19話 買い物帰りの人助け
ジャムルフィン『冬苦手』
ルルカ『買い物回なのだ!』
俺はそれなりに無事なので余った時間で懲りずに外に出たのだ
大丈夫だ、もう奴とは会わない筈だ
そして俺は超便利な銀彗星の技の使い方を編み出したのだ
この技は突発的に超加速を起こす技だが移動手段でも良いと気づいた
ほんの僅かに狼気を注いで街中の屋根を飛びながら走れる
時速50キロくらい出てるだろうし邪魔な障害物も無い
たまに屋根の瓦を割った様な気もするが知らない振りをしよう
散歩の目的はルッカの誕生日だ、来月はそうなのだ
これから多忙でどうなるかわからないので早めにプレゼントしようと思ったのだ
『そろそろか・・お?あった』
屋根の上から見覚えのある店が見えた
グスタフがルルカにイヤリングを買った店だ
直ぐに人気の無い裏道に降りてからその店の中に入る
店内は豪華だ、色々な装飾品で彩られて高級そうな雰囲気を出している
ガラスケースの中には店の中でも高価なものが飾られているのだろう
『いらっしゃいませ・・あ・・』
俺は女性店員にそう言われて少し首を傾げる
そうすると他に女性店員とヒソヒソを離している姿を見る
顔は隠していないし俺は普通の格好だ
女性店員の1人が近づいてきて口を開く
『銀狼のジャムルフィンさんですか?』
『・・・知ってるんですね』
そう言うとキャーキャー言われて俺は困った
店員は3名ほどで全て女性だった、20代くらいかなぁ
慣れた手つきで俺は3人と握手をすると俺は聞いてみることにした
『好きな人に渡すイヤリングとかありますか?』
『すすす好きな人!?それでしたら』
反応が凄い、だが構わず俺は店員の後ろに着いていくとガラスケースに入っている花のイヤリングを勧められた
『此方はフラスカの花の形のイヤリングです!花言葉はずっと一緒にです』
花言葉か、なるほどそういうのがあるのか
イヤリングを見ると中央にダイヤの様な物が埋めこまれており花弁部分は4枚だ
紫色をした花弁なのでイヤリングの花びら部分は紫だ
外側の部分は金色になっているようだ
俺の村の近くにもたまに見る花だがそんな花言葉があったのか
知らなかったと思いながら聞いてみた
『して・・・値段は?』
女性店員が満面の笑顔で即答した
『金貨25枚です』
多分高い方だと思う、俺たちは最近なんだか金銭感覚が著しく駄目だ
金貨15枚なんて4か月贅沢に過ごせるお値段だ
だが俺は迷う事をしなかった
『よし買おう!』
『流石銀狼様!』
手をパチンと叩きながら女性店員がそう言い放つ
彼女はガラスケースを開けて丁寧に持っていき受付テーブルの上で綺麗に包装していく
その様子を見ていると違う女性店員が話しかけてきた
『この前は首狩りさんも来てびっくりしたんですよ?』
グスタフ・・・お前もそれなりに名があるんだな
俺は少将笑いながら彼女に返事をしてみた
『あの時彼を外で待ってたんだ、ここに用事があるっていうから待っててね』
『ああ!確かに同じ冒険者チームですもんね!外にいらしたのなら店内に入ってお待ちしても良かったのに・・』
『ははは・・』
頭をかいて少し誤魔化すと包装が終わったらしく俺は会計を済ませる
プレゼントか、喜んでもらえるかどうかはわからないがこんな店入るのは緊張する
プロポーズもしたし婚約者みたいな関係だしプレゼントは高めでいいだろう
『ありがとうございましたぁ!また御越しください』
その言葉に手を上げて返事をして店を出ることにした
出ると俺の吐息も白くなる、真冬よ本当・・・
それにしても有名になってしまうのは少し嬉しい反面大変な部分も多いんだなと実感した
これから色々な人物と出会うことになるだろうな、貴族はブール伯爵でお腹いっぱいだ
『さて・・帰るか』
そうして俺はまた屋根から走って帰る為また裏道に入る
奥の方に歩いていくと複数の声が聞こえてきた
ここからだと何を話しているのかわからない
『誰かいるのか・・・』
居なくなってから屋根に飛び移ればいいのだが気になって奥の行き止まりまで行ったのだ
そうすると黒い服の男が4人と壁際にいる男女を追い詰めているという展開に俺は居合わせてしまう
『早く金目の物よこしな』
『嫌です!これは彼女の為に勝ったダイヤです!』
壁際の女性が震えているな、これはいかん
ああこれはゆすり?たかり?
恐喝か?
俺は槍を置いてきていたし今はプレゼントが入った袋を持っている状態だ
俺は歩きながら彼らに話しかけた、逃げ道は俺の後ろしかない
『何をしている?』
『!?』
黒い服装4人が一斉に振り向いてきた
俺は直ぐに彼らの武器を見る
4人全員が片手剣か、冒険者か?闇の組織?
彼らはこちらに武器を構えだした
『助けてください!恐喝です』
なるほど、そのまんまか
俺はゆっくり歩いて彼らに近付く、距離は10mくらいで俺は立ち止まる
黒伏は俺の顔を覗き込むように見ている、そこからじゃ顔が見づらいのだろう
奥の壁にいる男は女性を後ろにかばっている様な感じだった
俺は声をかけて見ることにする
『恐喝なら4人捕まえないと駄目だが』
『馬鹿か?4人相手にする気か』
リーダーらしき黒い服の男は半笑いでそう言ってきた
すると他に黒服も笑いだす・・・少しムカッと来た
『ああゴミ相手だし楽勝だぞ?素手で良いぞ』
そう言いながら俺は真上に腕をかざして銀超乱を数発放ったのだ
黒服は全員それを見上げた、銀超乱は遥か上空で大爆発を起こす
その様子に黒服は意味を悟ったのか口を開いた
『貴様!応援を呼ぶ気か!』
的外れな言葉に俺は溜息が出る、違うぞ
『違う、人が来る前にお前ら全員大地に這わせようと思ってな、口はいいからかかってこい三下』
4人一気に突っ込んできた、俺も緊張感を感じずにその光景を見る
右手で袋を抱え込み彼らと対峙することになった
ケイン『質問タイム!』
ナッツ『主人公は今どのくらい強い?』
ケイン『今は人族の中では上位の部類です、中位職ですが職の力は上位職ですので第3の道だと天位職くらいの力と言う卑怯くさい職なので歴代最強職です』
ナッツ『グスタフさんは?』
ケイン『中位職で彼にかなう人はほぼ無しでしょう、上位職連中だと中間よりやや下ですので上位職後が楽しみです』
ナッツ『主人公が次の道に行けば十天のテンスであるゼファーたんに勝てるのでは?』
ケイン『ここで言うのもアレですがそれはまだ無理です、それは今後わかりますが勝てません』
ナッツ『ヒントをください』
ケイン『第6章でわかりますが十天は強いほど少ない数字になるますが理由があって十天になっている者やその数値に見合ってない人など理由が沢山あるのでリヴィが一番強いって以外の詳細は未知数なんです』
ナッツ『他の十天はでますか?』
ケイン『全員出ません、ですが別の小説の勇者ですが指名手配されたので逃亡ライフをはじめますで残りの十天は出ます』
ナッツ『その小説との時間軸は?』
ケイン『要調整なのでそっちの小説は投稿頻度は2日に1話です、早いと追いついちゃって時間軸の関係でこっちのネタバレになるので』
ナッツ『リヴィの正体は?』
ケイン『第6章で全てが明らかになります、一番この小説でながい予定です』