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【完結済】槍の新兵は夢を見ない  作者: 牛乳太子
第2章【ナラ村防衛戦】
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7話 【父の気持ち①】

親子の特訓がはじまーる


※補助スキルの観察を観察眼に修正します

『ぐっっっ!』


俺はそのとても重く感じた父さんの双龍の攻撃を槍で少し弾く、双龍は斜め上に飛んでいき

しばらくして粒子となって消えた、受けきるのはとても無理と思った、弾いてそらすことが限界だ


前方を見ると父さんがすでに走り出してこちらに向かってくる

まずい、あれは


父さんは利き手である左手に持つ槍を外側で超高速で回しながら突っ込んでくる

理不尽な技が来る、父さんの槍は突く為だけの槍だ

払いで斬るには刃の形状で無理なのだが、今父さんは斬りに来ている


『お前も使えるようになるだろう!!!地擦り旋風斬り!!』


槍の回転を利用した斬攻撃、突きの槍でよくやるよ

ちなみに父さんからもらった紫林檎は斬攻撃もできるような形状の槍の刃をしている

俺が使うならわかるが・・・規格外だな父さん


流石中位職スキルの名槍士だ

俺の父さん、彼は元冒険者

生き残る為に色々面白い動きができるのだろう、俺には出来ていない


晩御飯の時に父さんのステータスは見せてもらっている


レナウス・フォースター(男41)【中位】名槍士

☆戦術スキル

槍術【4】槍の熟練度、恩恵により素早さが中アップ

体術【4】体術熟練度、恩恵により耐久力と攻撃力が中アップ

☆補助スキル

観察眼 【大】 視力が大アップする

痛覚耐性【下】 ある程度の痛覚を軽減

 疾風     素早さが上がる


☆スキル

守護者 身体能力が上がる


恐ろしく良いステータスだが、俺の槍術は6なのだが

術の熟練度とは他の恩恵より遥かに上昇率が多いので俺との差は2ある

槍の扱いでは勝ってる筈なのに捌ききる自信が今の双龍を弾いた瞬間、あまりない

体術も影響してるとはいえ苦戦しても勝てる筈だった、槍術2の差はとても大きいのだ


なのに


『ぐおっ!』


俺は父さんの技を受けきれずに吹っ飛ぶ


『軽すぎるぞ!ジャフィン!?本当に槍術6か!!!』


追撃で槍撃破が3つくらい飛んでくる、接近しないと体がもたない


俺は吹っ飛んでからすぐに体勢を整えて走り出す


槍撃破を弾・・・く・・・いや!駄目だ避けないと


俺はギリギリ避けながら突っ込む


『ぬぉぉぉぉぉぉぉ!』


俺は槍を構えながら走る


『受ける必要はない!正解だ!意外に避けるより体力を削るからななぁ、はっはっは!』


父さんは笑う、とても楽しそうに真剣に

何を企んでいるのかわからない、魔滝の前に在りえない

だが何か・・・そう意味があるのだろう・・・少し俺は気づいている

父さんが次の技を出す前に近付けた


『連撃!連撃!連撃!』


俺は1回の攻撃で2回攻撃を放つ技を何度も繰り出した、まぁ高速で2回突いているのだが


『うおお!ここまで連撃を使いこなすか!?これなら』


父さんは後ろに一瞬さがる、流石に連続で受けるのはきつかったらしい

だが次の瞬間、いきなり父さんの雰囲気が変わった

何かしてくる


わからないだがやばいのはわかる、父さんの全てを知っているわけじゃない


『ジャフィンよ・・・戦いでは相手に手の内はあまり見せてはいけない、戦争では経験せんだろう』


父さんは続けて話す


『冒険に行くのなら絶対に引き出しの量は必要だ、手の内を見せつくしたら死ぬと思え・・・こちらの引き出しを全て使う時は相手を撃ち倒せ』



俺には理解はできる、そうだ

俺は確かに槍は上手くなったが全て基本を異常なほど鍛えた結果での熟練度

多彩な決定打はないと言われているようだった、戦争なのに実戦ができない環境に俺はいたのだ

父さんは冒険者、どんな強い魔物と戦ってきたのだろう


『ずりゃぁ!』

父さんは槍で突いてくる

互いに技を使わない槍だけの攻防だ、手数は俺が多くなるはずなのに

父さんの一撃が重い、重すぎる

俺は受ける事が8割になっていた、たまにしか攻撃できない

当たったら致命傷、大事な魔滝前に何してんだよ・・・

そしてお互いに距離をとるが俺はこれが失敗だと思った




『いくぞ・・・妥協して石突で放ってやるか』


槍を反対にして石突を前にする

そして俺は鳥肌が立った、避けれない避けれない避けれない受けきれない受けきれない


『ぐっ・・くそ!』


『受け取れ息子・・・俺式・・・乱れ百花』


そう聞こえた瞬間には目の前に数えきれないほどの突きが襲う

空気を切り裂く音がこだましていた


俺は最初の10発までは受け流せたが

残りの数える事すら馬鹿馬鹿しい膨大過ぎる攻撃を俺は高速で受けてしまう


その技は俺にもわからないが時間にして2秒くらいかな・・・一生分に食らうだろう攻撃を受けている気分になった


そして俺の体に遅れて激痛が走りだす

立っていられない、意識が朦朧とする

父さんは強いなぁ、15歳の時から稽古では勝っていた、だがそれは基本戦術だけの稽古だ

これが父との本当の実践か、そうか


基本的な部分では俺の方が遥かに強いが経験の差では父さんには勝てないのだ

俺の戦場の場数では比べられない

父さんは人間よりも強い力を持った魔物相手に死闘を何度も経験している


その差なのか、父さんはそれを教えたいのか?

冒険に行くのはもう晩御飯で母さんにも父さんにも言っている

笑顔で行って来いと言われた


それに必要な



何かをここで教わるのだろうか?



俺は前のめりに倒れようとした瞬間、父さんが叫ぶ



『貴様ぁ!倒れて仲間を殺す気か!!!』



俺は左足を前に出し



踏みとどまる






お父さん(´・ω・`)



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新作ですがこの小説を見てる人ならわかる部分が多い内容になってます 勇者ですが指名手配されたので逃亡ライフをはじめます
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