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プロローグ

この小説は動物の擬人化・異世界トリップ等扱っておりますのでそのようなものが苦手な方はお引き取りください。

私の可愛い可愛い、天使のような存在・・・フェルデン。クリーム色のふわふわな毛。輝いた黒のつぶらな瞳。なでると動くその尻尾・・・!可愛すぎる!!!


フェルデン、と呼べばすぐ駆けてくる。そう、フェルデンは犬。一見マルチーズのようではあるが雑種で、家の近くの公園に捨てられていた。あの日は雨が降っていたから家につれてきたんだけど、二日三日一緒に居て愛が芽生えてしまった。表現がオーバー?そんなこと無い。だって私にとってフェルデンは家族でもあり、友達でもあり、恋人でもあるから。


今日もフェルデンと一緒にお散歩。これは私とフェルデンの中では日常化されているものだが皆には驚かれる。別にいいじゃない、首輪やリードなんて。あんなもの、どうして必要なのかわからない。ちゃんと愛情を注げば、気持ちを伝えようとすればいいじゃない。そう、ついさっきまでは思っていた。


「フェルデンッ」


キキーーーッ


バンッ


「・・・ッッ」


クゥ〜ンと擦りついてきたフェルデンに大丈夫、と声をかける。一瞬のことだった。私が落としたキーホルダーを、フェルデンは取りに行ったくれたのだ。けれどキーホルダーは道路まで転がっていて。気がついたときにはトラックがフェルデンに迫っていた。リードを付けておけば、と初めて後悔した。


大丈夫かい、と声をかけてくるトラックの運転手。いやいや、人を撥ねておいてそりゃ無いだろう、と心の中で文句を言う。はい、と返事をしようとしても声が出ない。目の前も真っ暗で何も見えない、音も聞こえなくなってきた。


死ぬのかな、と思った途端寒気がした。どうしよう、怖い。死が近づいてくるのが分かる。助けて、死にたくない。それに私が死んだらフェルデンは?世話は誰がするの?いや、それ以前にあの子はずっと私の帰りを待ち続けるだろう。他の人の用意した餌なんか食べないかもしれない。駄目、駄目・・!!あの子のためにも死んではいけないのに!誰か助けて、誰か・・・!!!










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