1話 【残念なケイン】
ルッカ『2か月モフれる!』
ケイン『わーい』
ナッツ『複雑ですねぇ』
俺たちはアバドンの森から出る為にゼファーと共に入口へと歩く
途中魔物がいたのだが遠くから震えながら見ているだけだ
ゼファーいるもんな、怖いよな魔物からしたら
『ケインよ・・・まぁ帰る時期がズレずがそこは理解してほしい』
『承知してますゼファー様』
どうやらゼファーもケインの事を名前で呼んでいる
俺が墓の前で寝ている間、1人ずつ話をしていたらしいのは聞いていた
ただケインと話している時は深刻だったような
『ゼファーさん、何かあったのか』
俺は彼に何故ケインが帰る時期がズレると言ったのか聞いてみた
予定ならこのままミューリアから支度後にガウガロなのだが
『今はルーカストアとガウガロで戦争勃発前なのだ』
『はっ?』
俺は初めて聞いたのだ、何故そんなことが
『遠い昔からある何かの因縁の戦争から始まったいつもの睨み合いなのだが・・・今は緊迫した時期らしい』
ゼファーがケインを尻尾を使い頭を撫でる
ケインは気持ちよさそうだ
『多分ガウガロからけしかけたのだろうがこの我が念術を使いケインの父にこやつが生きていることを伝えた時に聞いたのじゃ』
『念術?』
『太古の者しか今は使えぬな、同種の者に会話が可能になる上位術じゃ』
とんでもない術をゼファーは持っていた
流石十天だな、最弱と自分で言うが十分化け物だぞお前
話を聞くと、俺が寝ている間にゼファーとケインの意思をガウガロの父に送ったらしい
何故送れたかは、昔ゼファーがケインの父に何かの縁で知り合いだったのだ
偶然にも連絡が取れる狼人族だったので念術を使ったらしいのだが
『最初父は泣いて喜んでくれました・・・ですが、会いたくても今は会えない・・・と』
ケインが残念な顔をして下を向く
『今はもしもの為に安全になってから来てほしいって事だってさ』
ルッカがケインの肩を揉み揉みマッサージの様にしながら話す
まぁ戦争してる時に届けるのも危ないだろう
我が子を危険になるかもしれない地に戻すのは安全になってからだ
わざわざ安全な場所にいる息子を危険な状態で会うのも嫌なのは納得だ
『ルーカストアが・・・そんな雰囲気無かったけどなぁ』
『開戦が濃厚にならない限り民衆機関には情報が開示されないんですよ』
俺の疑問にナッツが答えてくれた
『ギリギリまで情報公開はどこの国もしないのが多いですね、いちいち不安を煽る事になりますので』
『ナッツ少し見直したのだ!』
『お前物知りだなぁ』
『いえいえ』
ルルカとグスタフに褒められて頭をかくナッツ
わかりやすい理由だ、国の政治機関はギリギリまで踏ん張る為
そのような体制になるケースが多いとナッツは言う
『僕のお父さんが2か月待て、なるべく戦争は避ける様に獣王に進言してみるって言ってました』
ケイン父は頑張るらしいな、良い事だ
『ケインのお父さんってどんな人なんだ?』
『抜けている所は昔から変わらぬが狼人族のトップの男よ・・・努力は無駄にするからなあやつは』
俺がケインに聞こうとしたらゼファーが答えてくれた
努力を惜しまぬ男、いい父じゃないか
『だからケイン君、残念だけど私たちとまた暫くモフモフしようね』
ルッカがケインの頭をモフモフしつつ言う
ケインもまんざらじゃないようだ
『ゼファー、獣王って?』
俺はゼファーの方を向いて聞いてみると
彼は欠伸をしながら答えた
『ガウガロは獣の国、色々な種族がいるのだ・・ケインの父は狼の長だ、その全ての種族の王が獣王だ』
なるほど・・・ケイン父は狼人族代表か・・・立派だな
そして俺はゼファーに気になる事を聞いてみたのだ
それはとても重要な質問だ、俺の持つすべての情報を繋げる為の
俺は聞いたのだ
『ゼファー、摩天狼は本当に生涯不敗だったのか?』
『苦戦すらしなかったらしいぞ?負けた記述は聞いたことない』
『そうか、摩天狼は銀の狼の道なのか?』
『我は狼人族の道としか聞いておらぬ、お主が寝ている間の情報で銀の狼だったと初めて知ったぞ?』
それまでは銀の狼という事は知らなかったのか・・
この情報の何かがズレでいる、俺は何かをまだ何かを見落としている
銀の狼の歴史
俺は最後の質問をゼファーにしてみた
『・・・ゼファー、この道だった者を知っているか?』
『知るわけがない何千年前かも知らなかったのだ、遥か太古の道だ・・・知っている者などおとぎ話程度で限界だ』
『・・・・・』
俺は推測をした
当たっていれば・・・いや当たって欲しくはない・・・
俺はあいつの言葉を思い出した
『銀の狼の歴史を知りなさい、遠い昔ですので』
何故お前はすぐそれが銀の狼とわかった?
俺をサーチした時は
銀槍だったんだぞ?途中の道を何故知っていた?
『銀の意思に関係していた者かもという推測でしかないです、始まりを作った誰かですかね』
何故お前は始まりを作った人とそんな予想を俺に言った?
『誰もそいつに勝てなかった、だが負けた』
何故お前は負けた事があると言ったんだ?
『あなたはその力を救うべきだ』
何故お前はこの唄人と最初で最後の摩天狼の男を知っているような言い方をした?
『あなたが強くなったらまた会いに行きましょう』
何故お前は、強くなってから会いに来るといった?
お前は何を知っているんだ・・・リヴィ
ジャフィン『わからんなぁ』




