11話 女子会
ルルカ『おおきくなーれ』
ルッカ『?』
ルッカとルルカは脱衣場で何気ない会話をしつつ風呂場に向かう
こちらは野郎共と違い清楚な感じである
風呂場ではルッカがルルカの頭に泡をたてながら話し込んでいた
『良い物もらったじゃないルルカちゃん』
『家宝にするのだ!』
風呂場にある小さめの椅子に座りルルカは足をパタパタさせつつそう答えた
とても嬉しい反応を示すルルカ
その様子を見てルッカもご機嫌である
それもその筈、ナラ村でグスタフからの相談に乗っていたのだ
武人祭の時にルルカの誕生日が近い事を言われて彼に言われたのだ
『これって何か渡さないといけねぇ感じじゃねぇか?』
グスタフの考えは合っている、アピールされるのは初めてじゃない
頼み方が妹のルーシーに近い感じがしたのだろう
彼は悩みルッカにその事を離した時にルッカが言ったのだ
『イヤリングとかいいと思うわよ』
『ほう・・そうか』
こんな会話をグスタフとしていたが
ルッカはトラップを仕掛けていた
男性が女性にプレゼントする中でイヤリングは女性として見ているという印象を与えるのだ
そこまではグスタフは知らなかったろうとルッカは怪しく笑う
『明日からつけるのだ』
『特訓中は外しなさいよ?かなり嬉しそうね』
そう言いながらルッカはルルカの頭にお湯をかける
泡が綺麗に流れて赤い髪が現れる
『嬉しいのだ!』
そう言ってルルカは立ち上がり湯船に向かう
ルッカも彼女に続いて湯船につかる
ルルカは湯船の中で足を揺らしながらルッカに聞いた
『ルッカお姉さんはジャフィンと夜な夜な楽しんでおるのか?』
その言葉にルッカは少し動揺してルルカを見る
『それは秘密よ!』
『それはよかったのだ』
『何が・・・』
ルッカは溜息をつく
どう返せばいいのだろうかと言う表れだろうか
ふとルルカが質問してきた
『ルッカは幸せなの?』
『まぁね』
『羨ましいのだ』
『ルルカもそのうちよ、コツコツ頑張りなさい』
『そうするのだ!』
ルルカは背伸びをしつつそう答える
女子会に近い会話だろう
『もう揉まれまくったのか?』
『そっ・・それは夜なんだから・・』
ブクブクと湯船で泡を出しつつルッカはそう答える
意外とルルカも最近になってそんな話をするようになった
この場では仕方がない内容であるが
『私はこれからなのだ』
立ち上がり胸を張るルルカ
その光景を無言で見る事しかできないルッカだ
『まずは強くならないとね、私はお荷物みたいな感じだけどそれ以外は私がやるわ』
『わかったのだ!』
ルルカも魔法剣士まで目の前だ、次にはルーンナイトと言う稀な職を目指す
ケインを送れば全ての旅が終わる筈なのに終わらない様な不安をルッカは感じている
まだ何かに巻き込まれそうなそんな予感が
今はまだそんなこと誰も知らない
『さぁ上がるわよルルカちゃん』
ルッカが湯船から立ち上がるとルルカも立ち上がる
『そうなのである!じゃないとルッカとジャフィンの時間が』
『やめなさい』
そんな事を言いながら2人は風呂を終えた
ナッツ『番外編が多い章です』