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【完結済】槍の新兵は夢を見ない  作者: 牛乳太子
第6章 5000年の想いと国を賭けた聖戦
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15話 夜食の終わり

ルッカ『夜食編長いわねぇ』


ナッツ『そうですねぇ』

美味しそうに猪鍋を食べるルッカが奥の席に連行されるガーランドを見て口を開いた


『あらまぁ、でもこっちは落ち着いてご飯食べれるね』


『そうだな』


俺はバウの酒に付き合わされていたのだが出てくるタイミングを穿き違えたガーランドがバウに捕まり共に反対側のテーブルで酒を飲んでいる


『シルフィーさんはどう思ってるんですか?』


ルッカが更に入った肉を頬張りつつそういうとシルフィーはバサバサ羽をバタつかせて答えた


『根性無しだからねぇバウは、少しでも男見せてくれるといいんだけど』


『気はあるんですね、よかった』


ルッカの返す言葉に少しシルフィーもオドオドするがそうなんだろう

すぐ近くの席ではルルカがグスタフの為に皿に食べ物を盛っている

今グスタフは熊人族との腕相撲大会も終わり大人しくルルカとご飯を食べている感じだ


『お休みの場合は部屋をご用意してますので声をかけてください』


俺の耳元で後ろから若い狼人族がそう伝えてくれたのだ軽く頷いて返事をした


『わかった、もう少ししたら声を掛けます』


『わかりました』


彼は自分の席に戻り仲間たちと食事を楽しみ始める

周りを見ると賑やかに食事を楽しんでいる


まるで国の危機を感じさせないくらいにだ

食べる時には嫌な事は極力忘れるのだろうか?俺たちが考え過ぎなのだろうか

獣族との違いかなこれも


『ほらジャン』


ルッカが箸で肉を俺の口に運んでくる

俺はそれを食べながらルッカの椅子に自分の椅子を近づけてもう少し目の前のご飯を食べることにした


『そんなにくっついたら食べにくくないの?』


少し顔を赤くしたルッカがそう言うが


『大丈夫だ、夜はもっと楽しい事が待っている』


『飲ませるべきじゃないのかなぁ』


顔を抑えているが気にしない

だが酒はそんな美味しいと感じなかった、飲むなら普通の果物系のジュースが良い

俺は手を伸ばしてテーブルの中央にある料理を皿に盛っていく


『今食っとかないと明日から忙しいだろうしな』


『そうね、私はケインのお母さんと共にするから色々ガウガロの事は聞いておくわ』


『そうしてもらえると有難い』


俺達が動いている間はルッカに情報系統は任せよう

一日の終わりに聞く形を取ろうと決めた


『ジャン野菜は?』


『食べるがドレッシングはあるのか?』


『多分これ胡麻ソースね』


『ここは胡麻派なのかな』


そう言ったらルッカが笑う


『そうじゃない?』


『まぁいいか、明日ガーランドさんは戦力外になる気がするんだが』


俺の言葉でルッカがバウに捕まっているガーランドを見る

彼の目が死んでいた、バウのどんどん酒を注がれているがどこまで頑張るのだろう


『よかったわねぇ』


『俺があのまま飲まされてたらルッカの顔面に寝ゲロだろうな』


『多分一生口きかないわね』


『おおぅ・・・』


一緒に寝る前提での話は否定しないらしい

お互い皿に料理を持っているとナッツが帰ってきた

少し疲れているようにも見えるがテーブルの反対側の席に座った彼に聞いてみた


『どうしたんだナッツ』


『特訓してました・・ははは』


『元気だなお前、今日はもう食いなおしたら休めよ』


『わかりました先輩、腹が減って』


『ナッツ君って動くとすぐお腹減るわねぇ、太らないの?』


ルッカの言葉にナッツが自慢げに胸をはり口を開いた


『太らない体質なんです!』


『羨ましいわねぇ』


すぐにナッツは料理を食い始めた

食い始める彼の耳はもう閉じてしまっているだろう

シルフィーはバウの隣で大人しく料理を食べながら酒飲み連中を見守っている


ケインを見ると彼は軽くウトウトしている

それに気づいたクローディアさんが彼を抱き上げて他の狼人族数名連れて食堂を出ていく

ケインを寝かしつけにいったな


『これ美味しいわよジャン』


『魚?』


ルッカが皿に知らない焼き魚を入れてきた

食べてみると魚の癖に柔らかいし骨も溶けるように口の中で砕ける触感を感じた

頭部以外残さず食べれそうだ、そして上手い


『これ凄いな!骨もそのまま食える!』


『でしょ!なんだろうこれ』


2人で仲良く皿に盛っていた魚を食べていると鳥人族の者が声をかけてきた


『それは川で取れるピリカという非常に食べやすい魚だ、我ら種族がもっとも好んで食べる料理である』


『ピリカか・・・』


隣でルッカが美味しそうにピリカという魚を食べている

俺の国ではない魚だ、基本骨はここまで柔らかくならないのだが熱を通すと骨が柔らかくなり食べやすくなると鳥人族が言っていた


『私はファルカだ、鳥人族の衛兵隊長だ』


『俺はジュムルフィンだ、これからよろしく頼みます』


『ああ、腹も膨れたら番と共に明日に向けて寝るがいいぞ』


『もう少ししたらそうします』


番という言葉にルッカが満足そうだがまだである

各種族にも衛兵がいるんだなぁ、その隊長か

俺の村であればレイ衛兵長と同じ感じかな


『グスタフお腹いっぱいなのだ・・・』


『俺も腹膨れたし寝床に向かうか』


ルルカとグスタフがそう話し合っている

もう少し居ようかと思ったのだが頃合いからして今かなと考え直し

俺達皆狼人族の案内で当分の寝床を案内された




ジャムルフィン『終わったか・・・』

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新作ですがこの小説を見てる人ならわかる部分が多い内容になってます 勇者ですが指名手配されたので逃亡ライフをはじめます
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