21話 【アバドン】その④
ナッツ『魔物のランクって?』
グスタフ『Sは神獣扱いで国が全力をかけて倒せるかどうかの存在、レベルA+は大災害級で街が亡ぶ、Aは災害級で村が亡ぶ、B+は閻魔蠍が出たがランクでは硬いだけの存在で強い方じゃないが基本敵に強い部類だ、冒険者組合で発見したら緊急クエストが出る、Bはまぁ強い』
ナッツ『もう!わかりづらい!』
その大きい影は濃い霧で薄くしか目視できない
あと5メートル歩けば全容が見えると言うのに
歩くとマズイ気がして歩けないのだ
『我が聞いているぞ?人族よ』
グスタフが前を見ながら俺の肩をポンッと叩く
俺の出番か・・・心して俺は口を開く
『墓荒しかはお前が決めろ、俺たちはここにいる人に会いに来たんだ』
『何用でだ?荒らす以外に目的があるのか?』
俺は額から汗が流れたのを感じた
一言でも間違えるとマズイ
『俺はジャムルフィンというこの人族のリーダーだ』
俺は槍を構えるのをやめずに続けて喋る
『とある人物に唄がここにあるかも知れぬと聞き、それを確かめに探しに来た・・・どこにあるかも知らない、あなたから見たら墓荒しの都合に良い介錯かもしれない』
大きな影はその場で頭を傾げた、前足が・・・ある?
後ろ足もある?獣か?
大きな影がまっすぐこちらを向き直し
答える
『人族のジャムルフィンか・・唄・・か・・・墓はある』
『その墓は女性のお墓でしょうか?』
『名前が書いていない墓だ、何故かはわからぬがな』
そういうとその場で黒い影はグルンと歩いて一回転して
再度会話を続ける・・・あれは・・獣だ・・狼?
『だが何かが刻まれてはいるが、知らぬ言語だ・・・我でも知らぬ言葉・・・フッ』
大きな影は笑い質問をしてきた
『なら貴様に問うぞジャムルフィン、目的はなんだ?』
俺は誤魔化さず事情を説明することにしたのだ、話し合いで終われるなら
本当に助かるんだよ、終われないならどうなるかは覚悟はできている
『懐かしい時代を知っているな貴様、墓荒しにしては脳みそが単調じゃないな・・・ふふふ』
薄く大きな影の後ろで尻尾が動くのが微かだが見えた
機嫌が良い証拠ならいいのだが気が抜けない
『俺は道を進むために唄が必要であり、その墓が探している墓かはわからないですが知り合いの知っている墓ならば調べてほしいと言われてるんです』
『遥か昔の道を歩む者か貴様、ふむ・・・この墓は多分何千年も前の墓だが、俺は約400年前に訪れたのだ・・・この場所のこの墓が孤独に人から隠れる様にここにあるかも理由はしらぬ・・・がたまにここへ人間どもが来るので我は自分のテリトリーを守っていたのだ、荒らされるのは好きにはなれぬだろう?』
なるほど・・・昔に住み家をここにして自分の家にしたのか
んで自分の家を荒らす者を蹴散らしていると
『俺だけでも通してください・・・あなたなら俺だけなら容易いでしょう』
そう言って俺は槍を放し、地面に落とす
そうすると前方の影はハッハッハッと笑いだした
『面白い小僧だ、だが何故だ・・・お前には・・』
その場の空気が冷たくなるのを感じた、ナラ村以来だが
これはマズイ雰囲気だ、いい思い出がない
そして彼は言った・・衝撃的な事実を
『何故小僧からファーストの匂いが微かについているのだ』
全員目を丸くして驚いていた
俺も同じだ、一瞬動揺するが俺はこの空気を直そうと頑張った
『半年前・・・奴に殺されかけました、運よく気まぐれでしょうか・・・満足して帰っていきました』
彼は暫く考える、フゥっとため息が聞こえた
『小僧本当に運がいいな、面白いぞ?もう疑ってはおらぬ・・・殺気は解いた、楽にせよ』
そういうと俺たちは構えを解いた
俺が解くように皆に目で伝えたのだ
俺は会話を続けた
『知っているんですか?』
『ああ知っている、確か500年前に我に伝言を伝えに来た、その時は確か・・・』
『伝言?』
俺はそれが気になったが聞かない方がいいかもと考えた
だが先に彼が言ったのだ
『序列が変わる・・・とな、その時はここより遥か東の森にいたのだが』
『序列?なんの事です?』
序列・・・俺は何かに繋がっていそうな言葉にしか聞こえなかった
俺はこれを知っている気がする、答えを待った
『・・・十天の序列だ、奴はナインズが気に入らずに殺したらしい』
十天、俺は勇気を振り絞り
彼の名前を聞くことにした
『失礼を承知でお聞きします、あなたの姿と名前をお聞きしたいのです』
『ふっ』
彼は笑う、そして
動き出した、歩いてくる
その全容が明らかになってくる
みるみる見えてくるその姿に全員表現できないくらいの顔をしていた
彼はとても大きい狼だった、白い毛並みに黒い模様がついている、カッコいいな
片目も釣り目の様に感じさせるかの如く黒い模様があった
そして俺たちは出会ってはいけない存在に出会ったのだろう
その狼は口を開いた
『我はランクA+の魔物でもあるが・・・名はゼーブル・ファー・テンス、世界十天の1人である』
俺たちの思考回路は止まってしまう
ここで・・・かよ
ケイン『ブルブルブルル』
ジャフィン『懐かしいなぁ』
ナッツ『言ってる場合じゃないですよ!?』




