『ステータス』自分を知ろう!
更新する前に寝てしまったm(_ _)m
「ふ~。食事もしたし、周りに魔物はいないし、ようやく休めるよ」
私は野原に横になりながら少し休む。
(ここは何て素敵な場所だろう。空気は美味しいし、水は綺麗だし、ここに来て最初があれだったから、ヴィルに文句ばかり言ってたけど、結構良い所かもね。異世界って……)
そう思ったら、これからの冒険が凄く楽しみになってきた。私は起き上がり、セバスが持っていた時計で時間を確認する。今はだいたい、お昼を過ぎた位いの時間だった。
「まだ暗くなるまで時間はあるから、色々と試さないと・・・まずは、このヤバそうな髪の色を変えないと・・・」
私はまた湖の所に行き、自分を見ながら色々と試してみる事にする。幻影魔法で髪色だけを変える。結構難しい魔法みたいなんだけど、地獄の学校で友達とふざけて『このキャラな~んだ』って幻影魔法を使って変身&ポージングして、当てるゲームをしていたから割りと簡単に出来る。リアル『ウォーリーをさがせ!』とか、かなり楽しかった。
「何色が良いかな?茶髪が一番目立たないと思うけど、私らしく無いかな?昼間と夜の見え方が多少変わるように、ワインレッドにしよう!」
私は決まった色を自分の髪の毛に施した。常に魔力は消費されてしまうけど、良い色になった。日にあたると赤く見え、暗い所だと黒っぽく見える色にした。
「この魔法を維持するにはどの位いMP使ってるのかな?確か、自分の数値が見える方法があったよね?『ステータス』だっけ?」
魔法は合っていたみたいで、私の今の状態が見れるようになった。なになに?
名無し:(仮)ソフィア・クローク LV3
身体能力 最優 鬼 5%
全種魔法 最優
HP: 1500 / 1500 MP: 9995 / 10000
ヴィルホルンの加護【常時MPで回復】
言語共通翻訳・鑑定・看破・MP自動回復・鬼の怨み
(なんか、色々とツッコミどころのあるステーテスだな……。名前の所、名無しで(仮)って何かな?ソフィア・クロークって私の名前かな?私的には、アリスが良かったのになぁ。『不思議の国からやって来た』って感じに……)
そう思っていたら、名前の所が変わった。
アリス :(元)ソフィア・クローク LV3
(名前はOKだね。身体能力と魔法が最優ってどれほど優れてるのか分かり難いな。これは、自分で実際に試すしかないかな。MPが少し減ってるのは魔法で色々と試したからかな。でもMP自動回復が付いてるから大丈夫そうね。説明はされなかったけど、ヴィルにしてはナイスじゃん!)
私は次に、一番問題の一文をみる。なんなら見たくないんだけど・・・。『鬼の怨み』ヴィルからは何も聞いていなかった仕様が、もう一つ付いていた。
(鬼のマークに5%って書いてあるんだけど、数値が上がると何かあるのかな?名前からして凄く嫌な予感がするんだけど・・・)
私は文字に触れたり、詳細が知りたいと強く念じたりと試したけど、全く見れなくて、これはヴィルと早く話さなければと思った。
(ヴィルと話すには確か『サファリスタ』って街に行かなきゃいけないんだけど、まずは街道を探さないと何処にもたどり着けないね。よし、街道を探しに行くか!)
また先程と同じ様に、厚手の布に乗りその場で上に飛ぶ。『高い所からなら、街が見えたりしないかな?』って思惑で高く飛ぶ。
何故、空を飛ぶのにわざわざ厚手の布に乗るのかって?それは単に私が怖いからだ。こっちでの魔法が慣れてないのに、いきなり自分にかけるのは緊急じゃない場合を除き、流石に止めときたい。いきなり自滅とか最悪である。
「ん?あれって街かな?サスケどう思う?」
サスケがフードから、顔を覗かせている。返事は無い。かなり遠くに木じゃなく、塀があるのが見えたので行く方向は決まった。
私は一度、地上に戻りどうするか考える。いや、街には必ず行くんだけど、魔法でさっさと空から行った方がいいのか、少しでもお金を稼ぐ為に地上でモンスターを狩りながら行った方がいいのか。
私は改めて収納した荷物を確認する。価値が分からない硬貨が数枚(金貨1枚、銀貨10枚、銅貨50枚)と子ども服3枚、大人の服10枚、あとは食料がかなりあった。食料も子供の私だけなら、一ヶ月は余裕で持ちそうな程あった。
(味は分からないけどね・・・。カチカチの干した肉みたいなのが殆どだったけど・・・食べれなくは無いと思う)
試しに1つ出して齧ってみる事にする。固すぎて噛みきれないので、しゃぶって味を確かめる。
(はむはむ・・・味は・・・食べれなくは無いけど、美味しくは無いね。お腹は、まぁ膨れるかな。アゴが疲れるけど……)
私は残りの干し肉を『収納』に戻して、自分の身体をもう一度みた。
(一応食料もあるし、この身体じゃあ一度街に入ったら簡単には出れないと思うから、地上から行って、少しでも魔物を倒してお金を稼ぐかな。魔法の練習にもなるし)
そうと決まったら街へ向かって出発!すぐにまた森に入る事になるけど、明るい内に行けるだけ行こうと、短い足でトコトコと歩きだした。
(魔物を倒す事を考えると、魔物がいる場所とか分かる方がいいなぁ。魔法で何かそういうの出来ないかな?)
森を歩きながら、探索系の魔法を考える。
(魔力を周りに放出すれば、それっぽい事が出来ると思うけど、魔物として見分けるにはどうすれば良いかな?)
目を瞑り試しに魔力を自分の周りに放出してみた。魔力量の調節を失敗してしまったみたいで、植物やら昆虫やら動物やら……色んな情報が靄がかかって流れてくる。
(気持ち悪い・・・酔ったみたいになってる。少し休もう……『ステータス』)
ステータスで確認したら、今のでMPを1000も使っていた。敗因は一気に広範囲を探知しようとした事だろう。まずはMPを10使う所から始める。
ステータスを見ながら魔法が使えるみたいなので、今度は慎重にやる。MPが10無くなった事を確認して、魔力を広げる感じにイメージする。すると魔力は人、1人分の幅でまっすぐ300m分広がった。感じるのはやっぱり、植物やら昆虫やら動物やらが、さっきよりマシな靄で見れた。
(魔物だけ探知できないかな?何か魔物だけ見分けられる特別な波動とか無いのかな?)
そう思って、ここに来て最初に倒した魔物のウルフを一匹出してみる。その状態で、もう一度『探知』をやってみた。そんなに距離は要らないので、MPは3使って見てみる。
そしたらなんと、ウルフは既に死んでいたのに、胸の辺りに何か反応があった。魔力の塊があるみたいだ。
(何か反応した?魔物みんながこれなら、他のものと判別出来るかも!魔力の塊が魔物だとしたら、もっと探知で使う魔力を弱めて薄っすらと伸ばすイメージで、魔力の塊を探せば上手く行くかな?)
『探知』
私はMPを5使って、それをかなり薄く伸ばすイメージでやってみた。先程より半分しかMPを使っていないのに、距離的には300mと同じで、私を中心に全方位カバー出来てるっぽい。しかも魔力を、かなり薄く伸ばしたから、先程と違って植物や昆虫といったものは、感じられなかった。
(よし、成功かな?後は、この感覚を維持していければ・・・)
そう思った矢先に、前方の左斜めに探知ギリギリの範囲で魔力の塊が2つ引っかかった。
「ん?魔物かな?行ってみよう」
私は静かに少しづつ、その反応に近寄っていった。
また2週間後に更新します!