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【完結済】槍の新兵は夢を見ない  作者: 牛乳太子
第6章 5000年の想いと国を賭けた聖戦
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24話 兵法家バルト

ナッツ『シュウザーってどんな姿だろう』

グスタフ『だなぁ』

ジャムルフィン『バウみたいにデカいのかなぁ』

ルルカ『どんな獅子だろうな!』

ルッカ『大きいのかしら』


バウ(見たことないもんな)

シャオ(3m軽く超えてるもんニャぁ・・・)

ガーランド(人族がみると驚くだろうに)

次の日起きた時は普段通り食堂で朝食を迎えた

俺も無駄に考え過ぎていたため昨夜はあんな感じだったが今日はいつも通りだ


『さぁ今日も一日頑張りましょー!』


卵焼きとベーコンをガツガツ食べながらナッツが言う

切り替えが凄まじく早い後輩だ、食い意地スキルが影響してるのか?

ふとグスタフが口を開く


『俺とお前は馬鹿でやってこうぜ、考えるのは他の奴にまかせろや』


グスタフがナッツやルルカそしてルッカに耳打ちしながらそう俺に言葉をかける

まぁそうだな、知性的な部分は俺も胸を張れないな

ルルカが満面の笑みで腕を組み始めて俺に視線を送る

その様子を見てルッカが笑う


そして俺達はガーランドにバウと猛牛人族の族長であるバルトの家に来ていた

リビングには色々な猛獣の頭部の剥製が飾られている、狩猟マニアか?

彼の部下が5名ほどテーブルに座るバルトの後ろで立っていた

反対側に俺たちが座っている、ガーランドは今回バウに任せる気でいるので静かに見守るようだ


少しバルトが笑みを受けべた後に口を開いた


『バウよ、来た理由はわかるが』


『動くのは8種族での王権剥奪の時だけだ、戦えともいわんよ』


バウが目の前の酒を飲みながら直ぐに答えた

酒か、バルトは彼が飲みと思って出したのだろう

暫く俺達を見つめた後に再びバトラは質問をした


『人族と会うのも久しぶりだがまぁいいか、剥奪の同意だけか・・・』


『当たり前だ、8種族集まったら同意書を取りにに部下をここに寄越すよ、それだけだ』


その言葉にバルトは考える様子も見せずに直ぐに答えた


『まぁいいだろう、それまで沈黙しときたいが俺も猛牛人族のプライドがある』


バルトが静かに立ち上がり俺達を見下ろした

こいつはデカい・・・2mは軽く超えてるだろう

手は人間の様な感じだが足は牛の様な蹄をしている

そして頭部の2つの角がデカい、リヴィよりデカいな!


そんな彼が俺達に向けて口を開く


『俺も付き従おう』


『バトラ・・・』


その言葉にガーランドが驚いた面持ちで口を開いた

バルトがその様子を見て彼に話した


『状況はわかっている、今動かずしていつ動くのだ?』


鼻を鳴らしてバルトは自慢げに腕を組んでいた



帰り道はバウとバルトが楽し気に会話をしていたが本当に仲がいいらしい

そうして俺たちは猛牛人族のバルトと部下2名を連れて狼人族の集落へ来た


今は食堂の前の広い場所で全員立っている状態だった


集落についてからはガーランドやバウにバルトは色々状況の確認や説明をしていた

彼が驚いたような顔をするのが直ぐに冷静になり口を開く


『今日の謁見で動きを見せる・・か、だろうな』


バルトはは俺達が乗っていた馬の側面を撫でながら続けて言う


『ナッツ殿よ』


『はい』


バルトがナッツの名を呼び

ナッツは彼に視線を送ると馬を撫でるのをやめて彼に歩み寄る

そのまま深呼吸してから再びナッツに話しかけたのだ


『見事な知能を持っているな・・・だが意外と俺達猛牛族も頭が良いんだ、謁見での反対派の種族の参加をシュウザーが何故了承したのかハッキリさせたいか?』


『わかるんですか?』


ナッツがバルトに更に近付きつつ目を見開く

猛牛という名前ではわからないが知性的でもあるようだ

彼の集落に向かう時にバウに聞いていた、彼ら猛牛人族は全種族1の兵法家だと

バルトがナッツの両肩を叩き軽く揺らすと彼の目の前で口を開いた


『シュウザーは俺達反対派が8種族同意で王権を剥奪させようと動かしたのだ、そして謁見を了承したのはそれが完成されたと予測して反対派も同席させる事にした・・・ここまでは確定でもいい』


『僕の説明よりハッキリわかりやすい・・』


ナッツの言葉にバルトは軽く笑いながら言葉をかける


『まとめる能力が一番の壁だぞ?じゃあ何で同席させるのか』


その言葉にバウもガーランドも静かに耳を傾けた

俺達も自然と彼から身が離せない、ナッツから手を離す

そのままバルトは深い溜息をついたあとに再び口を開く


『絶対に見せつけるためだな、破る所をだ』


『バルト・・・それはどういうことだ・・!?』


ガーランドが興奮した様子を見せながらバトラに歩み寄ると手を前に出して制止させて彼に入ったのだ


『慌てるなガーランド、昔から落ち着きがないのはお墨付きだぞ?族長として気高くふるまえ』


『ぐ・・すまぬ』


少しガーランドの耳が垂れる

そんな彼を見てバルトが軽く背中を叩いている

ガーランドが持ち直したのを見届けると再び話出す


『俺達が気づくのはシュウザーはわかっているだろうが反対派の種族は考えが固い、あいつらは思ってないだろう・・・破る筈が無いと』


『・・・見せつけるためですね』


ナッツがバルトにその言葉を投げた

直ぐに彼は答えた


『そうだ、反対派の種族に見せつける為だ・・・シュウザーは破った時の反対派の反応を見たいのだろう

な、確実にその後・・・何かが起こるから覚悟せよ』


ガーランドはその言葉を聞いて地面を見つめる

俺はグスタフに視線を送る、そうすると彼は気づいて軽く頷く

俺も頷いた、覚悟はもとからあるって事だ


ガーランドは深呼吸したのち精鋭を数名引き連れると口にした

それに同調してバウも精鋭を数名呼ぶために集落で待機していた部下に連れてくるように指示をしていた

彼の部下が急いで馬に乗り熊人族の集落へと走り出した


反対派に見せつける・・・か

という事はシュウザーの矛先は反対派の可能性は高いんじゃないか?

俺達反対派には無害だというような情報は沢山ある、嘘ならば不味いが

ついでにバルトにはリーカストアの死者がシュウザーによって殺された件を話すと彼も情報はしっていたらしい


それについてはガーランドが謁見で亡骸を見たらしく戦争の意思はあるらしいのだ

だがバルトでさえ殺した糸口がわからないらしい


そんなバルトがガーランドの性格を知ってか、何度も同じ質問をしたのだ


『本当に殺したのか?どんな使者だったんだ?』


『俺はルーカストアから使者が来ている報告が来たから下手な真似はしないように言おうとシュウザーに会いに行ったのだ・・・だが俺が言った時にはもう玉座が血の海だった、どんな使者かと言われてもわからぬ・・・』


ガーランドはバルトの詰め寄り方に動揺して急ぐ形でそう声に出して言い放つ

使者は入った時にはもう殺されていたのだろう、バルトはそこが一番重要な情報だと言いガーランドに最初から説明を求めていた


ガーランドの集落にシュウザーの部下であり側近であるジャトラという男が来たらしい

その男がこう言ったという


『今ルーカストアから使者がシュウザー様に謁見を求めて訪問している、邪魔はするな』


その言葉にガーランドは血相を変えて走ってシュウザーのいる獣王神殿に向かい門兵を突き飛ばしながら玉座へと走っていったというのだ、着いた時にはもう手遅れだった

バラバラに切り刻まれた人族の死体が転がって辺りが血で染まっていた

そしてシュウザーが獰猛な顔つきで牙を向きだしてガーランドに口を開いたのだ




『過去のしがらみを断ち切る時がきた、これが始まりだガーランド』




バルト『こっちにはナッツ殿以外にろくな知略家がおらんのか・・・』


ガーランド『』

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新作ですがこの小説を見てる人ならわかる部分が多い内容になってます 勇者ですが指名手配されたので逃亡ライフをはじめます
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