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いざ!異世界へ

体調崩していて、遅くなってすみませんm(_ _)m


いよいよ、異世界デビュー!

 目が覚めたら森だった。


(あれ?おかしいな。ウィズは転生って言ってたんだから、それなら普通どこかのお家で、見知らぬパパとママが目の前にいて、私を見てる所から始まるんじゃないの?)


 パニックになりながらも、現状を把握しようと辺りを見てみる。周りには何故だか、馬車の残骸みたいな物や荷物が散乱していた。


 私は更に、この状況を把握する為に見渡せる所全てを確認して、離れた所に人が倒れてるのを見つける。何が起こったのか聞くために、倒れてる人の所へ行こうと、立ち上がろうとしたら、倒れてしまった。私の腕と足がおかしい事に気付いた。


 腕は折れているのか青くなっていて、足は片方違う方向を向いている。今までの間、気付かなかったから、大丈夫だったけど、いざ自分の怪我を見てしまったら、痛みがやってきた。


(痛い痛い痛い……。なにこれ!?本当に何が起こってるの?!駄目だ、まず治さなきゃ。ズキズキする……)


 私は更なるパニックに陥りながらも、まずは痛みを止めようと、自分に治癒魔法をかけていく。ウィズの回復の加護もあるみたいだけど、効力がどのくらいなのか分からないから、自分で治していく。


 魔法はイメージ(想像力)が必要で、それがしっかり出来てないと、失敗や治るのにも時間がかかってしまう。


 今までと違う世界に飛ばされると知っているからこそ、私も治療系はあの世の学校で必死に勉強した。魔法での治療は特殊で、糸と針で縫う訳じゃないから、骨や血管・内臓・筋肉の配置を覚えさせられ、魔法を使ってその通りに治すだけである。全ての配置を覚えれば簡単に治せる。便利だな魔法・・・。


 私は自分の身体の怪我を治し、改めて色々と確認していく。まずは自分の身体をチェックする。


(治してる時に手を見て思ったけど、私の身体は、いったい何歳なんだ?)


 とりあえず、その場で立ってみる。治した怪我の具合いもついでに確認する。かなり目線が低く、試しに歩くと少しフラつく。音にすると"てくてく''って感じだ。


(私の身体って、多分2~3歳ぐらいみたいね。他の怪我も大丈夫そうだし、もう少しこの辺りも探索してみるか。とりあえず、あそこで倒れてる人を起こすか)


 私は、小さい身体を動かし倒れてる人の所へ行った。近づいて起こそうと思ったが止めた。木で隠れて見えなかったけど、胸から上が無くなっていた。


 地獄での経験のお陰か、死体をみても気持ち悪いとかはなかった。ただ無くなっている部分が、何かに食べられた跡が残っていたし、血も乾いてなかったので、死んでから時間がそんなに経っていないと思い、少し周りを警戒する。


(ここへ来て、まだ自分の力の調査とかしてないのに、いきなり森とか死体とか。ヴィルの奴、転生させるなら場所とか少し考えて欲しいよ)


 周りを警戒しながら、散らばっている荷物を、私が倒れていた大きな木に集めていく。私の身体からしたら運ぶのに大変な、大きな荷物も風の魔法を使って運んでいった。


(魔法ってすごく便利だね。使い方も向こうで習ったのと変わらないみたいだし、いい感じ♪)


 あと少しで集め終わるって時に、突然殺気がした。振り返ると少し離れた所に狼が3匹いた。こっちを伺っているようだ。


 私は狼達を実験体として使おうと思った。まずは『看破』と言うものを使ってみる。そうしたら、こんなのが見えてきた。左から……


ウルフ LV3


ウルフ LV8 噛み砕き


ウルフ LV5


(何これ?凄く簡易的な情報しか出て来ないんだ。名前?いや種族かな?後はレベルとスキル?かな)


 続けて『鑑定』も狼に向かって使ってみた。


・・・・・


 何も表示されなかった。失敗したのかと思い、何度か狼を鑑定したが何も起きなかった。


 色々と試していたら、痺れを切らした狼達が襲い掛かってきた。私は風魔法を使うことにした。風なら先程使っていて調整が分かるからだ。


「ウインドカッター」


 私は狼達に手を向けて、風の刃を放った。飛んでいった複数の風の刃は、私が狙った首にみごと命中し、3匹とも倒れた。


「やったね。上手くイメージした通りに倒せた。スキルも接近戦用みたいだったから、近づく前に倒せば問題なし。さてと次の実験をしますか」


 倒した狼達にもう一度『鑑定』を使ってみた。そうしたら、今度はちゃんと表記された。


毛皮 銀貨 1~3


 3匹とも同じ様に表記されていた。お金の価値も、まだよく分からないから、これが高いのか低いのか謎だ。とりあえず売れるということで、仕舞う為にインベントリを試してみよう。私の左腕にはヴィルが言っていた様に、腕輪がはまっていた。


 倒した所から狼達までは4~5m離れているんだけど、とりあえず手をかざして『インベントリ』と唱えてみる。


 何も変化が無いので、1mずつ近づいて唱えてみた。インベントリって言うのが面倒になって来て、結果1mぐらいの距離で『収納』と唱えても仕舞えた。仕舞うイメージが出来てれば何でも良いみたい。あと確かめる事は・・・


「サスケ!」


 どこにも居なかったのに、呼んでみたら私の服の中から現れた。ずっとそこに居たの?


「サスケ、そこに落ちてる狼を拾って来て!」


「チチチ」


 そう鳴くと、私から飛び降りて狼に着地をしたと思ったら、もう狼はそこには無かった。サスケは直ぐに、もう一匹も回収して私の所に帰ってきた。


「よしよし、良い子だね」


 戻ってきたサスケの頭を撫で、暫く癒された後、サスケは私の服のフードの中に入っていった。


(サスケ、そこに居たのね。えっと……今、入れた物はどうやって見たり出したり出来るのかな?)


 中身の事を考えてたら、自然に頭にリストが入って来た。『ウルフの身体✕3』と記されていた。解体は出来ないみたいだけど、虫眼鏡のマークがあるから、検索とか整理は出来るみたい。


(ウルフの身体を1つ出してみるか……出てこい!)


 そう思いながら手をかざしたら、ちゃんと1つだけ出てきてくれた。


(うん、結構便利だね。あっちの集めた荷物も、とりあえず入れてここを離れた方がいいな)


 手をかざして、もう一度狼を回収しておく。


「サスケ、あそこの荷物回収して来て」


「チチチ」


 サスケはフードから出てきて、荷物を回収しに大きな木まで駆けて行った。


「あっ!そうだここから離れる前に、もう一つ確認しておこう」


 私はまた遺体の側に行き『看破』と『鑑定』を使ってみた。鑑定では……洋服と装飾品の値段が表示された。洋服は全身で大体、銀貨20枚ぐらいだったけど、装飾品がかなり高価だった。


 同じ模様の付いた時計と短剣が出てきた。どちらも金貨100枚を超えていた。何者だ?次は看破を使ってみた。


執事 セバス・リード LV63


(これはヤバイ!早くここを離れないと!)


「収納!サスケ!行くよ!」


 私は遺体を回収して、サスケを連れて直ちにここを移動する。身体能力を魔法で上げてもこの身体だと、手足が短くて意味がないので、風魔法を少しアレンジし、サスケが回収してくれた厚手の布に乗り、下に風の流れを作って、『空飛ぶ絨毯』のようにして高速でここから移動する。


(セバスがどんな人か知らないけど、LV63を殺せる魔物があの辺に居たと思うと恐いわ!異世界に来て、いきなり殺られて終わりとか笑えないから!ヴィルも何故街からスタートさせてくれなかったのか)


 色々とヴィルの愚痴を言いながら、少し開けた湖の周辺に降りた。


(見渡しもいいし、ここなら魔物が来ても直ぐに分かるだろう)


 湖はかなり透き通っていて綺麗だった。一口飲んで落ち着いたら、全身泥まみれだったので、ついでに水浴びしていく事にした。服を全部脱いで縁に腰掛け、リストにあったタオルみたいなのを取り出し、身体を拭いていく。


 ある程度綺麗になったら、リストにあった子ども服を取り出して着る。動きやすい服を選んで着た。身体を綺麗にして分かった事がある。それは私の髪が"銀髪"って事だ。


(銀髪って、この世界じゃ珍しいとかじゃないの?面倒に巻き込まれる前に何とかしなきゃ。それに、あの場をしっかり調べてないけど、荷物に子ども服って私が乗ってたんだよね?セバスって人と他に居たかは分からないけど・・・)


 リストに食事も入っていたので、食事休憩をする。


「サスケおいで!これからどうするかな。やっぱり街に行かないとかな?」


 サスケを手元で撫でながら、やっと落ち着いて、これからの事を考えられる。


次回は2週間後に更新します!

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