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【完結済】槍の新兵は夢を見ない  作者: 牛乳太子
第5章【ゼリフタル武人祭】
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38章 【武人祭4日目】5000年の時を超えた戦い

グスタフ『武器は木製だぞ!?』

ケイン『ガンバレー』

俺は選手控室で静かに目を閉じて時を待つ

色々な声や音が聞こえるが構いやしない


自分の晩まで狼気を出来るだけ回復しようとした

一応は万全に近いのだが全開ではない


なるべく動かず、じっとしていた

グスタフも隣で俺の様子を見てくれている

今日は付添人になってくれているのだ


本当に有難い


俺は一つ考え事をした

とある男の言葉の意味を繋げていた

ほぼ確定と言っていいと思うのだが


摩天狼に挑んだ5つの天位職は称えられ、5大天位職と言われたという情報

それほどまで俺の職はその時代では武の象徴だったのだろう


微かに体が震えている、何故だ?

心配事なんてない・・・いつも通りやろうとしている


『勝者!!!光の子カール!』


・・・・やったな、カール



目を閉じていても震える自分がわかる

緊張じゃない、何なんだこれは?理由がわからない


『大丈夫か』


グスタフの声に俺は目を開く

彼は俺の顔を覗き込んで多少心配してくれている


『大丈夫だ』


そう言うとグスタフは溜息をついて俺の肩を叩き無言で頷く

直ぐに視線を俺から外し、足を組んで共に時間を待つ


どのくらい時間がたったのだろうか

いつ始まるのだろうか、深呼吸を何回もした


それでも落ち着かない

俺自身はいたって普通だ、次第に笑えてくる

そうしていると時は来るもんだ


『銀狼のジャムルフィンさん、タツタカさん・・・時間です』


タツタカは俺にコクリと頭を下げて先にドアから出ていく

俺は静かに椅子から立ち上がる

立った瞬間にグスタフが強く背中を叩いてくれる

気付けの一発か・・・お前がやりそうな事だな


俺は口元に笑みを受けべ彼に頷く


『観客席で見てるぜ』


『わかった』


それ以外会話はなかった、グスタフは控室を出る

俺も準備の為に係員に誘導されてリング入口の扉まで来た


心臓の音が聞こえる、だが雑音が聞こえない

観客の声も生活音も何もかも、心臓の音だけだ


何故だ


係員が俺に何か言っている

扉を開けたのだ、ああ時間か・・・そうか

聞こえなかったよ


俺は歩み始める、リングに向かって

相手はタツタカ、黒い仮面をつけている彼もここからでも震えているのがわかる

お前もかと内心ほっとした・・そう思ったが


彼は上位職の魔導王・・・ん?


待てよ、もしかすると

ハハハ、そうか・・・そう言う事か


彼の職は【表上】では魔導王だ

前にも言ったよな・・・世界の職には色々不思議な存在がある

彼は本当の職を隠すことが出来る



俺とタツタカがリング中央に着く

そして気づいた


俺たちの記憶になくても



この職達は記憶しているんだきっと

過去の戦いを全て、だからか


摩天狼に挑んだ5種の天位職

摩天狼にとっての好敵手

摩天狼にとっての挑戦者


俺は静かに細い目で彼を見た

俺の何かが騒い・・・で・・いる


これ・・は


武人祭という戦いの場では決してない

そんな安い戦いではない!

摩天狼に挑んだ天位職との闘いだ!

太古職VS太古職

貴様の本当の職は天位職の【ヘルト】





遥か昔・・・

この我と最強の座を欲して挑んできた5大天位職の1種


今、その戦いがこの時代に起きるのだ

面白い奴だったな昔は

この後に及んで挑むとは・・・ヘルトの分際で偉そうに!

身の程を知れ!!昔の様にまた遊んでやる!





ルルカ『天位職VS天位職なのだ!!』

ナッツ『5000年の時を超え!』

アニマ『彼らは戦う!』


ケイン『誰?』

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新作ですがこの小説を見てる人ならわかる部分が多い内容になってます 勇者ですが指名手配されたので逃亡ライフをはじめます
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