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【完結済】槍の新兵は夢を見ない  作者: 牛乳太子
5.5章【太古の記述】
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18話 鬼畜な時間

スカーレット『虫!頑張れ!』


ナッツ『』

グスタフ『』

ジャムルフィン『』

特訓2日目はいつにも増して地獄だった

リヴィの話をしたのが原因だろう


人形のレベルが時たまランクAがでてくるのだ

ガウガロの奥にあるティクティカ遺跡対策だろうな

俺達は必至で在りえない動きで向かってくる人形と対峙していた


『馬鹿みてぇに強ぇんだが・・・』


遠くでグスタフが愚痴っていた

彼は一度人形を掴んで地面に叩きつけて投げ飛ばしたのだが

壁にぶち当たった人形が何事も無かったかの様に即反撃してくるのだ


人形の強力なタックルをガードしていたグスタフだがそのまま壁に吹き飛ばされていた


『入らん事言ってしまったか・・・』


ついつい俺もそう呟く

そうしているうちに人形が俺に襲い掛かる

狼撃破を2発人形に放っても素手て弾き飛ばすんだ


えぇ・・嘘ぉ・・

かなり狼気を込めたんでけど・・・

俺はだいたい倒し方を把握した、それまで何回も人形にボコボコにされ激痛によだれと鼻水を垂らす羽目になったんだけど


攻撃される瞬間にシルバシルヴァを一瞬発動させるんだ

魔力で固められた人形の武器、すなわち槍だ

槍を突かれる瞬間に起動し避ける、そのまま人形に懐に潜り込み真上に槍を振りかぶり宙に浮かす


そうすれば空中で人形は何もできなくなるので渾身のシルバーバスターを落下と同時に人形に当てる

大爆発が起きるがそれで終わりにならないのが悲しい

まだ人形が動くのだ、動きは鈍くなっているのでアレを起動しなくても頑張れば倒せるくらいだ


相手と接触する瞬間のシルバシルヴァの使い方だ

本当に一瞬なのでコストもいいだろうと思う


今日は3匹しか倒せなかったが仕方がないと思う

いきなりランクAの人形だ、スカーレットさんもそんな数を出せない様で今日も16時には特訓は終わる


彼女の手を叩く音が聞こえて特訓の終了になる


『ぐぉ・・お』


15m横にいるグスタフがよだれを垂らして膝をつく

地面を見つめてため息をついている様だ


『生きてるか?グスタフ』


『ああ・・Aはやべぇ』


そうだろうな、彼は苦笑いしながら俺の方を向きそう答える


『グスタフのよよよだれもっ恰好良いぞ!?拭いてやるのだ!』


『なぁ少し屈辱的だし動揺してるのなんでだぁ?』


疑問を感じるグスタフをよそにルルカがハンカチでグスタフの顔を拭いている

彼はされるがままだ、抵抗する力も無いのだろうな


俺の後ろではうつ伏せで大の字になってナッツが気を失っている

どうやら1体も人形を倒せなかった様だ

ナッツはまだ切り札と呼べる技を持っていないのだからしょうがない


『私はBクラスの人形だったのだ』


ルルカだけBだった、そしてルルカは今日この後クラスチェンジのスカーレットさんと教会に行くらしい

1日目の特訓で条件突破したのだ


・・・・・・・・・・・・・・・

ルルカ・ルーブルム・ハイ・ルーゼット(女16)剣士【下位】


☆戦術スキル

剣術【5】 剣術熟練度、恩恵により攻撃力・耐久力が中アップ

魔術【4】 魔術熟練度、恩恵により魔力量を中アップし・詠唱時間を中軽減する

体術【2】 体術熟練度、恩恵により耐久力と素早さが小アップ


☆補助スキル

観察眼 【中】 視力が中アップ

魔力感知【中】 体内の魔力の流れを感じとることが出来る

自動回復【小】 体力・魔力が僅かに回復していく

恐怖耐性【小】 恐怖状態を僅かに緩和


☆技スキル(ステータスに表示されない部分)

居合・流し斬り・十字斬り

アクアショット(水)・アクアヒール(水)・ガードアップ(水)

ファイアショット(火)ファイアバレット(火)・パワーアップ(火)

シャドーボール(黒)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



魔法剣士と言う中位職だ

女性陣はルルカに着いていくらしい

俺たちは先に風呂に入ることになったのだが

何回もナッツとグスタフが湯船で溺れそうになる


その光景に俺は他人事のように笑ってしまう

その時はケインもいたのだが彼は溺れる2人を見て不思議な顔をするだけだった


応接室にて絨毯に大の字で寝そべるナッツにグスタフ

俺は椅子にもたれ掛かり無心状態だ

ケインも俺と同じテーブル席だ


『見てるだけで吐きそうな特訓ですねぇ』


ケインが執事に用意されたイチゴジュースを飲みながら口を開く

そう言いつつ彼は床で倒れている2人を見て口元を抑えている


『ここは・・・どこですか?』


『ナッツ、応接室だ』


面白い意味で危ないな、そっとしとくか

2人はそのままにケインに質問しておくことにした


『ケイン、獅子族ってどんな感じなんだ』


ケインは苦い感じの顔つきになり答えた


『戦うのが一番大好きな種族ですね、力は凄いですが後先考えない行動が疲れると父が言っていた事があります』


『無鉄砲って事か・・』


『らしいですね、父も説得するとかアバドンで聞きましたが本当に獅子族が獣王なら話を聞かない部分もありますので大変かと』


『だからリヴィは行き過ぎたら殺すって言ったのか・・・』


まぁリヴィにとってガウガロは無くなってほしくない存在でいいだろう

獅子族の行動で大事になるくらいなら殺すってことだな


俺何もしなくてもいいんじゃないか?

でも遠回しでやれって言われてる気がして・・・


俺はテーブルに両腕を置いて再び口を開く


『行くなら巻き込まれるのは覚悟しろって意味かリヴィ』


『だと思います』


ケインも薄々そうは感じているらしい

ギリギリ勝てない相手か、どうしたものか

説得とかは難しいのだろうな・・・力で示さないと言う事聞かなそうな情報しかないもん


暫くケインとジュースを飲んで会話しているとルルカ達が帰ってきた

その後にナッツとグスタフは起き上がり食堂に向かう

食事中ずっとルルカがグスタフに話しかけていた


『私は魔法剣士だぞグスタフ!』


『おおやったじゃねぇか、その能力を馴染ませる感じで頑張らないとな』


『そうなのだ!よだれをふいてやるぞ?』


『出してねぇ!!』


良いコントだ、もっとしてくれ

気が付いたのだがルルカは彼から貰った星のイヤリングを耳に付けていた

その光景を見て俺は静かに笑った

ケイン『人形のレベルの上がってますね』

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新作ですがこの小説を見てる人ならわかる部分が多い内容になってます 勇者ですが指名手配されたので逃亡ライフをはじめます
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