14話 【焦る俺】
ケイン『今回僕は?』
ルルカ『無しですの!』
『くぅー!極楽だぜぇ』
グスタフは風呂でのびのびと寛いでいる
俺とナッツもだ、明日には2人転職だ、そうクラスチェンジを控えてる
俺の村では転職と言っていたが外に出るとクラスチェンジと言わないと通じないらしい
それに気づかず当分田舎者を全面的に出せてしまい恥ずかしい思いをしたが
俺は素直に嬉しい反面、己の事を考えていた
この銀槍という職だがどういった条件で次の道へと行くのだろうと
わからないと俺はこのままだ、いつかジリ貧になる
他の中位職から見ても俺が最初になったこの職だが
下位職などと呼べるような小さい存在ではないとは思っている
明らかに中位職レベルの道なんだろうとは感じているが
『そんな心配すんな』
『ん・・・?』
グスタフが背伸びをしながら俺に言ってきた
ナッツも口を開く
『そうですよ先輩?そのままでも十分馬鹿みたいに強いのに』
そうナッツが言うとグスタフがフフフと言いながら俺に近付いてくる
『クラスチェンジしたらお前とも良い勝負できそうだぜ?』
『ははっ、だが容赦しないぞ?』
『はぁ!?返り討ちにしてやるよ』
ナッツの頭を掴んでグルグル回しながらグスタフが言う
回されているナッツはアウアウアウーと言いながら素直にされるがままだ
そうして明日になり俺たちは3人だけでミューリアの教会に着き
クラスチェンジの準備をする
『フフフフフフ!』
嬉しそうな笑みを浮かべ、クラスチェンジする為の部屋で腕を組んでいるグスタフ
巨大水晶部屋の中の水晶の前で目を閉じて考えている
やり方は単純だ、巨大水晶に触り目を閉じて念じるのだ
我、変わる者なり・・・・と
『我、変わる者なり』
グスタフが巨大水晶に触りながら目を閉じ、そう口を開いた
暫くして奴は自分の見座した職を見つけたらしい
『あったぜ!』
ニヤリと笑いグスタフは躊躇いもなく最後の言葉を言う
決まった時の言葉だ、それがクラスチェンジの際の最後の言葉
『この力を望む』
そういうとグスタフの体が白く発光した、数秒くらいだろうか
俺たちは初めて見る光景だがその発光も徐々に消えていく
グスタフの姿に特に変化は無い様に見えるが
俺は聞いてみた
『グスタフ、確認してみろ』
『おう』
そうしてグスタフは自分のステータスを確認する
俺たちにも見せてくれた
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グスタフ・ザイツェルン(18)ヴァイキング【中位】
☆戦術スキル
剣術【5】剣術熟練度、恩恵により攻撃力・耐久力が中アップ
体術【6】体術熟練度、恩恵により耐久力と素早さが中アップ
魔術【3】魔術熟練度、恩恵により魔力量を小アップし・詠唱時間を小軽減する
☆補助スキル
痛覚耐性【中】痛覚を少し軽減する
我慢 【中】耐久力が少しあがる
威圧 【中】相手を恐怖状態にする
気配感知【中】それなりに生物の気配を察知
魔力感知【小】体内の魔力の流れをある程度感じとることが出来る
根性 【大】致命的な攻撃でも耐えることが出来る
☆称号スキル
ゴブリンキラー ゴブリン族に対し攻撃力が上がる
人形キラー 眷属化した対象に対し攻撃力が上がる
グリズリーキラー グリズリー系に対し攻撃力が上がる
喧嘩師 技スキル以外の攻撃力を大アップ
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『グスタフさんおめでとうございます!』
確認後ナッツがグスタフに声をかけた
『不思議な気分だぜ、中位になると力も増すのか?』
『中位職になったことにより、全体的な能力がそれなりに向上するのですよ』
グスタフの言葉に返事をするかのように
付き添いの教会の人が俺たちにそう言う
そのままナッツも緊張しながらだが流剣士になった
そして俺も一応試してみることにしたのだ
一応教会の人の話ではだが
我、変わる者なりを言った後にクラスチェンジできる職が光で現れる
光なのだが何の職かは自然とわかるらしい
色々な人がこれにたずさわり、どんな条件でこの職になれる!とか
だいたいは明白になってきているのだが
なれる条件が何もない場合は全体的に白い光景がただ浮かぶだけらしい
俺は不安になりつつも試してみた
水晶に手を触れる
『ジャフィン、力むな』
『す・・・すまん』
グスタフが声をかけてくる、俺は目を閉じて念じた
深呼吸をする、俺はどうなるのだろうか
職じゃなく道という表現のこの俺の職
暗闇の道を手探りで歩いていう感覚だ、先が見えない
あるのだろうか、いつなれるのだろうか
色々俺の頭で葛藤していた、不安なのだ
誰も知らない俺だけの道、条件何て知らない
俺が見つけるしかない道
なれなかったら俺は・・・・
『ジャフィン!!!』
俺は目を開いた、振り向くとグスタフが俺の肩を叩いてきて真剣な目をしている
そして俺の胸をいつもの様に拳で小突いてきて口を開いた
『お前にしかなれねぇ道だ、不安になるのもわかる・・・けどよぉ』
グスタフは俺の頬を軽くつまんで揺らす、痛い痛い
『どう転んでもお前の今までの苦労も消えないしこれからも強くなれるんだ、まだ気にする時じゃないだろ』
俺はボケーっと奴の言葉を続けて聞く
『普通の職じゃないんだ、努力で強くなれるんだろ?お前』
『・・・物は試しだ感覚で俺は来たようなもんだもんな』
『期待し過ぎだ、焦るな普通にやって駄目でも俺ら特訓できんだろ?』
『はは、そうだな・・・すまないな』
そういうグスタフとのやり取りも有難く思った
心配してくれているんだ、助かる
期待し過ぎだな、俺のはこういうやり方では慣れないとは思っていたのだから
俺は再び目を閉じて念じた
我、変わる者なり
その瞬間、音が聞こえなくなり耳鳴りがした
景色は暗い、暗闇だ
目を開けない、何が起きたんだ
暗闇で俺はかなり狼狽えているだろう
俺が焦っていると
気配がした・・・でかい・・とてつもなくでかい
リヴィよりも遥かに大きい気配だ、なんだこれは
俺はどうなってる?
『おい・・・・人間』
後ろから声がした
ジャフィン『やべぇやべぇ』




