17話 【出発】
ケイン『いきましょう』
グスタフ『ケイン大丈夫か』
ケイン『行きたくないです』
俺たちはルーカストア小国にあるガウガロ小国に近い鳴かずの森アバドンに行くことにした
馬車だが一か月借りる予定だったので
馭者にチップを渡してスカーレットさんの館に帰した
なのでミューリアからは普通の馬車で向かう事になった
『あぁーあの馬車に慣れると椅子が固いぜ』
『グスタフ、我儘いわないの』
『おーう』
ルッカに細い目で見られてグスタフが言われていた
俺たちは十分な調整はしたはずだ、一応ギルマスのグロウさんにも相談したのだ
『アバドンは中位職が手こずる魔物が多いが、中位職を普通に蹴散らす君達ならあるいは』
そういう言葉をいただき、俺たちは4日かけて途中宿屋を見つけつつ馬車で移動した
何度か宿でルッカを襲いそうになるが
いや多分俺は帰ってきたら襲うだろう、そう決めた
そして俺たちは目的地に近付いてきた
『だがよ?銀の意思はアバドンを希望の森っていってたのは何でだ?』
グスタフが床で寝そべりながら質問してくる
寝そべっているのは多分椅子が気に入らなくて床の方がマシという感じだろう
ルルカが手を上げて真面目な回答をしてくれた
『昔はそうだったと思うの!でも何かの理由で鳴かずのになったんじゃないかと思うの!』
『多分昔はとても良い森だったのでしょうね、鳴かずの意味は生き物の気配も声も無いからってギルドの冒険者が口にしてたし』
ルルカの後にルッカが追加で口を開いた
『少し・・・怖いですね』
ケインが怖がるがまぁそうだろうな、アバドンの印象が本当に最悪だし
『先輩・・・霧が濃くなってきました』
ナッツが真剣な顔つきで窓を見て俺に視線を送りながら言う
鳴かずの森アバドン、それは生き物が住んでいるような気配のない
濃い霧で包まれた不可解な森である
奥に入った冒険者の記録も無く、十分な魔物の情報も無い
だがそれなりに奥に入った者の情報だとランクBの魔物が普通にでてくるらしい
ランクAの魔物がいるかは書店のトーマさんの話ではあるが
多分Bが普通にいるならAがいても不思議ではないのだろう
『皆、気を引き締めよう』
全員黙って頷く
『旅の方、申し訳ないがここまでしか進めない・・・馬が進もうとしないから無理だ』
馬車を引く馭者さんがすまなそうな顔で俺たちを正面窓から顔を覗かせ口を開く
『わざわざすいません、ここからは歩きます』
『これ以上は馬もそうだがワシも無理じゃ、生きてる心地がせんわい・・歩いて30分で入口と聞く、頑張りなさい』
『無理な頼みを言って申し訳ない、感謝します』
俺は多めのチップを渡し、馬車を帰らせた
徒歩に問題はない、あるのは魔物が一切でてこないのだ
最後の町をでて多少は出て来た、だけどもだ
アバドンに近付くにつれ、その数は減っていった
そして何故か会話も少ない
『嫌な感じですねこの寒さ』
『そうだなナッツ、ちゃんと警戒しとけ』
ナッツは俺がそう言うといつでも剣を抜ける様に右手で腰の剣を触る
グスタフもルルカもだ
結局全員出来てしまった
『怖くなったら精神安定薬のませるからね?』
『もう飲みたいなぁ』
ルッカの言葉にナッツは即答するがまだ頑張れと言われヘコんでいる
『クククク、さぁ・・・遊びに行こうぜ』
グスタフが大剣を抜く
そう俺達は着いたのだ
周りの木々が不自然に曲がりくねった森
痩せこけた森なのに霧で遠くが見えない
生き物が住むことを許さない様な死んだような森
かつては豊かな森だったのだろう、その森の名は
鳴かずの森アバドン
俺たちは足を踏み入れた
ケイン『アバドン編ながいです!』
ルルカ『さぁ始まるです!』




