14話 【折り返し地点】
スカレ『こいつやべぇ』
ジャフィン『??』
ナッツ『???』
グスタフ『ふふふふ』
ジャムルフィン・フォースター(男18)銀槍
☆戦術スキル
槍術 【6】 槍の熟練度、恩恵により素早さが中アップ
銀の意思【2】 身体能力が全体的に小アップ
????
????
☆補助スキル
逃げ足 【中】 対象から離れる際の速度が中アップ
予見 相手の行動を感じ取ることが出来る
運 【中】 たまに運がいい
努力の極み【中】 熟練度補正により上昇率が中アップ
気配感知 【小】 ある程度生物の気配を察知
威圧 【小】 ある程度相手を恐怖状態にする
☆称号スキル
狼王の加護【小】 全ての身体能力が小アップ・呪い耐性がある程度上がる
生還者 【中】 素早さが中アップする
解放者 【銀】 身体能力が大アップする
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ナッツ・ランドル(男17歳)王国兵【剣】
☆戦術スキル
剣兵【4】 定められた隊の主の恩恵を受ける事で永続的に発動するスキル
所属内の部隊長の加護により、身体能力が中アップする
剣術【3】 剣の熟練度、恩恵により攻撃力と耐久力が小アップ
体術【2】 体術熟練度、恩恵により耐久力と素早さが小アップ
☆補助スキル
逃げ足 【中】 対象から離れる際の速度が中アップ
食い意地【大】 食事による体力の回復速度が大アップ
安眠 【大】 どんな状態でも寝ることが出来る
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
グスタフ・ザイツェルン(18)大剣士【下位】
☆戦術スキル
剣術【4】剣術熟練度、恩恵により攻撃力・耐久力が中アップ
体術【4】体術熟練度、恩恵により耐久力と素早さが中アップ
☆補助スキル
痛覚耐性【小】ある程度痛覚を軽減する
我慢 【小】ある程度耐久力があがる
威圧 【中】相手を恐怖状態にする
気配感知【中】それなりに生物の気配を察知
魔力感知【小】体内の魔力の流れをある程度感じとることが出来る
根性 【大】致命的な攻撃でも耐えることが出来る
☆称号スキル
ゴブリンキラー ゴブリン族に対し攻撃力が上がる
人形キラー 眷属化した対象に対し攻撃力が上がる
喧嘩師 技スキル以外の攻撃力を大アップ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ルッカは戦闘職じゃないので薬剤師スキルのお勉強だが
『グスタフ・・・とうとう人形キラーが・・』
俺は苦笑いしながら奴を見ると誇らしげに口を開いてきた
『いやぁ楽しくてなぁつい殴り倒したくなってよ』
『大剣はどうしたんです!?!?』
ナッツが立ち上がり素早く突っ込むがグスタフは腕を組んで答える
『必要無さそうだったから拳で対応した』
ナッツはハァーとため息をつき、椅子に座る
俺の銀の意思も2になったので順調なのだろうか、早いな流石努力のスキルだ
そうするとスカーレットさんが応接室に入ってきた
入って中央の椅子に座らずに隅にある小さい椅子に座り、足を組み口を開いた
『明日からグスタフさんは苦手な魔術の実戦勉強ですね私が直々に教えます』
何やらグスタフが強張った顔をしているが何だろうか
俺はどうしたと聞いてみるが
『・・魔術ってわかんねぇな、使うようになるって感覚は』
スカーレットさんは笑いながら立ち上がり
丁度飲み物を持って入ってきた執事から飲み物を貰い答える
『最初は知らない道にはそう思うものですが、知識より体の感覚であなたは覚えた方がいいでしょうね』
いちごジュースを飲みながら彼女は中央にくる、半分ジュースが入っているグラスを置いて続ける
『私の真似をしようとするだけであなたは覚えそうですので・・・簡単な説明をしながらですのでご安心を・・・難しい事は省きますよ、シャドーボールだけ覚えてもらいます』
グスタフはしぶしぶと言った感じで納得する
特訓の半分を魔術に費やすらしい
前半はいつも通り人形のタコ殴り会だ
そして俺とナッツはいつも通りなのだが彼女は人形の強さを少し上げるらしい
技も覚えやすくしたいとか、大丈夫だろうか
そして俺の相手の人形も槍を持たせるとかなんとか
まぁ刺されても激痛くらいに弄ってくれると言われた
ナッツは通常通り能力の底上げ
俺は槍相手の人形と戦う、人形の強さも上げるらしい
グスタフは前半いつも通りで後半は黒魔術を覚える為にスカーレットさんが相手をする
そんなこんなで俺たちは成果が出ている事に満足し明日も頑張ろうとまとめて
次の日に備えた
4日目
俺の相手の人形は俺の連続で突く槍をヒュンヒュンと避ける
こいつ早い!なにこれ!?と思う
避けながらたまに人形の槍の突きが来るが俺も避けながら突く
ど付き合いみたいになっている
ナッツも大分慣れて来たのか、足腰が安定してきてる感じがする
グスタフは
『影か・・・ぐぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!』
自分の影に何か叫んでいた、その光景をみて
スカーレットさんは口を押えながら下を向いて肩が揺れていた
あれ絶対笑ってるよね?うん
俺は案外ギリギリな戦いをしている
人形の槍が凄いのなんの、俺の技真似てくるんだわ
ビビるけどそれも狙いがあるのだろう
立場を変えて己の技を見るのも大事だと思う
1体目の人形は隙をなんとか作りシルバーバスターを放って砕いたけど
2体目の人形は遠距離から逃げながらすっっと狼撃破を撃ってくるの
イライラよ?近づいてこいよぉ!みたいな
それは俺は狼撃破を沢山使い逃げ場を無くしていきやっと腕を掴んで空中に蹴り上げ
そのまま狼撃破を5発お見舞いして浮かせたまま粉々にした
そうしていると
凄いありえない事が起きたのだ
俺は2体目で休憩に入るのだが
グスタフの様子がおかしい、明らかに
人形はあいつはもう4体壊して休憩中だが・・・自分の影をうつむきながら見つめる
腕を組んで腰を折ってジーーーーッツ何かを見ている
その様子にスカーレットは細い目で観察している
俺は邪魔しないようにグスタフに近付く、声が聞こえた
『・・・俺に纏わりついてる不透明な流れが魔力か・・・うん・・・影に・・おら・・影に行けよ・・・おらっ・・ふんっ』
どうやら感覚的に見てる魔力の流れを影に押し込めようとしているらしい
グスタフの声をもう少し聞いてみる
『可笑しい・・喰らった時のあの玉の感覚が・・うむ・・・円の中に色々篭ってて・・おら・・流れ・・・おっ!』
その瞬間、本当に在りえないと思った
グスタフの影がゾワッと揺れた、一瞬だが確かに
奴は悪魔のような笑みを浮かべて折った腰を姿勢良く戻す
腕は組んだままだが、俺は観察している
『・・・今ので反応するか、ならあの感じでずっと意識すれば・・・おら・・いっ』
ブワッ・・・・ブワッと影が揺れる
その光景にスカーレットは手で口を押えて驚いた顔をしていた
そして彼女はグスタフに口を開く
『流す量を安定させなさい!そうすれば大丈夫です!』
その声にグスタフは彼女を見て頷き、また影を見る
暫くグスタフは影を見てそんな感じに睨めっこしていたが
少しずつだが安定してきたようだった
フゥーと息を吐きグスタフは背伸びをした
『まぁこれは後半に持ち越すか!人形よこしてくれ!』
そういうと彼女は笑いながらグスタフの前に紫の魔法陣が現れ
その中から人形が現れる、影のお勉強は後半らしい
俺というと
人形と槍の突き合いをしている
人形の槍が俺の顔面を狙った時、俺は頭を横にずらし避ける
そして右手でガッチり掴んで引き寄せると同時に蹴りを入れて人形を飛ばす
人形が蹴りの勢いを消した時には俺はドガンと一発槍で突きながら通り過ぎていた
『残歩』
そういうと7発の無属性の爆発が起きる、だが人形は耐えた
その人形は耐えた後すぐに俺に向かってくる
もう槍を構えて俺は相手を待っていた、協力な一発を狼撃破に乗せようと全力で力を込めた
ちなみにこの俺の闘気だが白いので昨夜スカーレットさんの提案で
狼気と命名された、まぁわかりやすい
その狼気を全力で込めると頭に何かが流れてきた
あっ!!!
俺は向かってくる人形に槍を突いて技を放った
『シルバーダンス』
そう言うと狼撃破より大きめの狼の白い狼気の塊がブワッと現れて人形に突っ込む
その人形は軽く避けようとするが
避けた咆哮に俺の攻撃もグルンッと足を使い方向を変えて追跡していた
マジで?そんな有能な技?俺は少しびっくりしたが
人形も追従してくると知らず避けた先で直撃を受けて粉々になる
俺は新しい技を覚えれた、素直に嬉しい
技が増えるのは色々多彩な動きができるようになるのだ
次の人形からそれを使ってみてわかった事は
ながい間追跡はしない、せいぜい5秒ほど
威力は狼撃破より少し強いがシルバーバスターより威力はない
敵が初見なら最初に使って一気に他の技と組み合わせてキメに行くのも良い
狼撃破を複数出した後にこれを出して本命扱いもいいかもしれない
色々ありそうで俺も楽しくなった
そうして楽しい時間も終わりが来る、俺たちは時間になり練習場を後にしようとしたら
グスタフがニヤニヤしながらこちらにきた
後ろにはスカーレットさんがいるが、後半はお勉強だったな
『ふふふふふ!やはり俺は愛されている』
そういった瞬間あいつは俺に向かってきた
『ふぁ!?やんのかお前!』
とうとう我慢できず俺を人形扱いで向かってくるか!と
思ったのだが
俺の予見では奴は大剣を振り上げてくる
グスタフの大剣が上から振り下ろされる間合いに入る前に槍で力を込めた狼撃破を2匹放つ
奴は1匹は弾き2匹目は直撃するがやせ我慢で踏ん張る
『ぐぉぉ!!!耐えた・・ぜ!』
奴は満面の笑みだ、ギラギラと歯をだして笑っている
『いつも通りだなグスタフ!!!』
俺は槍の石突で突くのだがグスタフは体を横にずらし避ける
そして突いた俺の槍を避けながら掴み
ニヤリと笑い小さく囁いた
『シャドーボール』
はっ!?
次の瞬間下から衝撃が俺の体を走る、何か喰らったらしい
直ぐに下を見るとあいつの影からシャドーボールが出ていた
まだ不慣れなのかシャドーボールと影が小さい黒い糸で少し繋がっている
だがそんなこと今の俺には関係なかった
『ぐっ!!!マジっで!?!?』
俺はぐぐぐと吹き飛ばされない様に耐えるが
グスタフは俺にシャドーボールが当たった瞬間にはもう体を回転させて
自分が放ったシャドーボールを蹴った
そうするとその黒い球は爆発をして俺は吹き飛んだ
とってもあの爆発が痛かった、重くずっしりくる
10メートルくらい吹き飛んだのだろう、俺はびっくりして倒れながら奴を見る
グスタフだ、凄い良い笑顔でガッツポーズを遠くでしている
奴が俺に歩いてくる
俺も実際んっ!?な感じだが俺は倒れたまま体を起こし
あぐらをかいた状態で聞いてみた
『グスタフ・・・もしやお前!』
ふふふふ!と言いながら俺に近付き
俺の目の前まで来て俺を持ち上げて
グスタフは俺を立たせながら返事をする
『どうだジャフィン!まだとても小さいが出せるようになったぜ!』
こいつは俺の努力とは違い
センスの塊だった
グスタフ『出来た!!!』
スカレ『早すぎるんですけど・・・』