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【完結済】槍の新兵は夢を見ない  作者: 牛乳太子
5.5章【太古の記述】
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7話 夜食が出来るまで

父さん『まだ下半身は若い』

ジャムルフィン『聞いてない』

父さん『息子もルッカちゃんと夜は銀銀だろ?』


ジャムルフィン『やめろぉぉぉぉぉぉぉぉ!!』

『ケイン君がいるからあなたは待ってなさい』


そう言われて大人しく父さんとリビングのソファーで寛いでいた

ふと父さんと会話する事となる


『優勝か、驚くだろ普通』


そう言う父さんは腹をかかえて笑う

その様子に釣られて笑ってしまう


『本当に凄い職だよ父さん・・・銀狼の太古の力なのかな』


『これからわかるだろうなそれは』


手前にある小さいテーブルに乗ってい飲み物を飲みつつそう答える

今俺が持っている情報をこれから得るだろう情報と繋げることになるだろう


『それよりも強くならないとあいつがくる』


『・・・』


父さんはテーブルを見つめて深く考えている

俺は言葉を続けた


『俺は多分あいつより強くならないといけない気がしてならない』


『嫌な感じがする奴だったな』


『かなりだよ・・・あいつが俺に対して興味を無くさない限り俺の夢は叶わない』


『そうか』


『あいつからくる、そう感じる』


俺はそう言い終わると父さんと同時に手に持っていた飲み物を飲んだ

偶然のタイミングだろうな、俺は多分だが強くならないと



殺される気がしてならないのだ

だから強くなると言う気持ちが高い

人から見れば夢じゃないと言われる夢だが

俺にとっては大きい夢となっている


恥ずかしいから今は言わないけど


『摩天狼になれば勝てる見込みはあるのか』


『夢の中の銀の意思が遠回しに勝てる様な言い回しをしていた』


『最強の・・・か、俺も今鍛えてるんだ』


そう言うと立ち上がりいきなり服を脱いで上半身を見せつけてくる

あれ?前より筋肉質だ・・・どうしたんだろうか


『俺も上位職まで少しだったしな!死ぬ前になっておきたくてな!』


『父さん・・・』


苦笑いしながらそのマッスルポーズをする父さんを見る

それグスタフと同じだぞ・・・

父さんは静かに椅子に座ってくれた

そして父さんから意外な話を聞いた


『ガウガロは昔から内部の争いが絶えないと聞く』


『なんでだ?』


『権力争いだよ、武を示したものが獣王になると聞くから王権を狙って各種族のトップが王座を巡ってたまに争いがあるらしいがガウガロでは普通の事らしく外部にまで影響は無いらしいぞ?』


『その情報はどこからなんだ父さん』


『俺も元冒険者だぞ?行ったことあるぞ?』


とんでもないことを口にしたぞこの人

教えてくれよ!大事な事だろうに


『父さんは無事だったのか?』


『まぁな、かけだしの事だ・・・俺の時は熊人族が獣王に挑んでいた時期で大変だったよ』


父さんは溜息をして両手を横に広げた


『それは今でも変わらないのかな』


『だろうな、お前の話だとルーカストアとの睨み合いが終わりそうと聞くがガウガロは普段外部に関心はもたない筈なんだけどなぁ』


『それは』


『自分達の国は自分達でなんとかする!に近いから助けを求めるとかそう言う懸念がないんだよ、だから外部と戦争しそうになるのは俺の中では珍しいなってな・・・警戒するのは普段からしてたらしいけど』


『外部との接触を極力しない国って考えで良いのかな』


『ああそうだ』


父さんが頷きながらそう答える

内部の争いも日常茶飯事で大事じゃないのか

それが風習なのかもしれない、王権は武で勝ち取るとかありそうだ

そう考えておこう


『今の獣王が何の種族かわからんが睨み合いだけで進んできた関係を戦争直前にまで行くとなると現在の王は今までと違うのだろうな』


そのあと会話は進みそれなりに情報を掴めた

父さんの時代だと色々な種族がその国で住んでいる

その種族で一番強い者が獣王として君臨し、その獣王の種族の地位も上がるらしい

そしてその下に各種族が配下になり種族長たる種族のトップが自分の種族をまとめて獣王に従う感じだと言うのだ


現在の狼人族は獣王の配下なのだろう

ケインの父さんは狼人族種族長と思ってもいいだろう

そして現在の獣王は父さんの話し方だと今までの王とは変わっている感じだ


なんの種族なのだ

わからない


『十分に準備して行け、危ないと思えば直ぐに帰ってこい』


俺は暫く考えていたのでテーブルを見つめていた

その父さんの言葉で顔を上げると父さんが真剣な顔で俺を見ていた


『わかった・・・できるだけ狼人族以外の接触は控えるよ』


『それがいい、わかってると思うが人間をあまりよく思っていない・・・理由はジャフィンから聞いた話が本当ならばその5000年前の因縁が時代を超えてまだ微かに残っているんだ』


父にも祭りの後に話したのだ、伯爵からの情報を

なので今の様な言い回しをしたのだろう

骨が折れそうな旅路になりそうだが


出来れば最悪な状況を見越せばグスタフを上位職にしたかった

それだけが俺は残念だ、彼が悪いんじゃない

グスタフは予想を何度も上回り強くなった


そんな彼なら間に合うかもと密かに思って期待していた俺がいる

彼には悪い考えなのかもしれないがそれくらい俺はグスタフを頼りにしてるんだ


今の状態でもグスタフは強い、体術ならまだ分が悪いくらいだ

ナッツは時期まで鍛錬してポートレアに向かう

ルルカは俺たちが来るまでスカーレットさんことお母様の地獄の特訓を今もしているだろう

戦闘系4人に計画進行の含む1名!

まぁまぁだ


あれ・・タツタカ誘えばよかったんじゃね!と思ったが

彼には彼なりの目標があるから言い出せなかったんだと思い出した


『ジャフィン、強くなっても力に溺れたら駄目だぞ』


『そうなれば父さんとグスタフが全力でぶん殴りにくるだろ?』


『くっはっはっはっは!!そうだなぁ!』


父さんは太ももを叩きながら笑い焦げる

そうしていると調理場から声が聞こえた


『出来たからさぼり組はご飯運んでね?』


母さんだ、俺と父さんは立ち上がり

テーブルに食べ物を並べる

今日はトマトがふんだんに使われた野菜スープ

祭りで余った焼き鳥にサラダだった


飲み物はレモン水、いつもそれかよって?

家族はこれが好きなんだよ・・・


『ケイン君とも今日でお別れなのね・・・』


しんみり母さんがケインを撫でながらそう呟く

ケインもその言葉を聞き母さんをギューしている


『本当に皆さんにお世話になりました』


『やっぱり弟は欲しいわねぇ』


そして父さんの口元が微かに笑っている

胸を張り自己主張をする父さん、うんそっか・・・


ケインを入れた家族で夜食を食べ

俺たちは自室にてケインと明日の出発に向けて寝ることにした


『お家かぁ・・・半年ぶりくらいですねぇ』


『数えるの忘れたよ俺は』


俺はこの職になってどのくらいだろうか・・半年いっただろうか

そんなことを考えてるうちにケインに質問をした


『ガウガロの獣王は今は誰なんだ?』


『わかりません』


耳を垂らして申し訳ない顔になるケイン

可愛くて高速で俺はモフってやる

また気持ちよさそうな顔だ!いいぞケイン


『初めての時も言ったが・・・俺たちが届けてやる』


『今回はキャメルさんいませんけどね』


ケインが笑いながら後輩の名前を言う

キャメルも中位職迄半年あれば!とか武人祭で出会った時の会話で言ってた


そうなれば彼の階級もそれに応じて変わるかもしれないとベリト副将も言っていた

副将がいるなら大丈夫だろう


帰ってきたら顔を出しに王国に行かないとな


『じゃあ寝るかケイン』


『おやすみなさいですー』


明日にはポートレアに行く

???『俺が獣王だが』


グスタフ『やべぇでけぇ』

ナッツ『あ?ネタバレ駄目ですよ?』

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新作ですがこの小説を見てる人ならわかる部分が多い内容になってます 勇者ですが指名手配されたので逃亡ライフをはじめます
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