2話 【ギルドで部位報酬】
グスタフ『フハハハハハ!』
ルッカ『道中はこいついるから楽ねぇ』
ナッツ『魔物より魔物ですから』
『では皆の者、我のしもべで近くの町まで帰るが良いぞ』
『ありがとうございますゼファーさん』
ゼファーは狼、群れがいたのだ
丁度縄張りから散らしていたのだがこの狼たちもそれなりに大きい
背中に普通に乗れるくらいの大きさだった
ゼファーの様に黒は混じってないが真っ白な狼が全員分いた
『必ず会わせてくれよ?銀の者に会いたいのだ』
彼は余程伝説に会いたいらしい、俺は頑張ろうと思う
そしてゼファーの狼に乗ったのだが
速いのなんの馬よりも凄い速度だった
俺たちがアバドンに向かった時間の半分以上も短縮できたのだ
ミューリアにはよくクエストで向かっていた森で降ろしてもらった
『凄い早いですね!僕の国でもこんな早い狼いませんよ!』
降りた後にケインがはしゃいでいた
乗っている時は楽しかったらしい
『すごい狼なのだ!また乗りたいのだ』
ルルカもか・・・
そうして俺たちはアバドンから帰りまで討伐した魔物の部位をギルドに納品する為
そのままミューリアの冒険者ギルドに入った
時間は16時くらいか、寒い季節に近付いているので
日が暮れるのが早くなって薄暗くなっていた
『なんか超久しぶりな感じだなぁ』
『確かにな』
グスタフがおもむろにそう言うと俺も笑いながら答えた
色々あってなんか長い間帰ってきてない感じがしたのだ
『やっぱここ入ると皆見てきますね』
『ケインは早く慣れなさい?』
ケインは視線が気になるらしい
気持ちはわかる、少し人見知りなのかもしれない
ルッカがお母さんの様に言葉を返していた
そして受付に行き納品物を並べた
『御久しぶりですシルバーバレットの皆さん!クエストは受注してない様ですが』
『勝手に魔物を討伐してたからな、こういうのもいいのか?』
『クエスト無しでも可能ですが報酬無しの状態で損をする形になりますが・・・』
まぁ報酬金は意外と大事だから今回は討伐報酬だけなのだ
損をしている状態ですよと受付嬢は言いたいのだろう
『俺ぁ魔物倒せればいいんだよ』
『グスタフさん!お金欲しくないんですか!?』
受付嬢がグスタフに突っ込む
そして並べられた魔物の部位に受付嬢は少し驚いていた
『・・・あれ?これ閻魔蠍!?!?』
『ああ、アバドンでいた』
『アバドン言ったんですか!?アホですか!?』
受付嬢は興奮して何故か俺を怒ってきた
何がいけないのだろうか?
『なんか駄目か?』
『あそこは死にに行くようなもんですよ?ランクAも奥にいるかもという噂ですし』
そういえばそうだったな、死にに行くようなもんだと言われていた
色々な人にな・・・俺は苦笑いしてしまう
ルッカが受付に腕を置いて口を開いた
『閻魔蠍がどうしたの?』
『これ討伐したんですか?緊急クエストもんですよ?』
ルッカと受付嬢のやり取りだが案外似合うかもしれないなこの2人
そんな事を無駄に考えているとグスタフが口を開いた
『ただ硬いだけの食えない蠍がそんななのか』
『かかか・・・硬いだけぇ?』
受付嬢はため息を吐いて肩を落とす
『基本ランクBプラスの魔物は上位職に指名して緊急クエストなんですよ?』
『でも倒したぞ?首いるか?お前のお土産だぞ?』
ドズンッ!受付に閻魔蠍の首を置くグスタフ
いつのまにか閻魔蠍の首を持っていた彼だが
いつ剥いだの君?
『ひぃぃぃぃ!?』
受付嬢が腰を抜かして受付の奥でペタリと尻もちついてしまう
『おいおい・・・マジかよ・・』
『どっちが化け物だよ・・・』
『中位職でも逃げる時ある蠍だよな?』
『こいつら国で一番強いんじゃねぇか?』
周りの冒険者がヒソヒソとなんか言っているが
聞こえない事にした
だがアバドンにはゼファーがいるし興味本位で無暗にいって欲しくないので
釘を刺しといた
『アバドンに閻魔蠍がアリの巣みたいに沢山いるから行かないほうがいいぞ?』
『ええええぇぇぇ!?・・・ギルド内で報告しときます』
地面に座り込んだまま四つん這いで受付嬢は奥に消えていく
暫くして別の受付嬢が来て対応してくれた
いつものアイドル受付嬢は腰が抜けて動けないらしく
休憩中らしい、グスタフ?加減を知ろう・・・な?
俺たちは報酬金貨30枚を手にして
宿屋アクアリーアに向かった
この日を境に、閻魔蠍討伐という実績で首狩りグスタフの名が更に知れ渡った
グスタフ『だめか?』
受付嬢 『駄目です!』




