表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結済】槍の新兵は夢を見ない  作者: 牛乳太子
第5章【ゼリフタル武人祭】
99/757

17話 【意外と深刻だった】

グスタフ『生き残った!』

ジャフィン『わぁい』

合格したグスタフは受付を終えて俺たちの席に戻ってきた


『グスタフ、ナイスよ』


ルッカがそう言って彼を誉める

グスタフも満更じゃないらしく、ガッツポーズで答えた

『まぁ勝負決めれなかったがなぁ』


不満の様だ、仕方ない

最後は規定人数になってしまったのだ

生き残っただけでもよしとしよう


『大会で決めるしかないな』


『そうするさ』


グスタフが片手を上げ、答えた

俺たちは闘技場の廊下を通り帰る事にしたのだか思わぬ事態になった

俺だけだけどさ


歩いてる途中、ガリオがいて俺は目が合ってしまった

あっ!と思ったがもう遅い、彼が目を細め近づいてくる


『…ほう、いたのか?』


『お…お久しぶりですガリオ100人将殿』


何故か俺は良い姿勢で対応する

俺の言葉の後に彼は舌打ちをした


ジロジロと俺の周りを見ている様だが

ケインが少し怖がってルッカの後ろに隠れた

グスタフは不思議と大人しい

彼は腰に手をあてて口を開いてきた



『君は参加する気なのかい?』


俺は誤魔化すと面倒になると思い正直に話すことにした。


『はい、ベリト副将からのお願いで参加することになりました』


『ふぅん、さっきはいなかった様だけど?』


彼は上半身を前にかがめて目を細め、俺を睨む

そんな恨まれる事はしてない筈だ、うん


『あの方の推薦なので今回の一般には出ておりません』


『君が推薦か、なるほど』


彼はそう言ってこの場を後にした

途中此方を向きなおし言ってきた


『俺も合格したよ、あと俺は500人将さ』


『はっ?』


そのまま彼は俺の前から消えていった

500人将?嘘だろなんで?


そんな器ない筈だ、正直に言うとだが


まぁそれは言いとしてだ、グスタフの合格祝いに外食しようと

俺たちは肉がメインの店を探すことが決まり

闘技場を出ようとした


そうすると見覚えある執事と豪華な馬車があり

執事が近づいてくる


『大奥さまが夜食をどうですかと言っております』


『あれ、あなたはスカーレットさんとこの』


その執事は笑顔で一礼をし、再度口を開く


『私のような者を覚えていてくださり感謝の極みでございます』


とても嬉しそうだ、俺は皆に視線を送るのだが


『丁度良い、聞きたいこともあるからいいぜ』


グスタフがご機嫌にそう答える


『久しぶりねぇ!行きましょうジャン』


『美味しいご飯!』


ルッカにケインも合意した

俺たちはスカーレットさんの館に行く事が決定した


暫く馬車に揺られながら街中を移動し

立派な彼女の館につき、俺たちは夜食の場につく


やっぱり立派なテーブルに広い場所だ

食事もまだ全てではなさそうだが準備されている

執事さんが座ってお待ちくださいと言い

皆で少し話ながら待っていた


そうすると奥のドアからスカーレットさんが現れた

俺たちは立ち上がろうとするが

彼女はそれを手で止めて、再度座らせ口を開く


『お久しぶりです皆様、ルルカもそのうち来ますので』


『お久しぶりですスカーレットさん』


『ありがとうございます、娘から色々聞きました…ゼファーの事も、フフフ』


そう言って彼女は軽く苦笑いしていた

それにルッカが質問する


『あのテンスさん・・・悪い魔物ってよりかは、知性的で色々助かりました…スカーレットさんの事怯えてましたが』


ルッカの言葉でスカーレットさんが下を向き笑い出す

かなり笑っている、珍しい

その姿にグスタフも意外な顔を見せる


『すいません、普通の魔物かと思って体が勝手に動いたのです…娘からも言われたのですがテンスのゼファーから直々にやめてくれと言伝が来た時は驚きと笑いが・・・ふふふ』


彼女は腹を抑えて笑っている、相当なようだ

俺も聞いてみる


『友好的でした、色々と知恵も貸してくださり悪い魔物では無かったです』


そういうと彼女はやっと笑いがおさまり普通に話しかけてくれた


『あの時の戦闘狂は私だったようです、お恥ずかしい・・・娘の伝言は了承しました、そこまで怯えていたのですか』


グスタフが苦笑いで彼女に答えた


『ゼファーもバケモンみたいな野郎だがあんたに心底怯えたたぜ?』


『らしいですね、娘から怒りながらやめろと言われたくらいです』


そんな話をしていると夜食の準備が終わりルルカも来た

なんかルッカとケインにハグされていた

皆で夜食を食べながら会話を楽しむが俺たちは重要な情報を聞くことにした


グスタフが肉を食い漁りながらスカーレットさんに唐突に切り出す


『スカーレットさんよぉ?おれぁゼファーと戦った時に言われたんだが、お前はイビルハイドの先を目指すのかと言われた、何なんだそれは』


その言葉に彼女は少し真剣に考えて口元をおさえた

抑えたのちにイチゴジュースを飲み口を開いた


『私でも知りません・・・歴史を重んじる魔物、知性を備えたテンスだから知っていたのかもですね』


彼女は肉を切り分けながら続けて言い放つ


『それは彼に今後聞いた方がいいでしょう、その為にはまずイビルハイドにならなければ彼は答えてくれないかもしれません、あなたがヴァイキングになるのも規格外で速いのですが』


そう言いながら彼女はグスタフを見る

前もってサーチはしたらしく、その時の顔がびっくりしていたのだ

想定外な早さだったらしい


ルルカも質問をしてきた


『お母さまは武人祭でないのですか!』


『つまらないので出ません、テンスと戦った方がまだマシです』


『やめるのだ!お母さま!』


即答だ、ザ・即答

答えた瞬間真顔なのが凄い怖い


俺たちは笑ってしまった、テンス・・・苦労したんだな

2日も追いかけまわされたと言っていたが

気持ちはわかる


俺はグスタフとお願いをしてみたのだ


『スカーレットさん、無理を承知で聞きたいのですが』


『何でしょう?』


彼女は首を傾げ、俺を見てきた

続けて聞いてみる事にする


『武人祭まで一週間あたりでここで修行したいのですが・・・』


『いいですよ?来年まで大した依頼も無いのでまた付き合いましょう、私も貴方達のステータスが気になっているので』


『ステータス?』


俺がそう反応するとスカーレットさんが静かに頷く


『まぁステータスと言うよりは成長具合ですね、予想外ですよ本当に・・・グスタフさんの剣術も6に出来そうですし、ジャフィンさんの銀の意思も槍術に溶け込ませないといけませんからね、そうですねぇ・・お互い1は確実に上げないといけませんのでまた大変な修行を五日間行いましょう、一週間前にまた来てほしいですね、今日はここで泊ってください・・・明日は早い馬車で村まで送りますので』


『本当に助かります、ではその時にお邪魔させていただきます』


『ありがてぇぜスカーレットさんよぉ!』


グスタフが力こぶをみせながら喜ぶ

すると彼女はふとグスタフに口を開いた


『あなたは本当にセンスがあります、剣術7にし、魔術は5そして魔力感知を中にすればイビルハイド・・・また旅の出発に私の所にきなさい、一週間また修行をし、近くまで成長させます・・・ですが・・・この前みたいに大変ですよ?体術もそれなりに鍛錬しますから』


『楽勝だぜぇ!!』


とってもグスタフは嬉しそうだ

ルルカも何故か嬉しそうだ


『確かに2か月時間ありますからね、僕の国に行くまで全然時間ありますし』


ケインがそう言ったら彼女は口を開いてきた


『いつもの睨み合いでしょう、そんなに心配しなくてもいいのですよケイン君、戦争は避けるのは普通です・・今のガウガロの王が少し癖が強いと聞きますが』


『そうなんですか?』


彼女の言葉にケインが興味をしめる

たしかに毎度恒例の睨み合いならいいが

ケインはまだ子供だしそういうのは心配なのだ

にしても癖のある・・・か


『いけばわかります、そしてジャフィンさんとグスタフさんは武人祭に出るらしいですが・・・まぁ今この国の戦闘職は怠けていますから、あなたたちの介入で目を覚ますきっかけになればいいのですけどね』


『それはどういう意味なんですか?』


ルルカがサラダを皿に盛りつつ質問をする

俺もその言葉の意味が気になるのだ

怠けているとは、スカーレットさんが質問に答える


『ここは戦闘職に対して多少お粗末な状態なんですよ、一般枠での詳細も執事から聞きましたよ?グスタフさん・・・上位職のあの聖騎士相手に互角に戦いましたね?』


『おうよ!』


少し嬉しさを隠しながらグスタフが反応する

すると彼女はため息をつき会話を続ける


『在りえない事です、本来中位と上位での恩恵は差があります、上位職になってから取り入れるべきスキル等を疎かにしてしまうとあんな風になるのです』


『要するに?』

俺の言葉にさらに彼女は口を開く


『十分に己の職スキルを活かそうとしていないのですよ、その職の特徴しか伸ばさない、使えれば良いのではなく・・・手数を増やしたり弱点を補ったりしていないので敵からしたら攻めやすいのですよ』


なるほど、要するにだ

戦闘職に対して有効な鍛錬がままならない感じになっているのか

自分の職を十分にまだ理解せず力を使っている

技をどう使うかも不十分という事なのだろう


この後、一般試験を見ていた執事が説明してくれた

簡潔に言おう

グスタフは槍の参加者を即吹き飛ばした

その参加者は真槍士という上位職だったらしい


なら何故グスタフが瞬殺できたか、理由はこうだ

槍のリーチの長さを活かしての攻撃は一流だが懐に入られると何もできないのだ

どうすればよかったのか?体術を上げて超接近戦もできるようにし

その超接近戦と言う弱点を無くしそれを武器にすればいいのだ

それだけで安心感が違う


長所を伸ばすのはいいが短所を武器にしようとするスキル構成がなっていないとの事

俺なら懐に敵が来れば体術でやり合おうとするのだが

殆どの槍使いは懐に入れば対応が効かないのだ


結果をみるとその真槍士、体術を上げとけば対応ができた

確実に体術は4もない、5あれば多少何かしてきただろうと執事は推測していた


聖騎士の場合も魔術スキルが最低限だったのだろう

術の構築が遅く、グスタフはガードする時間ができた

即放ってればグスタフはガードが遅れて後方に吹き飛んでいただろうと執事は言う、魔術は5もないだろうと推測していた


槍は槍以外も伸ばすべき

聖騎士は術の構築時間を短縮する為に魔術レベルと魔力感知をあげるべき


こんな感じらしい、グスタフは持ち前のレベルの高さから槍の弱点を突いて吹き飛ばし

聖騎士の術構築が遅い為、ご自慢の聖術がおまけになり普通に剣術と剣術同士の戦いになっていた


今回のグスタフが勝てた要因はこうらしい、


暫くその説明を聞いて考えてたのだが本当にそうなのだろうか

俺は体術あると便利で昔から父さんに教わってたが

だが己の職を十分に発揮できるようにしている者がいれば

苦しい戦いになるだろう



するとスカーレットさんが俺に話を振ってきた



『ジャフィンさんの規格外な能力向上の技は凄いですよね、テンスをもう少しで倒せたらしいですが、あれなら楽に武人祭は勝てますよ?あれに対抗できる人がこの国にいるどうか』


『ですがテンスは気を使って戦ってくれました』


『それでもあのシルバ・シルヴァは驚異ですよ?音速を越えた速度とか普通対応できる速度じゃないのです』


『・・・ほう』


あれは卑怯くさい技なのか、確かに異常なくらい身体能力が向上する

呆れるくらいに、デメリットはあるのだけど


『推測ですが銀の意思のレベルを上げれば継続時間は上がる筈です、大会迄に10秒は上げときますか。グスタフさん?あなたも死ぬ気で修行ですよ?』


『死なねぇさぁ!ヘヘヘ!』


食い終わり背伸びをしてグスタフが答える

ルルカもどうやら修行に参加するらしい

中位職までもう少しだからクラスチェンジさせて旅に挑ませたいとか

きつい特訓になるだろう


夜食が終わりスカーレットさんはこの場を出る際

彼女は俺たちに最後告げたのだ


『貴方達はこの国に良い刺激になります、2人は強くなる為・・・私はこの国での戦闘職の意識の弱さを知ってほしいと言う気持ちもあるので貴方達には丁度良い機会でしょう。意識を変えてほしいですねこの国も・・・その為には頑張ってもらいますよ?武人祭のゲストに私もいますので』


最後軽くとんでもないことを言っていたが解説の隣にって意味らしかった


俺たちには都合の良いモルモットという事だろうな

実際俺たちは得になっている、強くなれるから

彼女的には俺たちで証明したいのだろう


俺たちは強くなるために

彼女はこの国の戦闘職の意識を変える為に

互いに丁度いいポジションにいた


俺たちは夜食が終わり

次の日、あの高速馬車でナラ村には夕方には着いた





グスタフ『体術最強?』

ジャフィン『マジ?』

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新作ですがこの小説を見てる人ならわかる部分が多い内容になってます 勇者ですが指名手配されたので逃亡ライフをはじめます
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ