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密かな作戦

―大海の国国境―


ウンディーネは大海の国に戻っていた。

ミストの友を待つために

こちらに近づいてくる一つの影。

あれが自分の待っていた者だと確信を持ち、ウンディーネは走った。




近衛兵隊を連れ歩き回っていたジルベルの目の前に男―サランはあらわれた。


「…見つけたぞ」


「私を捜して下さったのですか?国王…それは、ありがたき幸せ」


恭しく、しかしわざとらしく礼をしたサランをジルベルは蛇の如く睨みつけた。


「…羽はどこだ?」


ジルベルの問いに微笑むだけで答えないサラン。

しびれを切らしたジルベルは近衛兵隊に命じ、先に行かせた。


「良いのですか?行かせてしまって」


「構わない…お前の口は俺が割らせる」


「そんなこと言われましても、私は主人からは饒舌だといわれていますし…割る口がありませんよ」


「そうか、じゃあいい。お前を倒した後、自力で捜すだけだ。」


ジルベルは剣を抜いた。


玉座の間草原の国の全土が見渡せる場所に位置していた。

そこでフキノトウは草原の国を見据えていた。

彼は背後に気配を感じ、振り返る。


「…やはり、あなたでしたか、スリジエ王子」


そこにいたのは、お菓子の入った袋を大事そうに抱え込むスリジエだった。

スリジエは屈託のない笑みを浮かべる。


「やぁ、フキノトウさん。こんな所でどうしたんですか?あっ、フキノトウさんにも少しあげましょうか?これ、美味しいんですよ」


スリジエの言葉にフキノトウは少し緊張を解いた。


「王子は本当にお菓子がお好きですね。」


「うん。僕は甘い物が大好きだからね」


菓子を一掴みし、美味しそうにかじりつく。


バン


扉が開けられる。

オンディーヌとミストが息を切らせて立っていた。


「あれ?この人たちは…?」


「草原の国第一王子スリジエ様と宰相フキノトウ様です。」


ミストの言葉に、オンディーヌはポンと手を打つ。


「あぁ、さっき君が言っていた友人か」


―友人…?


「その通りです王子。私の友人は敵を内部から殲滅しようと、ずっと偽りの姿を演じていました―もう、隠す必要ないのでは?」


ミストがそう言うと、フキノトウはニヤリと微笑んだ。


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