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prime number 僕らはお互いに  作者: 風音 葵
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2.君との出会い

君は僕との出会いを覚えているのかな?


実を言うと僕もはっきりとは覚えていないんだ。

だって、君と会ったときの第一印象は、「変なよくわかんない人」だったんだもん。



でも多分一番最初は、1年の1学期、クラスが隣で、僕が廊下にいたとき。

話しかけてきたのは君だったよ。



「ねぇ、見る?前言ってた本のやばシーン♡

ねーアニメで見たんでしょ?ならいーじゃん見てみなよ~」


「いや、まじ俺結構だから。つか風音しつこいんですけど」


「あーごめんなさいね。そういう質なのよ」


その頃ちょっとだけ気になってたクラスメートと前に話していた本について、小説のちょこっとそっち系な挿絵を見せた時の反応を見たくて、そのページに手を挟んでその人に向けていた。


「ちょ、俺まじで見る気ないし」

「見ればいいじゃん、桐ちゃんかわいいよ?」


「あーーーっ!!」


「え?」


「桐音のあのシーンじゃん!何そんなの見せようとしてんの~!」


「わおっ!桐ちゃん好きなの?…てか誰?」


「いや、俺は留奈ちゃん派。そっちこそ誰?」


知り合いのように話しかけられ、フレンドリー同士だったのか自己紹介の前に話が始まって気づかぬ間に終わってた。


一目惚れじゃなかったよ。騒がしい君の存在は知ってたけど、その時から君はちょっと変わった人にしか見えてなかった。




2度目は夏休みの、僕の出身の小学校で開催された夏祭りだったよね。


「あおーいっ!」


「おっす~楓きてたんだね~」


「きてたきてた~さっきまであそこらへんいたから見えなかったんじゃない?

葵の姿見えてちょい来た~」


「わおまじ~?ありがとー。

うちもそっち行っていいー?」


「どーぞどーぞ~。あ、澪も来てるよ~」


「澪ってあのやたら騒がしいひと?」


「その印象うけるわ~!

全くその通りの、橋本澪、うちのクラスの人」



かえでは同じ小学校出身で、まぁまぁ普通に仲は良く、隣のクラスだけどたまに話す感じだった。

その楓が澪とよく騒いでいたし、大声を出すとハスキーがかった声で、話したのはちょこっとだけだったけど、存在としては濃かった。



今思えばちゃんと喋った「出会い」はこれが最初だったんだ…


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