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【完結済】槍の新兵は夢を見ない  作者: 牛乳太子
5.5章【太古の記述】
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4話 ナラ村祭り

ケイン『肉!』


ルッカ『流石肉食ねぇ』

夜も賑やかだ、祭りだ

季節は冬なのにだ!寒い

だが村人は寒さにも強い!俺もだけど多分


そんな寒さにも負けずに人々は今日を祝うのだ

俺たちは時間になり屋台が出ている中心街を歩く


俺とケインとルッカでだ

グスタフは妹のルーシーに捕まり途中で連れていかれたのだ


『美味しそうな食べ物が沢山・・・』


ケインが屋台を見回しそう口にする

道の両方に屋台が50m先まで続いている

まぁそんな村の人口何て1000人もいかないからこのくらいだろう

食べ物や商品も格安であり普段の半額


『ねぇジャン!ミカン飴食べたい!』


『買いに行こう、まずはケインの食べる肉な』


『やったー』


ケインは万歳して喜ぶ、まだ子供なのだ

俺たちは肉を買い飴を2つ使う

飴には棒がささっており手に持つタイプの飴だった


俺は買わずにケインとルッカが飴を美味しそうに舐めている

ルッカは浴衣だ、うう・・・我慢だ俺


『領主さんも嬉しいだろうねぇ』


ルッカが飴を舐めながらそう言う

確かに男爵になったからな、もしかすると街も統治するチャンスが生まれる

かなり喜んでいたのだ


『どこか座りません?あっちの方にテーブルが沢山あります』


ケインの指さす場所にはテーブルがずらりと並んでいる

買った物をゆっくり食べれるようにした食事コーナーだろう


その近くの屋台には母さんが鶏肉を焼いている

炭火焼きだ、基本屋台は炭を使っているのだが

俺たちは座るとモグモグと無心で肉を貪るケインを見て笑う

育ち盛りだな


『あのさ・・・ジャン』


ふとルッカの言葉に俺は彼女の方を向く


『どうした?』


『私たちって、どんな立ち位置なのかな』


そんな事を言い少し顔を赤くさせる

そう言う事か、少し笑ってしまう


『婚約者じゃないか?』


『は・・はっきり言わないでよ!もう』


自分から言っといてそりゃないぜ!

でも普通にそうだよな、ポロポーズもしたし

俺たちの関係はそれが一番しっくりくる


結婚式もするんだろうなぁ、賞金あるし楽勝だな!


『仲睦まじきですね』


ボソッとケインが口を開いた

ルッカはアハハと誤魔化している

平和だなと思える時間だ、こんな時間が俺は欲しい


そうなる為に頑張らないとな

奴が言ったからな、また会いに来ますと

ただ会いに来るわけがないのだ

強くならないといけない今よりもっと


『また真剣な顔して・・・』


ルッカが俺のほっぺをつねるが少し痛い

今日は楽しまないといけないが予定もあるしな

俺は暫くテーブルに座り会話を楽しむ事にした


『そういえばルッカは家は継ぐんだよな?』


『うちは薬剤師の店だしね、継ぐわよ?』


『結婚したらどうなるんだろうな』


ルッカは少しモジモジしつつ考えるが

答えは出ない様だ、ケインはその様子を観察している


『家を建てるのも良いけどどちらかの家にいるのもいいかもだけど』


『ジャンのお家にいた方が良いかもね、お仕事で私の実家の通うとか面白そう』


『なんか面白いな』


『まぁ少しずつ考えとくか』


『そうね』


そんな話をしていると拡声術で村の領主である

エドガー・ハミルトン・ナラさんの声が中心街に響いた


『今回はゼリフタル武人祭にて快挙を成し遂げたグスタフ君とジャムルフィン君を称える祭りであります!えー、グスタフ君はなんか正門に走って行っていないのでジャムルフィン君に言葉を頂きたいと思います』


その声の後に周りから拍手が聞こえた

このテーブル席の奥に安易ステージがあるのだ

そこからルドガーさんが拡声術で喋っていた


俺かよと思うが仕方ない


『いってらっしゃい』


ケインが俺に手を振る

あはは・・・

テーブル席も村人で満席だ、100人くらい座れるんじゃないだろうか


俺はステージに上がり目の前にある光の球に向けて口を開いた


『グスタフも俺も今回運がよく満足できる成績を収めることができました、来年は税金が免除になりより村が活気で満たされることを期待しております、俺もこの職の力を発揮できるように頑張ります』


そう言い俺はテーブル席で座る人たちに深くお辞儀をする

沢山の村人の拍手のもと、そのまま階段を降りて自分のテーブルに戻る

座った瞬間にフゥっと息をつく


緊張したぁ


『えージャムルフィン君の言葉でした!彼は銀狼と言う世界最強の職を持つ男性でして皆もご存じの通り優勝するくらいの豪傑です!まだまだ強くなれるらしいので村で彼を見守りましょう』


『おーがんばれー!』


『最強とか良い響きで羨ましいなぁ』


『この村からそんな人間がでるなんてな』


『彼女いるのかしら』


テーブル席から声が色々聞こえた

最後の言葉にルッカがピクリと反応する、ここにいるよ


『浮気はダメよとお母さんがお父さんに言ってました』


『ケイン?何の話をしてるんだ?』


ルッカが顔を隠して笑っている

俺まだ何もしてないぞ?な?


『俺は何もしてないぞ?』


『知ってますー』

まだ笑っている

俺はふと小腹が空いたと思いテーブルの椅子から立つ

ルッカが頭を傾げて口を開く


『お腹すいたの?』


『よくわかるな』


『当たり前でしょ』


『何か買ってくるから待っててくれ』


ルッカは片手を上げて返事をする

そうして俺は屋台の方に向かった


村の知り合いがみんな屋台をしている

俺は自分用にレモン水を買う事にしたのだが


『英雄は無料だ!』


『・・・・・』


隣の家のおじいちゃんがそう言ってくれた

俺のおじいちゃんではないぞ

ありがとうおじいちゃん!


木でできたコップにレモン水を注ぐおじいちゃん


『ありがとうございます』


『がんばれよ槍坊!』


『ハハハ』


俺は食べ物を買おうと更に屋台を見渡すのだが昼前に見た顔を見つけた

彼は俺に気付くとこちらに近付き深くお辞儀をする


『やぁ、銀狼君』


『どうもです、ブール伯爵』


『楽しい時間に水を差してすまないが少しだけ・・・いいか?』


『わかりました、いったん屋台から離れますか』


そうして俺とブール・ムール・ヴェロニカ・アポス伯爵は屋台の通りを抜けて人目があまりない場所に着いた、まぁ多少人はいるが


彼は背伸びをしながら俺に口を開いたのだ


『まず私が知る狼人族の歴史を教えよう、その中に君が知りたい情報がある筈だ』

ルッカ『浴衣よ』

ジャムルフィン『ベットいかないか?』


ルルカ『ピピーー!!変態警察なのだ!!!』

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新作ですがこの小説を見てる人ならわかる部分が多い内容になってます 勇者ですが指名手配されたので逃亡ライフをはじめます
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