8話 【鳴かずの森アバドン】
ルッカ『こっちは順調ね』
ルルカ『ですねぇ!』
『おっトーマさん!お客さんですよ?』
『お?俺に客珍しいな』
俺たちは少し待っていたら1人の老人が店に入って来て
作業員にそう言われていた、この人かと俺たち3人はその人を見る
まだ元気そうな老人な、杖もついていない
俺は近づいて自己紹介をして目的の事を聞こうとした
『お手数かけます、俺は旅をしているジャムルフィンといいます、皆からはジャフィンと言われてます』
そう言うとその老人は笑顔で答えてくれた
『俺がトーマだ、用意は何だ?』
俺は率直に聞いてみた
『王女と犬の絵本について詳しく知りたいのです』
そういうとトーマさんという老人は目を細めて考え込む
まずかったか?と何故か考えていたら口を開いた
『まぁおとぎ話での内容を絵本にしただけじゃが書いてない事が1つだけあるな』
俺たちはそれに興味を惹かれた、だいたいはナッツに聞いた
だが何を書いていないのだろうと
『あの・・・書いていない内容とは?』
ルッカが質問するとトーマさんは即答した
『最後の王女の結末じゃな』
『確かに最後は犬は会えずに死んでしまうで終わりますが、王女も病に伏せて死ぬと』
俺がそう言ったらトーマさんは手を横に振りながらニコニコと答えた
『最後はな、病に倒れた王女は初めて会った場所で安らかに眠りについた・・・じゃよ』
絵本とは違い内容が細かくなっていた、俺は2つ聞きたいことがあった
この人はどこまで知っているのか聞かないといけない
ルルカもルッカも無言で俺に頷く、俺は口を開く
『どこでこの物語の話を聞きましたか?』
そうするとトーマさんは真剣な顔になる
暫く考えて俺たちを見つめる、だが杞憂だったようだ
笑顔に戻り答えてくれた
『コアなファンだなお主等は、20年前かなぁ?に出会った狼人族の者じゃな・・・彼は王女の墓を探していたらしいのだが、その時にそのおとぎ話を聞いたのじゃ・・・だが墓には近づけなかった』
『狼人族・・・』
ルルカが反応をする、俺たちもだ
ならばこの先行くであろうガウガロにその情報は確実にある
ならば残す情報は・・・・・
『そのお墓はどこにあるのですか?』
俺は再度率直に質問をする
すると俺の肩をトーマさんが叩き
ため息をついて口を開いた
『・・・鳴かずの森、アバドンの奥じゃ・・・やめとけ死ぬぞ』
そういうとトーマさんの目がまた真剣になり
書店の天井を見ながら会話を続ける
『確かに遠い昔に王族の外れ者がアバドンで埋葬されたと子供の頃に王城見学での図書館で偶然記されているのを俺が見つけたんだ』
トーマさんは俺たちを向き直し
続けて言う
『しかも俺が絵本を出した2年後か、少し絵本が人気になったと思ったら・・・王国直々に出版は控える様に言われたのだ、気に障る事でも書いたかなぁ』
俺は色々重要なパズルを見つけた様な気がした
狼人族が墓を探していた?
おとぎ話はその狼人族から
ルーカストア王国の図書館に記述が残っている
絵本の出版を王国側が控える様に言った・・・
墓は初めて出会った場所にいる?
アバドン?
俺はトーマさんに最後の質問をしてみた
『アバドンに行くのをお勧めしない理由は何ですか?』
そう言うとトーマさんが苦笑いして腕を組みながら
俺にこう言ってきた
『あそこは化け物レベルの魔物しかおらん、奥にはランクAの主がいるとも噂で聞く、有名な冒険者たちもクエスト目的で行くときも稀にあるのじゃが奥まで進めないらしいな、迷うらしいな』
壁際にある椅子に座りトーマさんは続けて言う
『下位職には到底無理じゃ、中位職でも大変らしいぞ?Bランクもウジャウジャらしいからな』
ルッカは俺に合図を送る、俺はそれに応じる
『・・トーマさんありがとうございます、その絵本2冊買っていきますね』
『おお!有難いなぁ俺の最後の作品なんだよ』
トーマさんは凄い喜んでいた、良い情報を貰ったんだ
店に貢献しないと罰が当たる
俺たちは無言で宿屋アクアリーアに戻る
途中口を開いたのはルルカだ
『まず強くならないと・・・ですね』
『本当にアバドンにそれがあるなら、私とケインは流石にお留守番するわ』
ルッカも危ない場所だと気付いたらしいが
『それは時期が近付いたら決めよう、今は強くならないと駄目だ』
そうして俺たちは宿屋について今日の情報収集を終える
予想より早く戻ってきたクエスト組だが
ナッツとケインが疲れた顔をしている
グスタフが満足そうな顔をしていた
どうやらDランク冒険者なので一個上のCランクも受注できるらしく
オーク狩りをしてまた受付に大量のオークの首を持ってきてしまい
受付嬢と冒険者を怖がらせたらしい
ルルカ『何で首なの!』
グスタフ『剥ぎ取りめんどうじゃねぇか!』
ナッツ『不器用なんですか・・・』




