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プロローグ
目が覚めた。
何度も見る光景なのに何故だろう。
その瞬間は、いつも見てきたものとは違う気がした。
気ずくと俺は地面に立っていた。地面からは俺が踏みしめる砂利の音がする。周りからは賑やかな音がし、風は中を舞うように流れていく。
そこは、町だった。見た目は中世時代の。
町の人々は人間もいれば、獣の耳を生やした、言うなれば獣人もいる。
何故俺はここにいる?そんなことは考えるまでも無い。
普段から家に引き篭もり、ゲームや小説を読んでいる俺にはわかる。
そう、俺は『異世界に召喚された』のだった。