18話 【アバドン】その① 侵入
ジャフィン『帰ったら村に手紙書こう』
ルッカ『何を書くの?』
ジャフィン『アバドン面倒くせぇ』
ルッカ『我慢せぃ』
『しょっぱなランクCかよ!楽しませてくれるなぁ!』
『ファイアバレット!』
ランクCのパワーグリズリーが2体同時に出て来たのだ
俺たちはそいつらと対峙していた
グスタフがルルカの術で2体が少しスキを見せた瞬間にスパンと一気に首を狩る
倒した後はバックステップしながら俺たちのとこまで戻ってきた
『珍しいグリズリーですね、僕もあまり見ない魔物ですね』
『何来ても怖いです、ですが魔物の匂いはある程度感じます』
ナッツの言葉にケインが返す
するとルッカが口を開く
『本当に迷いそうな森ね、あってるのかしら』
『勘だが合っていると思う、そう感じるんだ』
俺は理由はわからないが何故か勝手に歩みが決まってしまっていた
考えて進んでいる訳じゃない、こっちでいい気がしているのだ
歩いていると黒い毛並みランクCのダークホーン
多少でかい鹿みたいなもんか
あとはランクBのトロル1体が現れた
こいつもグスタフよりでかい
灰色の体をしたオークの強化版みたいなもんか
種類は違うみたいだがこいつは生命力がすごいとか?
俺は槍を構えてトロルに向かう、グスタフとだ
ナッツにダークホーンは任せてルルカは護衛だ
『グスタフ!』
『おうよ』
トロルは鉄の棍棒を振り上げて来たので狼撃破を1発槍で撃つ
そうしてトロルが振り上げた腕に当たり、その腕は後ろに弾かれて少しよろける
『おらぁ!脳天唐竹割!』
一瞬の隙を見逃さず、グスタフはトロールの頭部にそれをぶち当てる
頭部を破壊されてもまだ動くトロール
こいつは生命力が強いらしい
『ファイアバレット!』
後方からルルカが2発撃つ
トロールに2発当たるがまだ動いていた
グスタフが軽く舌打ちをしてトロールの両腕を斬り飛ばす
『これでどうだタフ野郎』
『・・・大丈夫みたいだぞ』
やっと終わったようだ、ナッツもダークホーンを倒したらしい
ナッツが突進を避けて
腹を切り裂きダークホーンは倒れていく
ナッツが剣を回し腰に収める
『中位職になって動きやすくなりますね、ここまでかわるんですねぇ』
『確かに強くなった実感はかなりあるが油断すんなよ?』
グスタフの言葉にナッツは頷く、本当に油断はできない
暫く歩くとやはりランクCかBがウヨウヨ出てくる
特にキングバットというランクBのコウモリは面倒だった
『降りてこい臆病者めが!!』
『キィー!』
ずっと飛んでいる、ルルカの術も避けるのだ
これはやってみるしかないか
俺は槍を構えてルルカに燃費が良いファイアショットを撃つように頼む
1発撃つとやはり避けるが・・・
『ぬんっ!!』
俺は槍を投擲してキングバットに当てる
すると見事なほど命中し、落ちてきた
『剥ぎ取りなの!』
『ルルカちゃん資金集めよろしくねぇ、はいこれ干し肉』
『いただきますのだ!』
ルルカに干し肉をあげるルッカ、ケインもルッカにぴったりくっついている
アバドンに入ってから1時間だろうか、ケインの嗅覚が何かを捉えた
『濃い匂いが近くにします、大きい感じですね』
ケインはそう言いながら後ろに下がるとグスタフも暫くして気づく
『ふむぅ、俺はまだ少ししか感じねぇが』
ケインの嗅覚が異常なくらい優秀である
これさえあれば奇襲もそれなりに防げる
まぁ気配感知【中】持ちのグスタフもいるからそうそうないが
『・・・霧が濃くなって20m先が見えないのだ』
ルルカが呟く、入った頃より少し霧が濃い
だが方向は良い筈だ、少し歩くと
その時変化があった
『・・・!?』
ケインが地面を向いて匂いを嗅いでいるといきなり前を向いた
俺たちは武器を構えだした、何かが森をかき分けながら向かってくる感じだ
グスタフもようやく感じて来たらしい
『・・・少しでけえな』
いつでも突っ込める様に姿勢を低くするグスタフ
俺も同じく姿勢を低くする
『くるぞ!』
グスタフの声で緊張が走る
バキバキバキと木をなぎ倒しながら魔物は現れた
『ちょ!?でかっ!少しなんです!?これ!?』
ナッツが驚く
その姿は黒い装甲を持つ
『ええ!うそでしょ・・・』
ルッカがケインを隠す
その鋏は何でも切り裂く
『・・・遊べそうだぜぇ』
グスタフが獰猛な笑みで走り出す
その尻尾には針が付いている
『シルバーダンス!』
俺は少し狼気を込めてそれを放つ
その姿は死を呼ぶ蠍
『閻魔蠍ですの!?』
閻魔蠍
ランクB+の黒い装甲を持った体長5メートル、全長10mあるだろう蠍
頭部には悪魔の様な目の模様が付いていた
『大型の蠍は装甲が固いから気を付けてください!』
ナッツが叫ぶ、突っ込むグスタフに閻魔蠍の鋏が振り下ろされる
熊はニヤリと笑い拳に闘気を込めていた
『そりゃ本能的にそうするよなぁ!鬼無双!』
その鋏を闘気を纏った大きい拳の塊ではじき返した、が軽い
グスタフがオマケで鋏に回し蹴りをして完璧に弾く形にした
『キュイィィィィィィィ!?』
閻魔蠍は驚いている様だ、そこで俺の攻撃が届いた
『転ばせろシルバーランス』
俺の狼気で作った銀狼は閻魔蠍の足を何度も爪や牙で攻撃し足元をふらつかせる
転倒はしないか・・・流石B+
そして後方から援護が入る
『ファイアバレットぉ!』
いつもより大きめのファイアバレットが俺たちの横を突き抜けて閻魔蠍の顔面に当たる
『ギィィィィィッィ!』
敵は怒ったようだ、俺の攻撃も消えていく
だが俺はもう閻魔蠍の腹の下にいる
俺は体勢を立て直した閻魔蠍に技を繰り出す
『銀の爪!!!』
狼気で練り上げた3つの爪を槍で敵の腹を突きながら放つ
ここはそれなりに柔らかいらしいな
紫の血を流しながら俺の技が敵の腹を貫通した
『キキィィィィィィィ!』
『ぐおっ!?』
『ジャン!』
俺は少しびっくりした、のしかかろうとしたのだ・・・こいつ
まだ動けるらしい、腹を貫いたのに少し動きが悪くなったくらいとか
グスタフが笑い俺に口を開く
『へっ流石Bの上位だな、面白そうだ』
俺は敵に気を取られ過ぎないように後ろにさがり
ナッツとグスタフにあとは任せた
『行くぞナッツ!出遅れんなよぉ!?』
『わかってますよぉ!』
ルルカ『スーパーアバドンターイム』
ケイン『続くんですか?』
ルルカ『たくさん』
ケイン『僕の鼻だけおいて帰りたい・・・』




