異世界2日目 前半 街を目指そう!
携帯が壊れてしまって、遅くなりました!
すみませんm(_ _)m
「んー、今日は良い天気だな。おはよう。サスケ。夜の見張りありがとうね」
私はそうサスケに言って撫でた。撫でたついでに頑張ってくれたので魔力も多めにあげた。
「さてと、私も朝ご飯を食べて動き出そうかな」
木の上は見晴らしも良かったので、その場で昨日の夜残した、パンと干し肉の半分を出して食べた。
(うーん、お昼は違う物を食べたいな。いま森に居るんだし、果物とかキノコとか何か探してみよう。外で寝ても寒くなかったから、今は春から夏に変わるぐらいかな?食べ物あるといいなぁ)
朝食を終え、下に降りる前に『探知』の魔法を使う。昨日は下で火も点けたので、寝ている間に魔物に囲まれていたら困ると思って、用心の為にチェックする。
(あれ?なんか下に魔物の反応がある。3つ?)
下の様子が分かる所まで、木を降りて行くと昨日と同じ額に角が生えたウサギがいた。しかもちょっと大きい。昨日のが2歳の私が抱っこできるぐらいで、今居るのが私と変わらない大きさのウサギが2羽と、昨日と同じ大きさのウサギが1羽居た。
(あちゃー、もしかして親子だったのかな?でも襲ってきたし、あの角は危なかったから仕方ないよね)
これ以上家族を殺めるのは可哀想かなって思い、諦めて居なくなってくれるのを待つ事にする。決して、可愛い姿に絆されたからでは無い。
・・・・・
かなり待ったけど、3羽とも下をうろちょろしてるだけで、全然居なくなってくれない。
(私の居場所がバレてるのかな?こんな所で時間を潰してる場合じゃないんだけど・・・。可哀想だけど仕方ない)
3羽とも別々の所にいるので、ウインドカッターではなく、風の矢で1羽ずつ仕留める事にする。一番離れた所にいる大きいウサギの頭を狙って……。
『ウインドアロー』
パタッ
上手く頭に命中して静かに倒れた。他の2羽には気付かれていないみたいだ。倒したウサギをサスケに回収させて、残りの2羽も同じ様に仕留める事にする。
ただ、何かを感じたのか。2羽とも離れないで一緒にいる。一度で2羽とも殺らなきゃいけなくなった。それぞれ違う動きをするから、かなり集中してやらなきゃ上手く行かないだろう・・・・今だ!
『ウインドアロー』✕2
パタッ
ギィーーーーーッ!
1羽は大きかったので、上手く頭に当たったけど、もう1羽が小さくて頭を外して胴体に当たってしまった。
ギィーーーーーッ!
動けない程のダメージがあったのだろう。そこから動かず鳴いている。次は外さないように・・・。
『ウインドアロー』
パタッ
他にも近くに魔物がいないか、『探知』で調べる。その間に2羽とも、サスケに回収させて、安全なのを確かめてからやっと、地上に降りる。
(あ~ぁ、今日の予定が狂ってしまった……。今日は、食べ物を探す予定だったのに・・・)
とりあえず、食べ物を探す事にする。今度からは魔物は見つけ次第、全て倒す事にしよう。変な情で躊躇っていると、時間ばかり経ってしまうし、お金を貯める為には狩らなければならないみたいだし……。
『探知』
だいたい200m先に、魔物の反応が2つした。静かに近づいて行って正体を確認すると、狼だった。食べ物でも探しているのか、2匹とも色んなものを嗅ぎまわっている。
『ウインドアロー』✕2
パタッ
パタッ
上手く2匹とも頭に命中して倒せた。回収をサスケに任せて、私は『探知』で次の魔物を探す。
この森には沢山魔物が居るのか、直ぐに探知に反応が引っ掛かる。私を中心に周り300mの範囲が分かるように、探知をかけているのだが、右と左それぞれの方向に魔物の反応がある。
(どっちに行こうかな?どちらも反応は3つなんだよね)
悩んだ末、街とは違う方向にいる魔物を倒す事にした。そっちの方が気持ち近かった為である。数字にすると、30m という本当に気持ち程度だけど・・・。
サスケを回収して、右の反応の方に行ってみた。魔物を確認すると、狼だった。私は先程と同じ様に、ウインドアローで3匹とも倒しサスケに回収させて、もう1つあった反応の方に向かった。
狼だった。これで、3連続狼の魔物と遭遇した。ここに来たのも入れれば、遭遇は4回目である。
(ここは、狼の魔物の森なのかな?かなり会うんだけど……)
もう手慣れた感じに、ウインドアローで3匹とも倒した。サスケを回収に行かせる。
(よし!ウインドアローも、だいぶ慣れてきたし、練習台には丁度いい相手だったかも……さて、次の魔物は何かぁ~)
ぐぅ〜~~
(お腹が空いてきたな。まぁ、朝食食べてから3戦したし、ここまで結構歩いて来たから仕方ないんだけど、あのご飯かぁ〜。果物とか何も無かったからなぁ)
なぜ「魔法を使って、さっさと行かないのか?」って言うと、ちゃんと理由がある。食べられる木の実か果物を一応、探していたからである。……結果何も無かったが・・・。
私は比較的に安全な、木の上で昼食を取る事にする。魔法を使って登り、眺めが良い所で固いパンと干し肉を食べる。
(午後は、どんどん狩って街に早く行こう)
もう、木の実や果物を探すより早く街でまともな食事したいと思い、午後はスピードを上げて行く事にする。
まずは、上に飛んで街の方角を確認し『探知』で魔物を探す。速度を上げるので、自分の後方の探知は止めて、前方180度にだけ探知魔法を使う。
後方にも使っていた魔力を前方に使ったので、探知できる距離も倍に伸びた。なぜ「沢山の魔力があるのに使わないのか?」と言うと、情報がいっぱい入ってくるので、気分が悪くなる。大人になれば、もう少しイケるだろうけど、今は厳しい。
『前方探知&自分にヘイスト』
ヘイストは動きが2倍速くなる魔法だ。今は手足が短いから、速くなるのも気持ち程度だけど、無いよりはマシだろうと付けた。
「魔物の反応は5ヶ所か、よーし!じゃあ、さくさくと行きますか」
私は気合を入れると、近い魔物へと向かった。午後一番の獲物は、ウサギ2羽だった。バレる前に、ウインドアローで仕留めるという方法だから、楽である。サスケに回収に行かせて、次へ向かう。
『ヘイスト』
そこには、結構な大きさのイノシシが2頭居た。身体は大きくてラグビー選手みたいだし、口から生えてる牙はかなり分厚い!これは、どうやって倒そうか・・・。ウインドカッターやアローじゃ火力不足だし、だからって森の中で強めの火魔法は使いたくないし・・・。とりあえず・・・。
『看破』
ジャイアントボア Lv15 頭突き
ジャイアントボア Lv21 頭突き 咆哮
(うわっ、これは……。レベルも高いし、咆哮なんてされたら、かなり魔物を呼んじゃうんじゃないの?まずは、鳴かれないように口を塞がないといけないかな?それは魔法で何か考えてトドメは……。目を狙えばもしかしたら……やってみよう!)
ウインドアローが目に当てやすい位置に移動する。もちろん距離はある程度とって、2頭に沈黙の魔法をかける。
『サイレント』✕2
(後はイノシシの目に当てるだけだ、集中・・・。少し魔力多めに込めて・・・。今だ!)
『ウインドアロー』✕2
放たれた矢は、いつもより速い速度で上手く2頭の目に、それぞれ命中した。イノシシは痛がって雄叫びを上げているようだけど、何も聞こえない。
(よし!上手く的に当てられたし、沈黙の魔法も効いてる)
成功を喜んでいたのに、イノシシは全然倒れない。2頭とも静かに暴れ出し、地響きが凄い。立ってられないぐらいだ。
(うそっ!倒れないの!しかもこの揺れっ!何とかしないとっ!)
『足元よ凍れ!』✕2
咄嗟のことで、変な名前の魔法になったけど、発動は上手くいった。2頭の足元は凍って、上手く転ばす事ができた。
『ウインドアロー』
ちょっとグロテスクだけど、もう片方の目にも当てた。まだ、動いてる。
『ウインドアロー』
ドサッ
眉間にもう一回魔法を当てた。なんとか、1頭倒せた。もう1頭も同じ様に、眉間に当てたけど、まだ動いている。
『ウインドアロー』
ドサッ
ウインドアローに更に魔力を込め、威力を上げて仕留めることが出来た。
「やったぁーー!倒せたーー!ちょっと集中し過ぎて疲れたぁ。休〜憩〜」
回収は、いつものようにサスケに任せて、木の上に行って休む。
「さっきのイノシシは大変だったなー。身体じゃなくて、精神が疲れたー。甘い物が食べたーい!」
イノシシを回収して、戻って来たサスケを見て、試しにお願いをする。
「サスケ〜、果物の回収お願〜い」
理解したのか分からないけど、何処かへ走って行ってしまった。
(さくさく行くはずが、ここで足止めをされてしまった。後、何体いけるかなぁ?)
木に寄りかかりながら、まだまだ高い日を見てサスケを待つ。
次回3週間後に更新します!