15話 帝国の会談
『疲れましたよ本当に』
タツタカがニューベイター家の客室でそう吐き捨てた
俺は今散歩から帰って彼の様子を見ようと部屋に入ったらベットで寛いでいて丁度起きた様だ
近くの椅子に座ると俺は彼と話をすることにした
『色々聞いたが移動係していたんだって?』
『そうですよ~クズリさんを仮釈放するまで時間が惜しいと思ってゼリフタルの王様に面会してテレポート駆使して色々転移しまくったんですから』
愚痴っぽく言うがまぁしょうがないと思い軽く笑って誤魔化していた
だがファインプレーだと言える貢献だ、それに比べて俺は・・・・
タツタカがそんな行動をとらなかったらどうなっていたか考えたくもないな
『まぁあと5日間くらいはここに居ますからそれまでする事しといてくださいねジャムルフィンさん』
『ジャフィンでいいさ』
タツタカはキョトンとしているが彼にも通称で呼ばせても問題ないだろう
色々と恩があるしこれからもっと彼と接する事は多くなるのは確実である
『ではジャフィンさんで』
『ああ』
嬉しそうに笑うタツタカだがそんな嬉しい事なのだろうか
一応タツタカに俺たちが何をしていたか話すと話の後半で苦笑いし始めた
そのタイミングは俺がゾロアの指示を無視したあたりだからだろう
『よくそれで済みましたね?』
首を傾げてタツタカが言うと俺は頭を傾げて小さく口にした
『いやぁ・・・感情の抑制が最近ままならなくて』
『職による精神的な弊害なんですかねぇ、その職は特殊ですし』
『第3の道に到達してから判断が雑になったからそうかもしれないが確実とは言えない』
本当に困る問題だ、敵だと思えば勝手に体と同調して考えが倒す意志に向いてしまう
精神ががやられる・・・とガウガロで俺の体を乗っ取っていたシルバがルッカに言っていたらしいがよく考えて動かないと駄目らしく今まで通りいくと間違った判断をする羽目になるだろう
そうしてまだ眠そうな彼を気遣い俺は部屋を後にした
次の日には皆で朝食を取った後に俺とタツタカそしてゾロアにナッツは帝国城に向かったのだがその道中でも何故か俺たちの護衛にとミレーユさんが騎士を貸してくれたが30名と多い
逆に目立ってしまい俺とゾロアを知っている者達はザワザワ聞き慣れた言葉を聞きながら城に辿り着いた
城内に入ると俺たちは騎士達に応接室に案内されエステリーゼ皇帝とクズリが来るまで椅子に座って待っていたのだが意外とそんな待たずに数分で2人と彼女の接近騎士10名そして知らない顔の者が1人
誰だろうと思っているとクズリが椅子に座りながら口を開いた
『ルッツ、家は大丈夫だったか?』
『はい父さん、母さんは外で色々と動いてくれるらしいので問題ないかと』
『だろうな・・・助かる』
2人の会話を聞いてエステリーゼが割って入った
『彼が話で聞いた息子のルッツ・ニューベイターね、千剣兵という英雄職と聞いているけど流石クズリの息子よねぇ羨ましい』
最後に本音がボロっとでていたが無視しよう
昨日と違って雰囲気がガラリと変わった彼女はいつもより顔の色が良い気がする
会った時には何か思いつめた雰囲気を持った皇帝だと思っていたがクズリが戻ったおかげで本来の彼女が出て来たのだろうと俺は理解した
するとそれまで静かにしていた男が口を開いた
『十天第7位の銀狼ジャムルフィンに黒い仮面の悪魔タツタカそして漆黒騎士ゾロアとは兵器ともいえるお方たちですな』
その者は20代といった若さをもった男でありどうやら偉い階級の雰囲気を感じた
彼の言う言葉の対してエステリーゼが代わりに彼の紹介をした
『新しい財務官長のツェンバーよ』
ツェンバーは彼女の声の後に静かに頭を下げると続けて話し始めた
『帝国の為に動いたこと感謝いたします、本来私達が動かなければならなかったのですが見えぬ圧力に迂闊に行動を起こせなかったもので』
彼の話の後にエステリーゼが説明してくれたのだが国を正そうとする派閥が少なすぎて行動に移すことが出来なかったらしいのだ、ジークの手の者が多く数でものを言わされて大人しくするしか方法がなかったのである
変に動けばジークに邪魔ものだと思われてどう対応されるか不安だったのは納得できる
意外と城の内情は複雑だったらしいが俺たちはそれを無視して本体であるジークを堕としたのだからそこまで城が過酷だったことは知らなかった
『中を攻めるつもりはなかった、面倒だし敵の大将が馬鹿正直に出てくると思ったのでな』
ゾロアが鼻を高くしてそう告げるが最短で解決するためにジークの手元と言われていた四傑を倒して彼を刺激しようとしたのだ、ジークは踊らされて最後はクズリに殺されたがゾロアの言う通りである
エステリーゼはゾロアに微笑んで反応を示すとすぐに真剣な顔で皆に今後を話した
『あと2時間後には城内に設置された魔石放送の部屋で国内放送をする、そこで帝国の新たな時代を告げることにする・・・それで君達にしてほしい事だが』
そこまで言うとナッツが口を開いた
『映像付きの放送で後ろに立たせるだけということですねエステリーゼ皇帝様』
『そうよルッツ君』
ルッツという名に違和感を覚えるが俺は変わらずナッツはナッツである
だがそれはナッツ本人も望んでいるだろう事はわかっているつもりだ
どうやら俺達3人をエステリーゼの後ろに配置させるらしいがその意味をナッツは事細かに説明してくれた
『予測ですが国との戦争を皇帝の時代では一切しない方針ですよね?簡単に言うと他国との友好条約という線がある事を国民に知らしめる目的だと思ってました』
ナッツの言葉にエステリーゼが答えようとするよりもクズリが笑顔で先に口を開いた
『流石我が息子だ、こいつの代では人との戦争をしないし友好という考えを国民にも勘繰らせたくてな・・・実際そうするのは1年かかると思っているしな』
『帝国領土の北沿い殆どはタイタン大森林ですから魔族がまだいるんでしたよね父さん』
『そうだ・・・予想ではまだ20万の魔族達が隠れている可能性もあるし西にある鬼火島の魔族領土からの攻撃も警戒しないとな、タツタカと仮釈放までの話で聞いたがもしかしたら魔族が一斉に動くかもしれないとおれは読んでいる』
タツタカが言うディロアの件を聞いたのだろう
あと1年ほどで魔族との戦争がデュロア王国近辺で起きる
一番大きくなるのはディロアとレパルドルだろうが帝国はまだ軍事力があるためそれを警戒して大森林に隠れて住んでいる魔族に攻撃されないとは思うがそれでも念のための用心は必要だろうとクズリは言った
『話を戻すが今後他国との繋がりを得るために恩人である君達に映っていてほしいのだが何も話さなくてもいい』
エステリーゼがそう言うと俺とタツタカはほっと胸を撫でおろした
演説は苦手なのだがどうやらそれはタツタカも同じようだ
それだけならお安いご用だと思っていたらエステリーゼが椅子から立ち上がり深く頭を下げた
『本当に感謝します、今後は牙を向けぬよう国を正していこうと思う』
彼女の言葉に全員微笑んだ
そうなってほしいと誰もが願っただろう、クズリがいればなんら問題なさそうだと感じるとテーブルの中央に彼女が置いていた丸い水晶が微かに発光し出しで誰かの声が聞こえた
『こちら龍騎士レオナルド、ゼミナの街の拠点は解体作業を開始する事と使者をゼリフタルに向かわせました』
『うむ・・・引き続きゼミナの街の拠点の解体を頼むぞレオナルド』
そのやり取りの後に水晶の発光は消えていった
ゼミナの街と言えばゼリフタルの防衛都市タンカーの北側に位置する帝国領土の街の名だだそこから攻め入るつもりだったのだろうとわかった
それも今じゃ全て台無しにしてあげたので戦争の拠点にするはずだった地区は解体する指示を出していたのだろうしそれには竜騎士レオナルドが指揮をしていたのだ
心配ないだろうとエステリーゼも太鼓判を押した
するとツェンバー財務官長が応接室のドアに歩き出して一言皆に告げたのだ
『私は税の見直しやら内政の監視がありますので先に失礼します、必要な騎士の動員数と経過報告書類は随時こちらから提出しますので皇帝様は目を通して頂ければ嬉しいですよ』
振り返りニコニコとエステリーゼに向けて笑顔を向けると彼女は微笑んで答えた
『頼む、見合う分の報酬は出す予定だ』
『であれば早急に動かないとですね』
嬉しそうな面持ちでこの場をさったツェンバー財務官長
そういったやり取りの後に俺たちは昼食を取る事にして王族用の食堂に招待されたのだ
大きめのテーブルを囲む形で一同は座ると同時に豪勢な料理がメイドや執事達によって運ばれてくる
その料理にナッツとタツタカが目を輝かせて見ているが俺でも驚いてしまう料理だ
白フグという海の美と言われているフグの刺身
ブルーシャワータイガーという海老の刺身とエビチリ
ジェットマグロという捕獲が困難な海の高速魚の刺身
王牛という肉の頂点と有名な肉のステーキ
美骨鶏の唐揚げ
その他にも色々あるがどれも最高級の食材に度肝を抜かした
『さぁ食べよ恩人諸君、大した礼は出来ぬがそれはこれからクズリと考えることにする』
エステリーゼがそう言うとナッツとタツタカは誰よりも早く手を伸ばして料理をがっつき始める
クズリは食い意地ナッツを知っているのでその食らいつきっぷりに苦笑いしていた
白フグの刺身もとてつもなく柔らかい触感であり醤油によく合う、たらこスパにハマっていたいた俺だがこれはこれで病みつきになりそうだ
他の食材も口に含むが文句の付け所がないレベルの味、生涯食べられるかわからない料理に俺も必死で食べていた
『先輩!めっちゃ美味しいですよこれ!ほらぁ!』
『わかったからナッツ落ち着いて食え』
『落ち着いてますよ先輩!』
『そう見えないんだよなぁ』
ハムスターの様に頬に食べ物を詰め込んで口を開く彼はそう見えない
無くなる前に食べないとと思っている子供の様な感じがするがそれはタツタカも同じらしい
『美味過ぎる!これは病みつきですよジャフィンさん!』
『ああ、そうだな』
彼も手を止めずにどんどん口に料理を運んでいる
俺はそんな彼らの食いっぷりを見ながら唐揚げを食べるが肉汁が美味しい
これは米が進むと感じて横に置いてあった帝国米というご飯を口にかきこんだ
やはり美味い
そういった俺達を見てエステリーゼは紅茶を一飲みしてから微笑んで口を開く
『どんどん食べてください、おかわりはありますので』
ナッツとタツタカの目が輝くがまだ食う気か?
本当に彼らの胃袋は底知れないなと思っているとゾロアがふとクズリに質問を投げかけたのだ
『クズリよ、知りたいことがあるのだが俺達以外で強いと思う存在の情報が欲しい・・・お前ほどの傑物ならばで出会った事はある筈だし今後それは我らに重要になる』
優しい手つきで紅茶を飲みつつゾロアが言うと王牛のステーキを口に含んでいたクズリはよく噛んで胃に押し込むと椅子にもたれ掛かって一息ついた
俺もナッツもタツタカもその情報は知りたいと思い興味を惹かれた
俺達だけじゃない、壁側で待機しているメイドや執事そして皇帝の側近達もその話には耳を傾けている
全ての視線がクズリに向けられている状態である
『悪食王クリオネール・オヴェール以上の強さの奴は3人か』
3人という言葉にいち早くゾロアが彼に言った
『その中に十天はいるのだな』
『ああ』
俺達の知らない存在を彼が知っている
ナッツも手を止めて真剣な顔で話す父であるクズリを見ていたが俺もいつの間にか真剣になっていた
クズリは目の前に置いてあるオレンジジュースを一気に飲み干すと一息ついて話し始めた
『まず2人だがタイタン大森林で出会った十天第5位のアザクタール、彼は巨人族の生き残りだといっていた・・・あとは十天1位のリヴィって羊野郎だ』
リヴィは一先ず置いておこう、だがその前に言ったアザクタールという名に俺とナッツは大きく驚いて立ち上がってしまった
在りえないと思いそのような行動をとってしまったのだが彼に質問を投げようとしたら先にナッツが口を開いたのだ
『在りえません!アザクタールは5千年前に存在した5大天位職の名です、魔天狼の親友として存在していた彼が生きてい筈が・・・』
その先までナッツは言おうとするとゾロアが割って入って来た
『落ち着け千剣、似た名かもしれぬしもしかしたら何かの理由で長生きしているかもしれん』
『す・・・すいません』
ゾロアになだめられて静かに椅子に座るが俺は依然立ったまま
確かにアザクタールという名はナッツも知っての通りにティクティカ遺跡でのシルバの記憶で見たことがある、5大天位職である巨人族アザクタールだがもしそれが同一人物なら可笑しい
『リヴィは俺達もよく知っているがアザクタールの情報が欲しい、そのまえに俺達が知るアザクタールを教える』
俺はそう告げるとガウガロでのシルバの記憶を話し始めた
料理を食べるのを皆がやめて耳に意識を集中しているがクズリは誰よりも真剣に俺の話を聞いてくれている気がした
話し終えると俺は立っていることにやっと気づいて静かに座る
それを合図にクズリが口を開いた
『俺が帝国を出て行く前だが魔物の討伐依頼タイタン大森林の奥地に単騎で入った時に大きめの家があってな、そこにそのアザクタールって奴がいたが話の分かる野郎だったさ・・・温厚な性格だと俺でも思った・・・だが得体の知れない力を感じて実践稽古を頼んだら了解してくれてな、一応本気を出させるまで持っていったが最後はボコボコにされたよ。体術で奴の右に出る者はまだ見たことがない』
俺達の知る記憶のアザクタールと同一人物の可能性が高い
もしそうならば一度会っては見たいが場所は帝国の北側にある広大な森タイタン大森林
奥地となると途方もないだろう、一先ずお預けか
『なぜ十天第1位を差し置いて3人目を残した?』
ゾロアが腕を組んで口を開いた
それには俺も疑問を持ってしまったのだ、リヴィを最後に持っていくならまだわかるが嫌な予感がする
クズリは美烏鶏の唐揚げを手で摘まんで口に放り投げた、ムシャムシャと噛んでから飲み込むと答える
『3人目は名前を聞いただけで俺は戦う気が失せたよ・・・理由はわからん、結局あいつは戦う気がなかったから命拾いだが数年前闇組織にいる時に奴とは会ったが場所はゼリフタルの最南端の森だ』
クズリが闇組織ダグマにいる時に出会ったという存在、ゼリフタルの最南端といえば森しかないがクズリはそこで何をしていたのだろうか?
彼の強さは俺は誰よりも知っているつもりだがそんなクズリが戦う事もやめる程と言われると少し怖い
言い方次第ではリヴィと同格と捉えてもいいだろう、ゾロアの表情も険しい
『誰です?』
タツタカが言うと彼は答えた
『ヴァリミア・ラクォカ・ゴットバード・ゼロ』
クズリが言うとタツタカが一番反応を表に出した、目を見開いて体が強張っているのが伺えるがその名と会った事があるのはガウガロのシャオから聞いていた
タツタカも戦わずに済んだらしいがそんな彼でも勝てないと言わせた鳥人族不死鳥種
ゾロアからも何やら鎧の隙間から黒い煙が漏れ始めている、俺はその名を聞いても大した変化は無いのだがどうしてだろう
『4年後魔族が活性化し始める、生き残りたくば頑張るのだなと俺に言って消えていったがその期日まであと1年だ・・だから俺はタイタン大森林に隠れ住む魔族対策の兵士を早急に揃えなければならん、嘘に思えないのだあいつの言葉は』
帝国はエステリーゼの代では他国との戦争はしないと決めた
その代わりに魔族との接触に対応できるように対魔族軍用の大部隊を作ろうとしたのだ
ヴァリミアという鳥人族はどういう者かクズリに聞いて見たがそれ以外は会話をしなかったらしく不明点が多過ぎると話した
今後彼と出会う事はあるかもしれないから俺も無駄に刺激しない様にしようと決める
今はまだ第3の道だし強いわけじゃない、強いかも入れないがそのお陰でそのランクの強さの者を知ることが出来ているだけでありまだまだ強者は存在する
前に戦った悪食王クリオネール・オヴェールもそうだろうが俺は呪いが効かない為にお雑魚さんだった
耐性が無い者であればかなりの脅威なのはわかるけど呪いの耐性とはレアだし稀なスキルなのでいないに等しい
『ありがとうクズリ、それだけ聞けば十分だ・・・だが』
ゾロアが微笑んで彼にそう話すと一息ついて続けて話した
『何故銀狼に勝てなかった?お前ほどの力を持つ者ならば早急に決着をつけれただろう?』
俺はクズリと戦った時はジルバシルヴァを使わないと勝てないとわかったがゾロアの言う通り早急に動いていれば結果は逆だったはず
その質問に俺も答えが聞きたくてクズリに視線を向けると彼は答えた
『敗者の言い訳だが・・・得体の知れない能力を使うもんだから様子見し過ぎてな、すぐ片付けようと思ってればもしかしたら倒せたな』
大きく息を飲んでしまう、どうやら警戒深くなってくれたおかげで命拾いした様だ
ナッツは目を開いて俺を見ているがそれに何度も頷いて見せる、よく生きていましたね?と言われている気がして頷いたのだ
『だが銀色の闘気を放出されちゃあ打つ手がないな!反省だぜ』
笑いながらクズリが腹を抱えて笑っているが俺は笑えないぞ?
そしてなんだか彼は前以上に強くなっている気がするが彼は大将軍という地位を取り戻して本来背負うべき命を背負う立場となり全盛期の力を出せるようになっているだろうが今やり合ってもシルバシルヴァを即起動しないと無理そうだ
『先輩、よかったですね』
凄いナッツが微笑んでいるが嬉しそうな顔を俺に見せるな
父が強いと感じて誇らしく思うのはわかるが最悪俺が死んでいたぞ?
『ナッツさん!ジェットマグロにワサビ少量のせて食べると美味ですよ!ほらほら!』
タツタカがいきなりワサビを少しつけた刺身を皿に乗せて渡すとナッツは素早く口に入れた
少し目が見開くが直ぐに幸せそうな顔になりニコニコしている
『刺身はいいですねぇ』
ボソッと聞こえた
強張る様な話も終わり俺はひたすら目の前の料理を再び食べ始めた
帝国の北沿いにあるタイタン大森林か、魔族がいるらしいがアザクタールという人物もそこにいる
十数年前の話だがもしかしたらまだいるかもしれないから時間がある時に訪問しようと思う