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【完結済】槍の新兵は夢を見ない  作者: 牛乳太子
第6章 5000年の想いと国を賭けた聖戦
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47話 ジュムルフィン・フォースター・セブンス

ナッツ『戦い後の後処理とその後です!』

『ふわぁぁぁぁぁぁぁ!』


全員が俺のステータスに驚いている中でシュウザーも光始めた

彼の様子を見ると彼の右手の甲には【8】の数字が表れた

そうやら十天の階級の整理が行われているようだった


『ワン!ワオン!』


『おお・・・』


バッハとゼファーの声に一同は彼らを見るとゼファーを包んでいた光が神殿の入り口に消えていった

ゼファーが右前足を見ていると口を開いた


『ふむ、どうやら我も十天卒業らしいな』


『クゥン』


バッハが悲しそうな面持ちでゼファーに鳴く


『鳴くでないわバッハ』


『ワゥン・・・』


本当に珍しい光景が俺達に訪れた

生涯に見れる事がないであろう十天の入れ替えだ

俺はこの時十天のセブンスになった


『もう何が起きても驚かないわよジャン』


溜息交じりでルッカが言うが今回とんでもない事が起き過ぎた

シルバが勝手に俺の体を使った事にノアが賢者の加護をくれた時に貰ったグレンツェントヒール

そして十天の入れ替え現場だ

凄いのオンパレードだった


その後はこの戦いの後処理であった


シュウザーは最後に族長達にお願いをした


各種族の教育法を全種族統一化

真実をそのまま伝える事だ、各種族の領地から近い場所に総合学校を建てる事

子供の時から種族の触れ合いの場を設ける為だ、中央広場の近くに設立するのがいいとシュウザーは言う


次に月に一度の族長会議

各種族の報告会みたいなものだと言う、変わった事や取り入れようとする際はこの場で報告等をすること、そして情報の共有はきちんと取り行う事

何か問題があった時緊急で集まる事も必要だとシュウザーが言う


そして月に一度中央広場でも各種族の商店を出すイベントを設ける

それぞれの副産物を出し合って食糧難にならないようにする事と交流も含めてだ

今迄はそんな事したことないらしく冬になると大変だったらしい

冬に限らず各種族の自信ある物を出して賑わってほしいとシュウザーは言う


そして獣王は20年交代が良いと言う、同じ種族が連続して王ならないような規則にする


まぁその前にこの一連の騒動を全種族に公開する為に集会を行うのだ

真実を伝える為に


『ジャジャラよ?日にちが決まるまで貴様を拘留する!その後の処遇も集会までには決まるだろう』


『わかってるだろうな?シュウザーや皆に悪いと思うなら言えるよな』


ゲイルとチェスターが彼に凄みをかけて話すとジャジャラも耳を垂れ返事をした


『・・・わかった』


『父さん、行こう・・一緒に償おう』


息子に起こされてゲイルとチェスターにジャジャラは連れていかれた

多分どこかにある拘留所に連れてかれたのだろう


ファルカとバウが獅子人族の長老会に者達を睨んでいる


『貴様らの罪は重い!最悪死刑だぞ!』


『てめぇらこの場でシュウザーの代わりに俺がボコボコにしたいぜ!』


『そ・・そんなぁ・・』


長老会の獅子人族はへたり込んでしまう

彼らはそんな2人と部下たちに連行されて神殿を出て行った

ふとベレッタが俺に近付いてきて口を開いた


『息子を助けてくださりありがとうございます』


『俺は何もしてませんよ、最後は獣族達が頑張ったじゃないですか』


『それでも息子が戻ってこれたのはあなた達のお陰です』


そう言うとベレッタは深く俺達に頭を下げた

遠くでシュウザーはガトとラフィーナに連れられて神殿を出ようとしていた


『シュウザー、さぁ行こう・・・君は頑張ったんだよ、ガウガロ新生記念日は君の母さんとオズワルドさんの夢を見に行こう』


『お父さんも喜んでるわよ?今度はちゃんと遊びましょ?』


『うぅ・・父さん・・』


ベレッタも彼の姿を見て彼と共に神殿を出ようとするとシュウザーが俺に視線を送った

俺が近づくと彼は一言だけ言ったのだ


『引き際・・か、シルバ様にもお前にも借りが出来た』


『シュウザー、お前は愛されているな』


シュウザーは軽く鼻で笑うと神殿の入り口に歩いていく

その後ろ姿はとても大きく感じた


『シュウザーも同族殺しで牢屋なのかな』


心配そうにルッカがそう言う

確かに彼は獅子人族を何十人も殺したがどうなるのか


『それは大丈夫ニャ』


『シャオ?』


『彼の獣王としての功績が大きすぎるのニャ!同族殺しでも彼の一家を地獄に陥れた罪人を勝手に殺したようなもんニャから永くて5年ニャ・・・短いニャー!』


人間にとって大きい5年だが獣族の寿命は倍以上だ、感覚が違うな

彼はこの後予定している全種族集会が終わった後に族長会議で細かい処遇が決まるらしい


バルトは1人で玉座を見て震えている

それもそうだ、彼はシュウザーから次の獣王として押されたのだ

強さよりも知に優れるお前が相応しいと、これからは武は必要ない

国をよりよく考える器が必要だとシュウザーは言っていた


『何だかんだいってシュウザーが一番考えてたのねぇ』


シルフィーがそう言うとシャオも口を開く


『そうニャよねぇ、何だかんだ武もあり知もあったんだニャ!これも彼の親の英才教育ニャ!』


その通りだろうな、彼が過去の獣王を無能と言うだけの事はある

実際彼は動いた・・そして半ば強引であるが国をまとめたのだ

自分の身を犠牲にして

彼に問って5000年の重みはそれほどまでの覚悟が必要だったのだろう


『ゼファーさん!?』


ナッツの言葉で神殿の入り口に俺は振り返るとゼファーとバッハがこの場を去ろうとしていた

俺は近づいて彼にお礼をした


『ゼファー、本当に助かった』


そんな俺の言葉にゼファーは尻尾を高速で揺らしながら答えた


『良い物がたくさん見れたぞ?それにあの魔天狼から頼みごとをされたのだ・・・フフフフ、我の夢が叶う・・我が一族の伝説となれる、我は帰ってノアの墓を全身全霊守るとするぞ?』


ゼファーは摩天狼のシルバ自身と戦えることを嬉しく思ってるらしい

彼はこういう歴史の者に触れるのは大好きなのだろう、彼は雷狼最強らしいし

復活する時を彼は待つだろう、


尻尾を振って



『ねぇねぇジャン』


『どうしたルッカ?』


ルッカが細い目で俺を見てきた

顔をジロジロ見ていると俺に聞いてきた


『その回復術は薬剤師潰しなんですけどぉ!』


『卑怯くさい術なのだ!そうなのだ!』


ルルカも手を上げて反抗してくる

そんなこと言ったってなぁ


『でも回復しかできないぞ?状態異常とか疲れとか無理だし何回も使えないぞ?かなり消費するんだよ』


『それならいいか』


なんとか納得してるがそれよりもルッカは計画を立てたりそういう予定を立ててほしい

俺達には出来ない、本当に傷の回復だけだ

そうした会話をしているとグスタフに肩を借りてナッツら2人が歩いてきた

近付いてナッツが俺に頼み込んできた


『先輩、僕達重症なんです・・・グレッてくれませんか?』


『略すなっ!・・たく、グレンツェントヒール!』


彼らに手をかざしてそう唱えると2人が緑の光に包まれて傷が癒えていく

ナッツもグスタフも目を丸くして自分たちの体を見ていた

ナッツは喜んでジャンプしているがグスタフは不思議そうにつぶやいていた


『すげぇなぁ』


今ここにいるのは少しの獅子人族と俺達人間にガーランドにシャオそしてシルフィーだ

他にいた筈だがいつも間にかいない、まぁいいか

あ・・・バルトが勝手に玉座に座った、見ない事にしよう


シャオはルルカにモフモフされているな、シャオが抵抗している

ふとガーランドが俺に近付いてくると深く頭を下げて口を開いた


『本当に感謝しか言葉が浮かばぬ、後は族長達で何とかしよう』


『シュウザーはどうなるんだ?』


『彼は獅子人族とはあまり関わらないだろうな、我慢してくれたんだ・・・でも彼の家族用の場所は作るよ』


それを聞いて安心した、いつも通り獅子人族の集落で暮らせばシュウザーがキレそうだ

何やらガーランドがボソボソと囁きだした、すると彼から青白い光が現れて俺に移動してきた


『これしか礼は出来ぬがそのうちまたちゃんとした礼をしよう』


『ジャン!?』


『先輩その光どこかで』


そうだなナッツ、これはケインを助けた時に間違ってもらった加護の色だ

俺の体の発光が収まると俺は何故か両手を確認してしまう、意味は無いのだがそうしたくなる


『先輩!もう一度ステータスを!』


『ああそうだな』


俺は再び皆にステータスを開示した


・・・・・・・・・・・・


ジャムルフィン・フォースター・セブンス(男18)武銀帝狼眼ブギンテイローガン


☆戦術スキル

槍術  【8】 槍の熟練度、恩恵により素早さが大アップ

銀の意思【7】 全ての身体能力が大アップ

体術  【6】 体術熟練度、恩恵により耐久力と素早さが中アップ

基礎術 【槍】 技の威力が小アップ

十天  【七】 全ての身体能力が中アップする

銀閃眼     特殊な銀弾を使うことが出来る


☆補助スキル

千里眼      遥か遠くの景色を見ることが出来る

俊足       速度が特大アップ

予見       相手の行動を感じ取ることが出来る

威圧   【大】 恐怖無効未取得の対象を確実に恐怖状態にする

我慢   【大】 耐久力が大アップ

痛覚耐性 【大】 痛覚を大軽減

努力の極み【中】 熟練度補正により上昇率が中アップ

気配感知 【中】 それなりに生物の気配を察知

魔力感知 【中】 体内の魔力の流れを感じとることが出来る

運    【中】 少し運がいい


☆称号スキル

賢者の加護【大】 消費する魔力・闘気を半分にし構築時間を軽減する

狼王の加護【大】 全ての身体能力が大アップ・呪い無効

生還者  【大】 素早さが大アップ

解放者  【銀】 身体能力が大アップ

武人   【槍】 槍の熟練度が上がりやすくなり、恐怖無効

十天   【七】 第7位の称号・熱気・冷気耐性


☆技スキル(ステータスに表示されない部分)

狼撃破・銀の爪・残歩・シルバーバスター・シルバーダンス

銀超乱・銀彗星・銀狼乱舞・銀帝次元槍

グレンツェントヒール【光】


☆特殊技(ステータスに表示されない部分)

通常弾・強化弾・連射弾・狙撃弾・散弾(ステータスに表示されない部分)



・・・・・・・・・・・・・・・・・・


『先輩人間卒業する気ですか?』


俺をちゃかしてるのか?ナッツ


『もう驚かないわ?』


ルッカ?ありがとう


『へへへ!倒し甲斐があるな』


何を考えてるグスタフゥ!?


『でもお母さまには勝てないのだ!』


ルルカ?やり合おうと思わないよあの人とは


俺の横をバルトが何やらニコニコしながら通り過ぎて神殿を出ていく

彼の後ろには他の獅子人族もついていくが何をするんだろうか?


『今日はあなた達もうゆっくり寝なさい?本当にありがとうね』


シルフィーにそう言われて俺たちはガーランドとシャオと共に神殿を後にした

ガーランドの手にはシュウザーが言った獣王の書が握られていた


狼人族の集落に帰った後にガトがシュウザーからの伝言を持って訪れた


ルーカストアはガウガロにアバドンを献上する気でいる事

その条件とはガウガロの統一、国としての再生を条件としていた

そして新しい獣王が誕生後に睨み合いも終結させて友好関係に持つとの約束をしていた事だ

シュウザーは国の為に本当に動いていた、そのことについてバルトは全力で隣国との交友をすると言った

皆も猛牛族バルトを獣王にすることは同意していた


そしてシュウザーの最後の頼みをガトは言った



父の墓を移動したいと願った

新しい住み家にと




ルルカ『途中から来たから本筋がわからないのだ!』


ナッツ『シュウザーは絶対の決まりを破ったり獅子人族を1人殺したりして暴君のフリをしてから真実を伝え罪悪感を戦争派にうえつけました、その方が彼らは真に受けやすいと思ったのでしょう、そうすれば無駄に正義感あるガーランドが彼らに救いの手を差し伸べると信じてました、だから邪魔をせずその様子を伺っていたのです』


ルルカ『ガトはなんでシュウザー側についていたのだ』


ナッツ『語られてませんが後日談として、シュウザーは彼なら同族の為に自分の身を犠牲に出来る男だと信じていたから戦争派に誘いました、罪を償う気なら族長が死ねと言うとガトは首を差し出そうとしました、ガウガロが忘れていた族長として必要な彼の志を全員に見て欲しかっただけです、殺す気は全然なかったらしいですが本当はガトが近くにいて欲しかったという気持ちも混じっていたらしいです』


ルルカ『ガトも殺されなくてよかったのだ!』


ナッツ『ここはシュウザーの気づいていなかった点ですがガトもシュウザーは自分を殺せないとわかっていたらしいです、ガトに頭を下げて戦争派として誘いに来た時は友達の時のシュウザーが残っていると感じたからです』


ルルカ『シュウザー頑張ったのだ』


ナッツ『結果論で見てみると細かい穴が見える策でしたが不器用な彼なりに巨躯をいかしてこうした方がいいと感じたのでしょう、ルーカストアの国王には何度もアバドンだけでもガウガロに欲しい、国を再建したらこちらの副産物や物資は少しずつ流せるようにするという名目でやっとアバドンをガウガロの地にする約束を貰ってました、彼の行動力は父があってこそでしょう』

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新作ですがこの小説を見てる人ならわかる部分が多い内容になってます 勇者ですが指名手配されたので逃亡ライフをはじめます
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