
「え、うん。」
「そっか、、何か分からないなぁ、、」
「バリーさんに聞いてみようぜ」
「名前覚えたの?!」
「おう!!」
「「「すげぇ」」」
「いやんな事いいから早く行くぞw」
ーーー
「うぅん、、見たことないなぁ、、なんだろコレ。」
「魔術が刻まれてるとかじゃないんですか?」
「魔術が刻まれる時は形が細かいところまでしっかり再現されてるんだよ。」
「なら、、これなんなの、、」
待て。何故ロンはそれが分からなかった?単純に忘れてた?いいや、やけにあいつ魔法のことに関しては事細かいしうるさいからそれはない。ならロンには何かしらの形が映っていたんだ、、それも何かしらの。
ーーー
「ねぇ、ロンにココ。これ何に見える?」
「これ?」
「耳のやつ」
「僕は人のように見える。」
「私は箒かなぁ。」
「箒!!」
「え、うん、、」
「箒っ、、」
「なんだよ、、ってか箒?!」
「人って何!」
「「えぇ、、」」
「カディー達は黒いモヤモヤって言うのよ」
「どうしてだ、、?」
「カロさん。カロさんに聞いてみようよ、」
「そうだなぁ、、」
「どこにいるか分かるの?」
「家にいるに決まってんだろ」
「あ、そっか、、」
ん?今なんでそんなこと聞いたんだ?カロさんは仕事してそうなイメージだから、、?
次の日
「ほら、行くぞ」
「え?」
「昨日言ったろうが、、カロさんの家に行くんだよ」
「んな事言ってた?」
「はぁぁ?言ったし、お前が行きたいって言ったんだろうが、、」
「桜なんか最近おかしくない?大丈夫?」
「大丈夫。」
「そっ、か、、?」
ーーー
「起きてる?」
「ん、、」
この人、、保健の、、何とか先生だな。
「初めまして、保健室担当の町羽梨花。」
「ど、どうも」
「その耳、どうしたのかな?同じクラスの樹さんがここに連れてきてくれたんだけど」
「,,,そうですか。ありがとうございます。」
「どうして自分の耳にシャーペンなんて、、樹さん達が止めてくれてたんでしょ?」
「,,,あぁ、はい。酷い耳鳴りと頭痛がして、」
「それでもよ!自分の事は大切にね!」
「はい。すいません、、」
「うん。耳もそんな重症じゃないし、ちょっとかすれただけだから大丈夫。」
ーーー
「うわぁぁぁぁぁ!!!!!」
「どうした?!!」
「ぁ、、」
「どうしたの、、?」
「,,,」
「おい、桜。聞いてんのか?」
「,,,」
「ココ。桜を寝かせておいてくれ、体が熱い。僕はカロさんを呼んでくる。」
「え、、う、うん!」
「すぐ戻る」
ーーー
「聞こえる?」
「,,,」
「桜、大丈夫?桜、、」
体を揺らしたり、手を優しく叩いたりされた。
ココは優しいからそんな強いことはしないだろう、それより何故か、、妙に静かだ。
ガチャ
「カロさん連れてきた。桜はどうだ?」
「耳、聞こえなくなってると思う、喋らないのは、、なんでだろう」
「ほぉほぉ、この耳の模様はなんじゃ?」
「僕達にも分かりません。」
「ほぉほぉ、、目視変幻じゃのぉ、、」
「え?」
「まさか!」
「ほぉほぉ、」
「目視変幻って何?」
「目視変幻って言うのは、目視変異に見えていたものが自分の体の中に取り込まれて悪影響を及ぼすものだ。」
「ほぉほぉ、」
「へぇ、、」
「でもどうして桜に!目視変異や目視変幻は魔力、魔術を何年も使っている人に現れるもののはずです、」
「ほぉほぉ、それは桜が1番分かっとると思うのぉ、」
「,,,」
「「え?」」
「あの、カロさん。」
「なんじゃい?」
「どうして、、桜をそこまで過信するんですか?」
○○side
ー聞かれてしまった