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【完結済】槍の新兵は夢を見ない  作者: 牛乳太子
第9章 ベルテット帝国平定戦
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8話 銀狼は自由に歩く


『疲れたぁしゾロアに怒られるだろうなぁ』


部屋に戻った俺はベットで天井を見てそう囁いた

彼に会うのが怖すぎる、きっとかなり怒るだろう

後悔しても仕方がない


ふと外が気になり俺はベットから飛び起きると窓に歩き外を眺めた

何やらこの宿を占拠する兵士たちがゴロゴロと見えるのだが気のせいだろうか

先ほどのパラスの部下とは少し違う雰囲気を持っていると思う


パラスの部下は皆鎧に盾のマークがついていたんだが宿の周りを囲んでいる兵士や騎士の鎧には十字架のマークがついている


『もしかして四傑のマークなんじゃないか?』


多分あっている、俺が少しお灸を沿えたことにより外にバレたのだろうと悟った

重騎士は盾のマークというのは納得できる、にして十字架となると


帝国都市フーバーは聖騎士バルトニクス

騎士街バリスタは重騎士パラス

北の街ヴァイエルは竜騎士レオナルド

栄光の都バルギルはルーンナイトのリプリー


四傑を並べてみると予想では帝国都市フーバーにいたとされる聖騎士バルトニクスの直属騎士だろうなと思える

一気に叩くことになりそうでもっとゾロアに怒られそうである

そっちの方が心配なのが本音だがここまで来てしまってはどうしようもできない


俺の部屋が突如ノックされた

だが横においてある槍を持とうとは思わなかった

人の気配は勿論するのだが敵意を感じないし襲いかかるならノックはしない


鍵は閉めていたのでドアの鍵を解除してから開けると先程パラスに口を開いていた騎士がたっていた


『先程は感謝いたします銀狼殿、あの方も昔はああじゃなかったんですと言っておきます』


パラスの件だな

彼の後ろには数名の兵士がついてきているがまだ若いな

感謝をいいに来た訳では無さそうなので俺は彼らを部屋に入れた

騎士の男と兵士が3人だな

丁度椅子が4つあったので俺は座らせたのだが兵士の顔がかなり強張っているのが見るだけでわかった


予想だがもしかして俺に緊張しているんだろうか

とても表情が硬いのがわかるのだが経験がまだ浅い兵士たちのだろうし今回戦争をするとなっても彼らは生き残る事も難しいと感じる

戦争では焦った者から死んでいく、冷静であらねば直ぐに入り乱れた歩兵戦では直ぐに標的となるだろう

若い兵士は多いと俺も薄々気づいていたがあちらの被害も多大なものとなる筈である


『俺は止めに来たんだよ、ベルテット帝国が戦争して勝てる見込みはないぞ?どこかを侵略しても多分俺が取り合えしに他の十天と向かうだろうしその場しのぎの勝利しかそっちは収めることはできない、最終的にマイナスになる』


俺は少し困った面持ちで話すと手前にいる騎士が直ぐに答える


『十分承知しております、今の帝国は昔より廃れてしまい反対派の意見を押しのけてジーク大将軍は強行したのだと思われます』


『ニューベイター家も反対派だな?』


『その通りです、丁度半々にわかれましたが決行となると若い兵士も動かざる負えないものでして』


国の方針だもんな、兵士は言われたまま動くしかないのはどこも同じか

3人の兵士たちも複雑な顔をしながら俯いている、戦争は初めてだなこいつら3人

俺は一息つくとその騎士の男に再び話した


『宿を囲んでいる騎士たちはバルトニクスっていう奴の部下か』


『はい、どうやら情報が洩れて魔石連絡でたまたま近くにいたバルトニクス殿の騎士が来たようですが本人はまだのようです・・・1時間もすればくるでしょうが』


あっちから来てくれるんだし有難い

この騎士も後ろの兵士3人も実際反対していた者達だという事は彼の話し方で俺もわかる

少し微笑みながら俺は答えた


『あっちから来るなら好都合だな』


『できれば殺生だけは何卒』


『素手で十分だよ』


『そう・・ですか』


渇いたような笑みを浮かべて騎士がそう答えた

兵士たちもあり得ない面持ちで視線を俺に移している

四傑、確かに強いとは思うのだろうが今回はかなり相手が悪いと言っていいだろう

俺は対人戦は得意だし予見スキルのおかげで敵を圧倒することが出来る、それを活かす為にはこの職の能力を活かさないと駄目なのだがまだだろうな


それでも四傑の相手は苦じゃない

俺の地獄耳が宿の中が少し騒がしくなってきたのを察知した

それと同時に殺気と言う気配を感じで外を取り囲んでいた騎士達が宿内に押し寄せて来たと瞬時にわかる


『よし』


俺はそういうと立ち上がり背伸びをした

騎士は真剣な顔をしつつも俺から視線を外さない、それは3人の兵士たちも同じである


『行くのですね?』


騎士が口にすると俺は彼に言った


『ああ、クズリが帝国を正す為に戻ってくることは国に流していてほしい・・・それまで俺は邪魔な奴らの相手でもするか』


俺の借りている部屋なのだが彼らをおいてドアに向かうと騎士が立ち上がり再び口にする


『バルトニクス殿は根っこからの感じの悪いお方ですのでお気を付けを、使える物はなんでも使います』


『ありがとう』


そういって俺は部屋を出た、良い奴だなと思った

騙している様子もなく何かを託された気になると俺も頑張ろうと思えてくる

最上階の4階の廊下を俺は歩き出す、床は赤い絨毯であり高級な宿だと十分に伺える

気配を探っているとどうやら最上階に向けて走ってきている様だが階段は2か所のみ、俺は部屋から一番近い階段に向かって歩くと丁度階段に辿り着くと同時に十字架のマークがついた鎧の騎士達と鉢合わせしたのだ


数はわからんな、階段を埋め尽くしながら向かってきた様だ

先頭の騎士が俺の持っている槍を見ると声を上げた


『いたぞ!銀狼のジャムルフィンだ!』


彼らに緊張が走っているのが見てわかる、相手が十天だと十分理解しているのだろう

直ぐに襲い掛かっては来ないしむしろ距離を一定に保ってきている

後ろにも同じ騎士達がワラワラ走ってきたがどうやら反対側の廊下にある階段から来たのだろう

背後を軽く見ると彼らも直ぐには襲ってこない、大正解だ


ゾロアごめんよ、後で謝るからさ

肩に担いだ槍を動かすと彼らの体がビクンと動き出したがかなり警戒しているな

俺は彼らに軽く威圧を放ちながら重たい言葉を口に出した


『勝てないとわかってきたのだろうが時間稼ぎだろう?悪いがお前らの主人にも楽勝で勝てるぞ?十天ってどんくらい強いかわかるか?』


額に汗を流す騎士をチラホラいるがそれは理解している様だし図星だろう

ここはまあえて乗ることにしようとしたが宿を滅茶苦茶にするのも可哀想なのでとりあえず屋外に移動したくなったので再び声をかけることにした


『宿に被害が出る、それはお前らも望まんだろう?宿の外で期待に応えてやる』


目を開いて驚いている騎士に俺は歩み寄ると彼らは多少慌てつつも綺麗に道を開けてくれた

彼らもそこまで勝手に行動する筈がないだろうと思いつつそのように言ったのだが正解らしい


『ついてこい、お前らの主人をボコボコにしてやる』


『な・・どこまで余裕を・・』


そうして俺は階段を埋め尽くす騎士達が道を開けるのでそのまま階段を1階まで降りることにした

肝心の騎士たちは俺の後ろを警戒しながら進んだり俺の前で後ろ歩きで階段をおりて警戒する者がいる

囲まれながら1階まで降りるとパラスたちの騎士も兵士も受付周辺にはおらずにどうやら撤退した様子だ


それよりも十字架のマークがついた鎧の騎士が予想以上にゾロゾロいる事に俺は吹き出してしまった

宿の中は非常に広いのだがバルトニクス直属の騎士が埋め尽くす光景を見て今度は俺が驚いてしまう

彼らは1階で待機していたようで俺を見ると慌てて剣を構え始めた

若い騎士も多いな・・・体が震えているが大丈夫か?


俺が歩くとそこに自然と道ができる、一定の距離だけは保つのは守っているらしいがそのおかげで俺は歩きやすい

受付にはあの元気な女性の受付女がおりこちらを伺っているので彼女に声をかけることにした


『ここだと宿が壊れるから外に行く、パラスと戦った時の壁の修理代は全てが終わったら弁償しにくる』


『サイン貰っていいですか?』


俺は目が点になるが彼女は既に紙とペンを受付の下の辺りから出していた

こんなはずじゃないのだがと思っても仕方がないと思い溜息をついたが俺は期待に応えることにしてサインを書いて彼女に渡した


『ありがとうございました!』


嬉しそうだ、そしてバルトニクスの騎士達からも囁く声が聞こえてくる


『あれが世界最強職といわれている十天なのか・・・』


『流石に勝てる気がせんぞ・・・これで帝国は戦争をしかけるつもりなのか』


『絶対にお前ら怒らせるなよ?漆黒騎士ゾロアも国内にいるんだ、2人が暴れたら流石に国が半壊するぞ』


迂闊に襲い掛かっては来ないらしいが何のために時間稼ぎをするのだろうかと思いつつも俺は宿の外に出た、冬もおさまり春に兆しを感じる暖かさだ

外にも騎士達がうじゃうじゃだが軽く見積もって千人以上はいるだろう、少し俺も緊張してきた

槍を地面にズトンを刺すと彼らは体を強張らせて構えだすが構えるだけで殺気は感じない

敵意はあるのだが殺気はないのだら襲いかかる事は無いと知っている


俺の視界に一般市民は1人もいない、近くの建物内の窓からそれらしき者達は様子を見ているくらいか


『強い奴を早く呼べ、どうせそのつもりなんだろう』


俺の言葉に対した反応はない、予想が外れたか?

そんな心配をしていると俺を取り囲む騎士の間を通って剣が飛んできた

予見でそれは察していたので軽く頭を横にずらしながら避けてからグリップの部分を掴んだ

そうしないと俺の後ろの騎士に当たる


掴んだ瞬間に小さい歓声が聞こえるが恥ずかしい

それを無視して俺は口を開いた


『俺とキャッチボールしたいのは誰だ?』


『俺だよ』


俺を囲む騎士を押しのけてそいつは現れた、だがバルトニクスとは思えないし冒険者の様である

グスタフ以上ではないが筋肉質な体が服の上からでもわかるくらいだな、髪は真っ赤だし腰に剣を2つつけているが先ほど投げた剣がその腰におさまっていたのだろう

1本空席になっている


『返すぞ』


彼に軽く投げて返すとそいつは口元に笑みを浮かべて返事をした


『ありがたいぜ、余裕だな・・・だがそれも今日で終わる』


大した自信だ、俺は彼はもしかしてと思い質問をしてみた


『お前は誰だ?』


すると予想通りの答えが飛んできた


『ベルテット帝国特S級冒険者のゴーゴン』


ほらな、ここにも国の特S級冒険者はいる筈なんだよ

ならば俺に差し向けるのは道理に合っているしいい手だと思う、だが決して1人で来るはずもない

他にも選りすぐりの強者が向かってくるのだろうな

俺と彼を騎士達が大きな円を描いて囲んでいるが見世物状態だがまぁいいか、周りからは殺気は感じない


『他の仲間が来るまで待っとくか?』


『いらん』


勇敢だな、そして俺は余計なことに気が付いてしまった

彼の首には花のネックレスがつけてあるがたしかそれは宿の受付嬢もつけていたんだよな

一つ聞いてみることにした


『お前彼女いるだろ』


『いるがそれがどうした?』


『宿の受付に同じネックレスをしていた女性がいたが』


当たりらしい、彼は目を見開いて驚いている

そして宿の中が気になるらしく俺から意識を外していたのだが心配なのだろうな

場所がここだから駆け付けたんだなコイツ、て言う事は時間稼ぎはこいつの可能性は低いし別の誰かだ

それなら暇つぶしに丁度いい・・もしかしたら本当に強いかもしれないので油断はできない


彼はこの国の特S級なのだ


『遊んでやる、負けたら彼女に慰めてもらえ・・・一応俺のサインはあげた』


『てめぇ!?』


狼狽えた瞬間に俺は刺した槍を直ぐに抜いて彼に襲い掛かった

だがゴーゴンも特S級の冒険者だ、流石に反応は出来るらしく素早く2本の剣を抜いた

彼の目の前に近付いたのだが技の準備は出来ているらしい、流石特Sだ・・・速い


『双剣斬』


バッテンを描いた斬撃が俺に襲い掛かるが俺は瞬時に身を低くしてスランディングしてすれすれで避ける

丁度膝下あたりは安全圏だとわかったからだがそのままゴーゴンの技を地面を滑って潜り抜けると真上にいるゴーゴンに向けて俺は蹴りを入れた


『くそっ!』


自身の技を避けられてそんな声をゴーゴンが発した

2本の剣で次の攻撃を仕掛けようとするがそれよりも俺の蹴りが早いのでそれは失敗に終わる

彼の腹部を思いっきり蹴り上げて2mくらい宙を浮かぶがまだやれるらしい、苦しそうな顔をしているが剣先をこちらに向けて次の攻撃を仕掛けてきた


『ファイアバレット』


術の構築も速い、溜めが少ない

俺に蹴られて宙を浮いているゴーゴンは剣先から炎の塊を真下にいる俺に放ってきた

わかっている、これは本命じゃなく目くらましだ

これを回避しても次の攻撃が彼の攻撃の本命だろうと俺はわかっている、炎の塊で彼が見えないが次の気を込めているのが感じるからだ


俺は左手に持って槍を倒れた状態のまま真上に突き刺しながら狼撃破を繰り出した

銀色の狼が俺の槍先から現れるとそれはゴーゴンのファイアバレットに向けて襲い掛かる

術と技がぶつかった瞬間爆発が起きたのだが周りの騎士たちは腕で顔を覆い隠して驚く

俺は直ぐに立ち上がると目の前にゴーゴンが迫ってきている


不敵な笑みを浮かべて彼が口を開いた


『パワーブレイク』


彼の2つの剣が黄色に光っているがそれはグスタフも持っている技だ

剣を弾こうと思ったのだが流石に槍の間合いを過ぎているし触れたくはない技であるがそれは触れたら一定時間筋力が下がるデバフも持ち合わせた技だからだ


『銀彗星』


囁くように俺はそう言うと後方に加速して避ける

ゴーゴンの技が地面にぶつかる様子を伺うが破壊力は凄まじい、地面をエグっているが本当にデバフ技なのかと疑問にもなるくらいだ

砂煙がゴーゴンの周りに舞う、俺は槍を担いで彼に顔を向けて話しかけた


『凄いな、術や技の繰り出す速さは驚いたぞ・・・』


すると砂煙の中からゴーゴンが両手に握る剣をブラブラさせながら数歩こちらに歩いてから答えてくれた


『だろう?お前に恨みはないがここで死んでもらう』


『それは無理だ、お前は俺には勝てない』


彼に向かって通常弾を撃ったが流石にその撃ち出される速度に反応は出来ないらしく彼の脇腹を貫通した。丁度弾道の先に騎士がいなかったのでそういった攻撃を仕掛けることが出来たが迂闊に使えないなこれは


『ぐっ!?』


彼は片膝をついてしまい苦痛を少し浮かべて貫通した脇腹を見ると再び俺に顔を戻す

どうやら銀閃眼が人には反応が難しいらしいがなんでクズリは避けれたのだろうか

まぁ彼が強すぎたからだろう・・・流石元人族最強だ


『貴様・・・』


片膝をついてゴーゴンが俺に言ってきた

予想外な攻撃で驚いてもいる様だが最悪な状況なのも理解しているだろう

彼の額からは汗が流れ始めていた


周りの野次馬と化した騎士達も驚いた様子で俺たちの戦いを見守っている

ゆっくりとゴーゴンは立ち上がるがまだ戦う余力は十分あるだろう

彼は国を背負った冒険者となっているからただでは負けることは許されない筈だ、そんな彼に俺は話しかけた


『まだやる気か?いくらお前でも差はわかった筈だぞ』


彼は強いのはわかる、四傑に引けを取らない力を有しているのは明白

それでも彼は相手が強いと感じても向かってくるのは俺も理解している

俺だけじゃない、周りの騎士も戦いの終わりを気にし始めている


『まだだ』


ゴーゴンは言葉を発した瞬間襲い掛かってきた

腹部を貫通されているのにその速度は落ちてはいない、直ぐに槍を構えると彼は2本の剣をこちらに突き刺してくる

俺は槍を払って2本同時に彼の剣を弾くとその勢いを使って体を捻り回し蹴りをしてきたのだ

直ぐに両手で持った槍の右手を離して彼の蹴りを右腕でガードするがとても重い、2m後ろまで地面を擦りながら吹っ飛んだ


右腕がヒリヒリするが彼も体術が得意そうだ、まぁ強い奴はそんな奴は多いと俺も思っていたが

ゴーゴンは吹き飛んだ俺を見て微笑むと構えた剣を両方地面に向けて口を開いた


『これが精いっぱいの様だな』


『なるほどな』


俺も微かに笑いが込み上げそうだ、最後に一撃でも報いたかったのか

そうした会話をしたら彼の殺気が徐々に消えていく

ゴーゴンは深い溜息をつくと首を回してから2本の剣を腰におさめた、それと同時に俺は再び彼に声をかけたのだ


『お前の嫁は無事だぞ?俺は危害をくわえに来たわけじゃないんだよ、戦争は嫌なんだ』


誰だって命の取り合いは嫌だろう、だが今回の戦争派そんな事気にしない奴らが取り仕切っているからそいつらは別だ

ゴーゴンは俺の近くまで歩いてくると体中をジロジロと見まわし始めるが少し恥ずかしい


『十天・・・か』


『お前絶対試したろ?』


そう思ってしまい俺は口に出すと彼は俺を通り過ぎて宿に足を運びながら答えた

絶対こいつ俺を試してた


『さぁな、もう少しで糞臭い四傑が来るから虐めるなよ』


そう言いながら宿の中に姿を消していったが有難い情報をもらったし嬉しい

バルトニクスの事だろうなと俺は瞬時に納得してしまうがそれなら彼を待つのが都合が良い

最後の瞬間だけで思ったがあのゴードンも相当強い、ガードで精一杯だったし吹き飛ばされた

流れる様な攻撃は流石特S級だ、だが同時に彼は本気を出していない様な気もしたのだが気のせいだろうか、しかも腹部を銀閃眼で貫通させたのに平気な顔をして歩いて行ったし・・・


なんだか試されてた気がする、それにしても糞臭い四傑って・・・嫌いなんだな

それにしても野次馬が凄い、宿を取ったがもろバレである

念のために俺を取り囲んでいる騎士達に声をかけることにした


『次俺とやりたい奴はいるか?全員相手でも俺は問題ないぞ?いい運動になるからな』


全員高速で首を横に振っている

まぁあの戦いを見て歯向かうなんて思わないよな

ここで待つのも疲れるし一度宿に戻ろうか迷ったのだがあと1時間だけここで待つことにした

それで来ないなら宿に戻るしそれ以上かかったら声も発する余裕もないくらいに瞬殺しようと思う

ゴーゴン『あれは勝てないな』


受付女『でしょ!サイン貰ったよ!?』


ゴーゴン『・・・くそっ』

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新作ですがこの小説を見てる人ならわかる部分が多い内容になってます 勇者ですが指名手配されたので逃亡ライフをはじめます
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