14話 シャオさん
カールとミミリーは狼人族の食堂で朝食を済ませた後、ガーランドから馬を2頭借りてとある場所に向かった
その先というのは兎人族の集落である、そこに今日はガウガロ最強の存在があると聞いて馬を走らせた
馬で走って数時間で辿り着けるのだが意外と近い位置に兎人族の領地はあった
他の獣族の領地となると一日かけていかなければいけないが今回魔滝が来ていたのでその対処に色々な獣族がそこに集まっているとカールは聞いたのである
カールの乗る馬には先ほど口を開いた猫、猫人族の族長シャオが風を感じて心地よさそうにカールの前に座り馬を走らせていた
『普通の猫じゃなかったとは』
『話しかけてくれれば話したんニャけども昨夜は眠くてニャー』
話し方を聞いたミミリーは可愛いなと思いながらも馬を並べて彼らに視線を送る
実際口を開いた
カールは尋常じゃないくらい驚いたけどもそれにシャオは笑って誤魔化していた
魔滝が発生していると言う事でカールやミミリーも用心していかなければならないと思いながら馬を勧めてはいたが猫人族のシャオの言葉からだとどうしてもその必要はないと言われている様な言葉を言い放っていたのだ
『とりあえず魔滝はそのうち治まるから気負いしなくてもいいニャー』
『治まる?』
『そうニャ?客人はのんびりガウガロの一番娘を見て癒されてればいいニャ』
シャオはニコニコしながらご満悦にしている
魔滝参加はしなくても良いという事で理解はしたがそれでも目の前で魔物が迫っているのに黙ってみていろは出来ない男のカールは少し複雑な気持ちになる
馬を何度か休憩させた後に目的地に着いたのは昼過ぎの14時、兎人族の領地に入ると馬から降りて歩くことになる
兎人族の集落という事もありその種族を初めて見たカールは異常なほど驚いたのである
人間にうさ耳がついているだけ、しかも満遍なく女性は美人と可愛さを引き立てた容姿をしているからだ
狼人族の様に大樹を使って家を建てているという感じではなく全て一軒家、どの家にも必ずサイズは様々だが畑を保有している光景を見て自給自足の能力の高さをカールは感じる
『カール!あれ蜥蜴人族だよね!』
ミミリーの言葉に耳を傾けて指を指す方向を見ると武装した蜥蜴人族が列を作り集落の中を走り回っていた、がシャオの話だとあと詰めの兵だと聞くがそれにしてもかなり高価な鎧を身にまとっているとカールは感心した
まるで精鋭部隊のような見た目に拍手をしたくなる
奥に行けばその種族だけじゃなく虎人族や狼人族そして熊人族と見た事も無い獣族を目の当たりにして驚きの連続であった
ミミリーも目を輝かせて遠巻きにその者達を眺めて歩く
『凄いな』
カールはそう囁いた、熊人族や虎人族そして今獅子人族が自分の視線の先で大きな大剣を肩に担いで森の方角へ歩いていったのである
人間とは比べるのも馬鹿馬鹿しいと思える巨躯を目の当たりにして静かな興奮を覚える
きっと彼らが向かっている方向に魔滝が発生しているんだろうと思いながら彼はシャオに話しかけた
『魔滝の規模はどのくらいなのだシャオ殿』
『千しかいないニャ』
その言葉に疑問を感じた、千は多いのだ
明らかに1つの街を混乱させる規模だと言うのに守られている兎人族は怯えるどころかその集落を守る他の獣族に笑顔で挨拶して普段と変わりないような私生活を送っている様にも見える
人とは魔滝の感じ方も違うのかと思いたくもなるがいかに強者がいようとも多少は不安を顔に浮かべる筈なのに打
『千もいるのにぃ?』
ミミリーも思う事があるらしくそうシャオに告げた
『シュウザーを見れば魔物は逃げ出すニャ、どんなに魔滝で興奮状態の魔物でもあいつが吠えれば我に返って逃げ出すニャー』
とうとう早く見たいなとカールとミミリーは楽しみにしてしまう
シャオの案内で魔滝が起きていると言う方角に足を運びながら軽く会話をしていると突如大きな音が聞こえた、カール達は上空を見上げて何が起きたのかと真剣な表情を顔に浮かべるがそれは肉食独特の気高い咆哮であり声が聞こえたと同時に地面が揺れ始め、風が森の方向から押し寄せて来た
ビリビリと体中に感じるその咆哮を聞いたカールは自分の腕を見た
(鳥肌か)
『何今の!めっっっちゃ声でっかい!』
ミミリーが目を大きく見開いてシャオに話しかけると彼は笑顔で両手を万歳しながら答えたのである
『シュウザーの咆哮ニャー、あれを聞くと魔物はどんなに興奮しても血相変えて逃げていくニャ』
なるほどとカールは納得した
距離は遠いのだがそれでもこの距離でもこれだけ体に感じるパワー
これがもし近くであったならばもっとひどかっただろう、多少なりとも額に汗を流すカールは一息つくとシャオに話しかける
『シャオ殿、シュウザーとはいったい何者なのだ?』
軽くは話は聞いている、獅子人族の十天だと
だがそれ以上の話はジャムルフィンからも聞いたことが無く聞きたくとも話したがらなかったのである
奥深い話になるだろうと感じたカールはその時彼から深く聞きだすことをやめた
シャオは尻尾をウネウネさせつつも小さい体でカールを見つめつつ話したのである
『元獣王シュウザー、金獅子ともいわれた彼は自身の種族を根絶やしにするため獣王時代に獅子人族全てを殺そうとしたニャ』
ミミリーはその言葉に笑顔が消えた
流石の彼女でもそれがどういう意味なのかをちゃんとわかっているからだがあまりにも非道的な大虐殺を目論んでいた存在が今まだこの国にいつことに小さな不安を感じた
カールがその件に関して質問をしようと口を開こうとしたのだがそれよりも先にシャオが話した
『そんなシュウザーは誰よりもガウガロを蘇らせようと考えて誰よりも苦しんで苦しんで王という存在を皆に見せて自らを犠牲にして動いたけども結局彼の父の息子であることを選んで最悪の結果を選ぶのをやめたニャ』
カールは困惑した、いったいどういう事だと
だがシャオの話す様子を見ると嫌う様子もない、だがどことなく悲壮感が漂っている
歩きながらカールとミミリーはシャオからそのことを詳しく聞いたのだ、本人から話すのは酷だからと言い放つ
シュウザーは獅子人族の集落で生まれたごく普通の獅子人族の者であり父はガウガロが一つになる事を望んでいた
だが国の内部が分裂していた時期でもありシュウザーの家はその夢物語を良しとせず理不尽な村八文にされ、間接的に父が殺されてしまいそのことに対してシュウザーは深い怒りと憎しみを覚えた獣と化したと言う
父の最後の願いであるガウガロの再建を夢見て嫌な感情を表に出して周りを誤魔化して獣王となった彼は新しいガウガロを作る為に行動を開始するが新しい国に獅子人族などいらないと言い、自分の一族を絶滅させようとしたのである
今迄の獣王は現状維持、内乱が起きぬよう拮抗状態を守っただけのお飾り獣王だとシュウザーは罵り、王としての力を皆に知らしめで国を分裂させた本当の原因を見つけ出したのである
『普通の状態では真実を国民に話しても嘘だと思われてしまうから逆に感情を恐怖に染めて真実味を出させようと演じていたのニャ、本当は誰も悪くはなかった問題だったけども昔の出来事は省くニャ・・・なんせ5千年前の出来事を最近まで引きづっていたしミャーらは実際何も関係ない過去の出来事ニャ』
『何故彼がそこまでする必要があったのだ?他に方法が無かったと言うのか?』
『もう国は終わりを迎え始めていたニャ、最悪の決断を誰かがしなければいけない所まで来ていたんだニャ、それをしたのがシュウザー・アングラードだニャ、最悪な獣王を最初から最後まで演じて国民が気づいてくれるのを待ったのニャ・・・今までの事が全員間違いだったと思ってもらう為に、でも獅子人族だけは彼は許さなかったけどもそれを止めたのが君らも知っているジャムルフィン達ニャ』
カールは居た堪れない気持ちとなった
ガウガロを再建するためにそこまでする必要がありそれしか選択肢が残っていなかったのだ
複雑な事実を知り黙りだす2人にシャオが言い放った
『でも彼は王らしく最後は新しい生き方を皆に教えたニャ、誰も彼を悪く言う仲間はいないニャ・・・それでも獅子人族数人殺してしまったけども罪としてはガウガロの再建という貢献があるから帳消しだけどもシュウザーは二度と獅子人族と話すことはないんじゃニャイかな』
新しい生き方、カールはそれがとても心地よい言葉に聞こえた
カールが一番欲しがっていたものをシュウザーがこの国で与えている
『どんな辛い過去があっても生きる者は自らの新しい未来を進む権利がある、進むからこそ生きる者達の世界は綺麗になる筈であり過去の事は過去に過ちを犯した奴らが背負えば良いと王らしくミャー達にいってくれたニャ』
カールは思った、自分が過去を清算するために動いていたが過去は消えない
関係のない者が背負い続ければ未来など明るくなるはずがないという現実を知ったのである
5千年もガウガロが進歩を飛べなかったのは関係のない世代が何代も難題も無駄に背負い続けて来たからだと結果が導き出していた
今迄の自分が本当に馬鹿馬鹿しく無駄な時間を費やしたと思うと自然と苦笑いがこぼれる
『バルトからカールの事は自前に聞いたニャ、好きに生きればいいのニャ・・・新しい生き方を見つけるからこそ終わりが見えるのニャ』
そんな簡単な事を重く受け止め過ぎていた
完全に納得のいく答えがここにはあったカールは心地よい顔で笑みを浮かべるとミミリーはそれを見て嬉しそうにしていた
彼女から見てもカールの表情からは何か吹っ切れたとわかったのだろう
来てよかった、彼女はそう感じる
隣を歩く男が見なくても良い歴史に蓋をする光景が浮かんだ
シャオを先頭にして歩く二人は森の近くまで来たのだが森の奥から様々な種族の者達が出てくる姿をとらえた
魔滝は終わったようであり笑顔で歩いてくる彼らをシャオは労いの言葉を送りながらもすれ違う
(シュウザーか、見てみたいな)
どんな素晴らしき王なのか、憎しみに支配され過ぎず国を誰よりも思った獣王とはどんな姿をしているのか早く見たいと思ったカールは少し歩く速度を早める
それに気付いたミミリーは
口を手で隠して笑っていたがその平和な光景も終わりを迎える
『あっシュウザー』
シャオがおもむろにそう告げると森の向こうを見つめ始めた
するとどうだろうか、大きくて2メートル半ほどのサイズの酒を飲んでいた熊人族とはさっきすれ違ったがそれ異常に馬鹿デカイ体の獅子人族が森から姿を表したのである
『なっ……なんと』
『でっ……かぁ』
カールとミミリーの驚きも当然だろう、4メートル以上の獅子人族、同族の目は瞳が真っ白の筈なのに彼だけは真っ赤である
毛並みは見事なまでの金色に近い黄色
筋肉で膨れ上がった体は動かすだけで相手を威圧し、むき出しの牙は相手に恐怖を与える
そんな恐怖の塊の両手にはすさまじいほど巨大な大剣が握られていた、あんなものガードしようなんで絶対に不可能であろうとカールとミミリーは密かに考えている
見ただけで歩くのをやめてずっと彼を見つめるが目を奪われるとはこのことだろう
あの遠くから聞こえた咆哮は絶対にコイツだと誰が見てもそう思うだろう
ドシドシと歩いてくる者はどうやらカールたちに気付いたようであり軽く首を傾げながら歩いてくる
虎人族の兵士と共に歩いてきた巨躯過ぎる彼は大きな声でシャオに声をかける
『シャオ、そいつらは例の客人か?』
『そうニャー、魔滝はどうだったニャ?』
『戦う前に吠えたら逃げていったぞ』
吠えるだけで逃げるというのもおかしな話である
魔滝での魔物は謎の興奮状態であり、そんな状態異常回復を以てしてもどんな実験をしても決して戻る事のない暴走が彼の咆哮で我に帰るのである
正解かどうかはわからないがシュウザーが獣族だからという事が何かあるのかもしれない
目の前まで近づいて来たシュウザーにカールとミミリーは口を開けて圧巻されたのだ
近くで見るとより大きく感じる巨躯に筋骨隆々とした立派な体格、刃物が通るかどうかもわからぬ全身凶器を前にカールは唾を飲み込んでから声をかける
『私はゼリフタル王国冒険者のカール・マーグメル、そなたがガウガロ最強のシュウザーなのか』
『そうだ、俺に何か用か?』
『頼む教えてくれ!俺の末裔は大昔に国を壊した・・・今となってはそれは数百年前、同じ血が流れている私は自由に生きてもいいのだろうか?自由に生きていいのだろうか?』
シュウザーは唐突な質問に眉を潜めるが少し前に武人祭から帰って来たバルトから言われていたのである
【心に自ら鎖を巻いた哀れな冒険者が来るだろう、多分お前に何かを求める筈・・・誰よりも全てを愛していたお主が彼に何か言ってやれ】
思い出したシュウザーは小さく微笑んだ、人間にもこういったやつがいるのだな・・と
バルトから詳しい話を聞いていたのでだいたいの事は理解はしている、目の前の男は昔を引きずる罪のない男
面白いと何度も思った、こいつも去年のとある見ていたガウガロのような呪いにかかったのだろうと
言葉を選ぶつもりは無いシュウザーは両手に持った大剣を大地に刺してから腕を組み始めて彼に言い放った
『背負う事が罪、お前が背負えば次がくる・・・苦しみは世代に伝えるのではなく誰かがそこに置いていく勇気が必要だ・・・背負い続けたからこそ無関係な者達まで不幸になるそれが前でのガウガロである』
シュウザーの言葉はその場の者達全員に響いていた、他の種族達も立ち止まりその言葉を全て耳に入れる
『結局ガウガロは去年までいがみ合ってバラバラになっていたがそれでも全員がずっと夢見た事は平和な国を取り戻す事、最終地点が同じでも進む道が違う・・・それが今じゃ同じ道に皆がいる、俺は満足だ』
違うレールを進んで来たそれぞれの種族を1つにするために犠牲となった元獣王シュウザー・アングラードの言葉は重い
誰もが真剣に耳を傾け彼の目を見た
『どこの国も昔の出来事を勝手に掘る様な事をするから無駄な感情を生んでしまうのだ、人間はそれが上手いからいつまでたっても馬鹿みたいにいがみ合う、貴様も同じよ』
『俺も・・・』
『さっさと歩け、新しい時代は既に始まっているぞ?昔を思い出したら俺がお前の頭を撫でて慰めてやる』
『なっ・・・』
馬鹿にされたような気がしたカール、そう思うのも無理はなく目の前の巨躯であるシュウザーは小さく笑っていたのだ
カールは少し不満そうな顔を浮かべはするが否定はできない、誰から聞いても考え過ぎだと言われている様な言葉しか返ってこない、全員が彼の昔の事件などとうの昔から興味などなかったのだ
ゼリフタル王国の者の殆どがである、それを掘り返しているのは自分だったと気づいた彼は渇いた笑いがでてしまう
(俺だけか・・・今思うと滑稽だな)
『シュウザーさんは今一番なにが楽しいの?』
ミミリーはふと彼に言い放った
番だなと匂いで悟ったシュウザーは地面に刺した巨大な大剣を抜いて彼らの横を通過しながら答えた
『母さんに手料理を作る事だ』
歩き去っていく彼を見る為に振り向いた2人はシュウザーの大きな背中を見つめ出す
シャオはニヤニヤしながら遠くに歩いていくシュウザーに向かって大きめの声で入らない質問を投げてしまう
『今日の料理は何を作るんだニャー?』
『だし巻き卵とチキンライスだ!!』
その巨躯の口から言い放たれた言葉にミミリーは戸惑った
十天の筈なのにどうしてそうも家庭的なのだろうと、もっと気高さを前にしたイメージを無駄に持って彼と出会った彼女は意外にも可愛らしいメニューに今迄のシュウザーのイメージが光の速さで崩壊していく
それはカールも同じ、あまりにも斜め上過ぎる答えに気が緩み始めたがそれでいいのだろう
気負いし過ぎるのが彼の悪い所でありそれが悩みを引きずる原因でもあった
シュウザーの後ろを虎人族や蜥蜴人族そして猛牛人族の兵が列を作り彼の後を追う
彼の姿が見えなくなるまでずっとカールは彼の背中を見続けた
来てよかったと思っているのだろう
カールは笑った
・・・・・・・・・・・・・
今日はそのままシャオと熊人族の領地まで赴き、そこで今日の寝床を確保しようとシャオが言い2人と1匹は馬を走らせて目的地に向かうが当然シャオはカールと同じ馬に乗って彼の前に座っていた
その間のカールの顔を心地よいものであり隣を並走するミミリーもその様子に満足していた
『よかったじゃん、考え過ぎな性格が足引っ張ってたねー』
『まぁな・・・真面目にいかないとと考え過ぎた結果そうなったのだろうが俺のおかげで汚名を張らせるんだ感謝城末裔共って気持ちで今年は色々やってみるさ・・・ついてきてくれるか?』
『そりゃねー、ゼリフタル帰ったら何する?』
『ナラ村に遊びに行くか』
『行って見たいねぇ!』
2人の会話をシャオは笑顔で聞き続けた、来てよかったニャと心に秘めつつ
熊人族の集落は数時間でついたのだが日も暮れ始めていたのでシャオは領地についてからカール達に待っていると言うと集落の奥に走ってどこかに消えてしまう
『うはぁ~早いわねぇ』
4足歩行で走り出したシャオは異常なほど早かったがまだ本気じゃないとわかった2人はきっとファルカよりも異常な速度を叩き出せるのだろうと確信している
ジャムルフィンの速度に一番対応できるのはシャオという驚く結果だが攻撃力が低いのでやはり駄目
ファルカぐらいが丁度良いのかもしれない
そうして待つこと数分で現れたのはシャオと熊人族の族長のバウ
片手に酒を持つ彼を見て酒豪かと直ぐに察するカールは嫌な予感を感じ始めるけどもそれは正解に近いだろう
バウはニヤニヤしながらカールに近付くがこいつも大きい
シュウザー程ではないにしろバウは国で2番目に大きいから目の前まで来るとそれはそれは驚くのである
『ジャムルフィンも友人ってバルトに聞いたぜぇ?飲むぞ!』
その日カールは夜食でバウのしこたま酒を飲まされて吐きそうになるがそれを耐えきった
途中シルフィーという鳥人族の族長でありバウの妻となる真っ白な鳥が怒りをあらわにして制止させて難を逃れたのだが良い過ぎたカールはミミリーの肩を借りて熊人族の集落の宿舎に連れて言って貰い今日を終えることとなった
明後日には国に帰る予定である2人だが明日はカールが使い物にならないだろうと半ばあきらめたミミリーは軽い観光にしとうと悶えながら寝始めたカールを見て決めた




