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再会

元々はエロ向けなネタで考えてた話ですがあえて一般向けの内容にしてみました

母の浮気や近親恋愛要素あるのでご注意を

一応テーマは『家族』です

いったい何度繰り返し見た夢だろうか

俺は…この時は僕って言ってた頃だったか

離れていくそれに何度も手を伸ばした

連れ去られていく母に向かって…


「おはよう今朝もうなされてたねユウノ」

「……朝か」

野営生活になって疲れが溜まったせいか再びあの夢を見る様になってた

今日はこれから山脈を超えて次の国に入るというのに

仲間の白魔導士である『スピカ』から目覚めの珈琲を渡される

あぁ…苦みで目が覚めそうだ

それから他の仲間を起こして再び登山の道を歩む事にする


俺の名は『ユウノ』勇者だ

俺達は勇者御一行って奴で現世に蘇った魔王討伐を目標に旅を続けている

人と魔の戦いは遥か古代から幾度も繰り返されている

神は絶大な魔を退ける為に強大な力を持つ英雄を人から誕生させる

それが俺だ…右手の甲に付いた英雄の紋章がその証だ

もちろん直ぐに魔王に挑めるものでは無い

準備が必要だ各地に散った強大な力を秘めた伝説の装備を集め

俺自身の中に眠る勇者の力の覚醒…旅で得た経験で成さねばならない

こうして歴代の勇者達は魔王と対峙して人界を守ってきた

だが俺にとって魔王に挑むのは、きっと役割以前に私情も入っている


山脈の道を歩みそろそろ国境を越えそうになった頃に

敵意を感じた…そろそろ奴がくる頃か

そして大きな声が山脈に響く

「にゃははははは!!待ってたぞ勇者一行よ決着をつける時がきたニャ」

決着か…それを聞いたのは何度目だろうか

そんな事お構いなしに奴は現れる…手下の魔物スカイデーモンを連れて

「ニャーそろそろ来ると思ったぞ」

「ですねタイミング的に」

「!?ニャーの行動を読んでたのかというのかニャ」

猫耳を付けた魔族の少女『ニャー』と対峙するのは、これで何度目だろうか

こいつとは大体が次の国に入るか出るかというタイミングで、

これまでも幾度と攻撃を仕掛けてこられてる

ちなみにニャーは自称魔王の娘と言ってる

確かに間抜けなとこあるが実力者ではあるな

まぁ負けるつもりは無いが

仲間には配下であるスカイデーモンの相手を頼んだ

そして俺は見知った相手であるニャーと対峙する

ニャーは見た目通り猫の動きで翻弄し、長く伸ばした鉄爪での攻撃が主だ

戦力的に考えて素早さはニャーの方が上だろうさ

だが落ち着いてその爪攻撃を剣で受け捌き魔術で眼くらまし

よろけた身体に剣を振る…だがここで彼女は柔らかい体で身をひねらせ

その斬撃から逃れる…だがそんなのは予想済みだ

身のこなしは半端なもんじゃないだがいつまでもつかな

今日の戦闘も長くなりそうだと再びニャーの爪と俺の剣が交差する


「うぅぅ…、また負けたニャ」

「じゃまた今度なニャー」

あれから時間が経過し、俺の剣を捌けなくなったニャーの首筋に

俺の剣が寸止めされたとこで決着がついた

仲間はもうとっくにスカイデーモンを駆逐してたよ

ただ手を出されたくない、ニャーとは一対一で対峙したいという

俺の我儘で見守っていてくれたよ

剣を収めるとニャーは悔し涙を浮かべて地団駄を踏んでた

そして舌を出すなり再び跳躍して何処かへ消えていった


「懲りないなあいつも…おかげで今夜も野営だな」

「勇者…ちょっと気になったのですが」

「なんだ?」

主に攻撃魔術を担当する黒魔道士『リューナ』が俺に意見してくる

この眼鏡男は糸目で冷静沈着で頭がキレるタイプ…を演じてるとスピカが以前に言ってたな

「どうして奴を…あの魔王の娘と名乗る魔族女は仕留めないのですか?」

「……どうしてか」

「いえ別に責めてるわけじゃないです…勇者が魔族を憎む理由知ってますから」

そうだ俺は魔族を憎む

それは勇者だからじゃない

奴らは…いやその王が俺の大切な者を奪ったから


あの日…俺から大切な人が奪われた


本来なら予言されていた魔王の復活には、まだ十年以上も後の話だった

だというのに…あの日の夜に奴は俺達が住んでいた町に現れた

魔王『オルグ』…奴は警備兵を薙ぎ払い剣王と呼ばれた父でも止めれず

聖女と呼ばれた俺の母『ミスル』をさらったのだ

『ヒスイの在りかは私しか知りません…』

『ならば一緒に来てもらおうか…抵抗せねば他には手を出さぬと約束しよう』

『わかりました…さよならユウくん…あなたも…』

『母さん…母さーーーーん!!』

こうして目的を成し遂げた魔王は町から去った

まだ幼く力の無かった無力な俺の前で、母を連れ何処かへ消えたのだ


ちなみにヒスイとは何なのか誰も知らなかった

母しか知らないそんな重要な秘宝があったのかと

今でも住んでた町では噂が絶えずにいる

あの魔王が狙ったのだから相当な代物なのだろう


ただ母を失ったあの日から俺は魔王を魔族を許さない…容赦するかよ

だから今までに立ち塞がった魔王軍配下らとも決して許さず

この剣で切り裂いてきた…あのニャー以外は

「なんでか俺も知りたいぜ…どうも斬る気になれないんだあいつは」

そうだニャーとも幾度も殺気を込めて仕留めようとはしてた…

だがどうしても仕留める寸前で自分の手が拒否をする

殺させようとしないんだ…あの憎しい奴の娘だというのに

「まぁ仕方ないですよ~だって可愛いのだし」

「おいスピカ何を言ってるんだ?」

「敵対する関係の男と女なのに燃え上がる禁断の愛情…私嫌いじゃないです」

「おい…そこの脳みそピンク色女黙れ」

ったく…何を想像してるんだピンク魔導士さんは

そういうのじゃないっての…確かにニャーは1人の異性と考えると可愛い

あの小生意気なとこも小柄な身体も…

「あれ?じゃあ勇者さんは…ニャーさんの事を考えて胸が高鳴ったりしないのですか?」

「はぁ?そんなのあるわけ…あんなアホ面魔族を考えてそんな感情が……」


ドックン


あれ?ちょっと待て…何故に高鳴ったあの女の事を考えて?

いやいやありえないだろうそんなベタな事…

ありえん…だろ?俺はちょっと狼狽えた…

ふとその時にある事に気付く…ん?

自分の防具胸当ての隙間に一枚の紙切れが差し込まれている事に



その夜…俺は一人野営地点から抜け出していた

その紙に書かれた場所へ足を進めていく

「遅いニャ待ちくたびれたニャ」

そこで待ってたのはニャーだった

あいつも一人のようだし…敵意は無いから襲ってくる気はなさそうだ

だからついジロジロと見てしまった、昼間のスピカの発言を気にして

「な…何をそんなに見つめるニャ」

「いや…まぁ…確かに可愛いか」

「ニャニャニャ…にゃにを言ってるのニャお前ーーー!」

「馬鹿!大声出すな俺の仲間に気付かれるぞ」

ドックンドックンと高鳴る俺の胸…くそっ…あいつのせいで妙に意識するじゃないか

それに可愛いって言ってしまってから照れて赤くなった表情につい…また可愛いと思った

「それより何の用で呼び出したんだ…俺一人で来いって…逢引か?」

「ち…違うニャ!ニャーも頼まれたからニャ…今度対峙した時にお願いって」

「頼まれた?誰にだ?」

「それは…とにかく付いてくるニャ」

そう言い彼女は俺をその者のいる場所へ案内する

しかしさっきのせいで意識してしまう…それはニャーも同じだった

一緒に歩み続ける中でふと彼女を見てしまい…ニャーも同じくこっちを見てしまい

何だか気まずくなってしまう事があったのだ


やがて山岳の森の中を抜けて広く開けた場所に出る

すると空間に気配を感じた…何か来る!

これは空間跳躍魔術だ…重い重圧を感じる…これはあの時の!

まさか…奴なのか…それを察した時に奴が目の前に出現する

黒い衣を身にまとった老紳士風な男…だが巨大な角と額の魔眼が大きな気を感じる

間違いない…あの男こそあの時に大切な人を奪った相手

「魔王オルグ…」

「勇者ユウノ…会いたかったぞ」

魔王だ…はは、なんてこったまさかこうも早く出会えるとは

旅路の果てで魔王と勇者は対峙するもんだろうに

こんな途中で出会えるとは…

「会いたかっただと…」

「ああ…会いたかった…会わねばならなかった勇者」

奴は一歩一歩とこちらに迫ってくる

なんて重い重圧…これが魔族の王の力…非力な幼少期では感じれなった

底が知れない敵の力を俺は痛感する…今の俺の力が届くのか?

だがやるしかない…既に魔王は眼前にいる…これは好機なのだ

すると魔王は大きく目を広げ…


「本当に…すまなかったーーーー!!!!」


「へ…?」

「ニャ…?」

土下座した…え?何で??

茫然と立ち尽くす俺とニャー…魔王は土下座して固まってる

「ニャ…ニャにしてるのですか父上ニャ!!!」

「私には…私には謝るしかできぬのだ…うぅ…」

娘さんは父のまさかの行動に錯乱している…いやするよな

仮にも王なのに…どうなってるのコレ?

『あらあら仕方ない人ですね…なら私が説明しますね』


呆気に固まっている俺達に何処からかの声が頭に響く

そして目の前の空間に再び空間跳躍魔術が発動する

やがて一人の白いドレスを着た女性が現れた

にっこりと俺に微笑む女性を俺は知っていた…嘘だろ…

俺は覚えてる…幼い頃の記憶しかないのにはっきりとわかる

「ユウくん会いたかったーーー!!」

そして現れたと同時に抱きしめられるのだ…甘い香りがする

懐かしい香り…やはりそうだ彼女は

「母さん!」

「母上ニャ!」

…ん?俺はニャーと顔を見合わせる…何を言ってるんだ

ニャーも同じ様に何を言ってるのニャって顔してる

「俺の母さんだぞ…」

「ニャーの母上だニャ」

「あらあら…どっちも正解ですよー」

「は?」

「ニャ?」

思わず睨み合いになった俺とニャーだが母の一言で眼が点になった

恐る恐る母に振り向くと悪びれる事無く衝撃の言葉が続いた

「母さんねー実は…魔王のお嫁さんやってまーす」


山岳の深夜…この野草が広がる野原の上で何故かお茶会が広がっていた

用意されたテーブルを囲うように置かれた椅子に座り

俺とニャー…母ミスルと魔王オルグが対峙している

テーブルには茶が用意されていた

用意したのは母と一緒に現れた双子の幼さを感じる魔族だ

「さてさて何から話しをしましょうか」

「全部だよ全部!魔王の嫁って何だよ…連れ攫われたんじゃなかったのか」

「あーそこからよねーまぁぶっちゃけるとあの時のアレ…茶番だから」

「は…はい…?」

茶番だと…あの俺にとってトラウマになってる出来事が茶番!?

あの悲しい出来事が…嘘だろ!?母さんは愕然としてる俺を見て

ちょっと申し訳なさそうに頬を掻き…話を続けた

「じゃあまず母さんがこの人と出会った頃から話すわね…」

母さんは茶を軽く飲んで説明をし始める

俺の知らない本当の過去の出来事を


「ユウくんは知ってるでしょ本来魔王はまだ復活しない筈だったて」

「あぁ…確か予言では今ぐらいに復活を果たす感じったよな」

「そう…でも実際は違ったもっと早く復活を果たした彼は、事を起こす前に今の世界を見たくなったの」

母は魔王をチラッと見る…魔王は魔王で何だか物思いにふけてた

最初のあの重圧が何だったのかな状態になってるよ

「そしてね母とユウ君がいたあの町にも来たの…そして出会った私と」

母はポッと頬を赤く染める…

この時の母もまた昔を懐かしむ顔してたよ

「ちょうどその頃は手のかかった息子が大人しくなって時間できてね魔王と出会った私は…燃える恋をしちゃった」

「……はい?」

「今までにない経験だった…こんな燃える気持ち初めてだったわ」

「か…母さん…?」

「思えば幼い頃から天啓で勇者を産む器として厳しく育てさせられ…決められた結婚させられた人生」

「決められたって…父さん…」

「国で一番の剣士を夫にさせられたのよ母さん…まぁ優しい人だったけど…子供も可愛かったけど」

あれ?なーんか聞いちゃいけなかった我が家の裏事情を聞かされてる?

そういえば父からもそんな話を聞かされた事があるような…

天啓というもので神の言葉は人へと伝わる

それで何をもって英雄の力を宿し勇者が生まれるのか知らされたのだ

清く育てられた聖女と国で一番の剣士が交わり…子を成せと…それが天啓だった

だから母は聖女として厳格に育てられ、剣王である父に嫁いで

俺が生まれたわけだが…つまりそこに愛は無かったってわけ?少なくとも母には

なんか今度父に会う時に非常に気まずくなりそうなんだけど…

「でも魔王と会って…激しく恋に燃えちゃった…いけないと知りつつ求めちゃった」

「求めたって…なに?」

「体の関係…昼下がりのいけない情事…」

「言わないで…聞きたくない親のそんな事!」

「そして…デキちゃったの母さん」

「デキたって…何?」

「魔王との間に赤ちゃん」

またポッと恥じらい赤面でとんでもない事を答える母…

ズガーンと稲妻魔術を食らった衝撃だ…え?

俺の母さん…不倫してたって事かい?

そしてその相手との子供作っちゃったと

し…しかもその相手が魔王ーーー!?

「夫との子という事にする考えもあったけど…それは可哀想だから」

「うん確かにね…てか妻がそういう事になってて可哀想だけどね父さん」

「だから一芝居する事にして別れる事にしたの…残された側が非難されない様に」

「は…じゃヒスイって…」

「あれは口から出まかせだからそんなの無いから」

母は笑って手を振ってたよ

無いって…そんなあっさり…町では凄い伝説になりそうな感じなのに

どっかの吟遊詩人がヒスイ伝説とか詩を歌ってたんだよ母さん

「すまなかった…勇者ユウノ君…まだ幼い君から母親を引き離すなど私はなんと残酷な事を…」

「魔王…」

って魔王さん…あんた悪役のボスなのになんでそこに罪悪感抱いてるの?

何だか俺の中の魔王のイメージが壊れていく…母を奪った相手には違いないのに

「でそのまま魔界に来た母は魔王の嫁になったわけ…そしてユウくんの横にいるニャーちゃんを産んだの」

え…ニャーを俺は見た…ニャーもハッとし察したようだ

俺達は種は違えど兄妹だったのか…そうだ魔王の娘って事は母の子

じゃあ最近戸惑う彼女への気持ちも兄妹だったから…

本能でそれを察しての事なのか??

「ユウくん…ニャーちゃんは私達にとって出会い結ばれた最初の特別な子なの…よろしくお願いね」

「!?特別って…何故俺に…」

「ふふふ…それとこの子達も弟と妹だからよろしくね」

え…母が指さして紹介したのはこの茶会の用意をした双子の魔族だ

二人は微笑んで俺に会釈する

「はじめまして兄さま僕はフィル」

「はじめまして兄さま私はフィナ」

俺に弟と二番目の妹までいるだとー!?

いきなりの次々に知る事実に俺はただ翻弄されるだけだ

そして母はとりあえず今日はこれまでとポンと手を叩くと

双子の弟『フィル』と妹『フィナ』はさっとテーブルらを片付ける

すると母は俺の前にやってきて…

「そうそう母さんね…もう人間やめてるから貴方のするべき事されて構わないからね」

「!?人間をやめただって…」

「婚約の契りと共に魔王の眷属になったの…あの人と同じ時間を生きられるように」

「えっ…あっ!?」

ファ…黒い羽根が舞う…

すると母さんは背中から黒い翼を生やした…人間でなくなった事の証明として

これを見せるのは俺が勇者として魔王と対峙した際は討伐される覚悟もあるという事か

魔族の寿命は長い…人と同じ時間では生きられない

でも眷属となり契約した身なら、魂で繋がり肉体も変質し…人の身で魔へ生まれ変わる

それを母さんはしたのだ…愛すべき魔王と共にいる為に

「でも母さんは…魔王の妻になっても愛してるわ…ユウ君…息子の事を」

ったくなんだよ…笑顔でそんな事を言いやがって

今日は色々と知る事実に頭がこんがらっている…だけどふと

そんな日が来なけければいいと俺は思った

「本当にすまなかったなユウノ君…だが私は後悔しない愛する彼女を手にしたことを」

「魔王…」

「君の母は私が責任をもって幸せにするつもりだ…いや本当によくできた妻だ」

「…まぁ母さん幸せにそうですよ…わかります」

「私の職務も手伝ってくれてね…ふふ…私の仕事が無くなるくらいに」

ん?なんだ…魔王の視線がちょっとっと遠くを見てるようだが

母は向こうでどんな事をしてるのかなんか気になった

「じゃあユウ君また会おうね」


こうして久しぶりに会った母は、自分が新しく作った家族を連れて帰って行った

もうこっちの人間の世界には戻るつもりなさそうだ…それは寂しい

だけどその幸せそうな顔に俺は…貴女が幸せならそれでいいかと思ってしまう

もちろん父には酷な話だ…父は父で母の事をし愛してるの知ってるから

でも言えないな…この事は何とも

「ところで…ニャーは一緒に帰らなくていいのか?」

「ん〜ニャーは少しブラブラとしてから帰るニャ…」

ニャーも初めて知る真実に戸惑っているのだろうか

そうなんだよな…俺達…兄妹関係だったんだ

「ニャ!?にゃんで抱き着くのニャ!」

「ごめん…俺さお前にひっそり感じてた感情があったんだ…愛おしいって」

「にゃにゃにゃ…にゃにをバカニャ…うにゅ」

俺はいつしかニャーを…妹を抱きしめていたあんなに巨大な力だすのに

なんて小さくか細い身体だ…ドキドキする

「ニャーも…同じ気持ち抱いてたニャ…ユウ兄…」

「でも俺ら兄妹だったんだな…だからこんな感情を抱いてるのだよな」

「そうニャ…いたって正常な感情ニャ…」

でも…本当にそうなのか?

それは兄妹互いに感じた疑問だった



「あらあら…面白い事になりそうねフフ…」

「何々?何か凄く不安な気配を感じるのだけど?」

俺は知らなかった…そんな息子と娘の様子を遠目術で微笑ましく見守る母親

そして自分の家族に怪しい動きあると不安がる魔王

双子の弟と妹はそんな父母を面白そうに見てる


これは大切な者を奪われ復讐を誓う勇者の物語ではない

勇者の母であり魔王の妻になった母が作りだす家族のお話

そして禁断の愛に目覚めてしまった男女の物語である


【つづく】

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