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お姉さんがやって来た  作者: 中華
27/32

逃げてしまう男の子と無理やり会話する

話し掛けると走って逃げてしまう貴弘(たかひろ)君と言う男の子がいた。

だがある時偶然、

部屋で漫画を読んでいた彼を見つけたので話し掛ける事が出来た。

「ねぇ、今暇でしょ?」

今度は逃げ出す気配はなかった。

「暇じゃないよ。」

「漫画読んでるじゃないの。」

「漫画読んでて忙しいのっ。」

実は、彼が私を見て、慌てて漫画を掴んで読み始めたのを知っていた。

「いいじゃん、漫画より私と話そうよ。」

「嫌だっ。」

あくまで彼は嫌がる。

「もー仕方ないなー…いつもはいつ頃なら暇?」

彼が少し考える素振りをする。

「明日ならいいかな」

「じゃ、明日ね」

「でもどうなるか分からないけどね。」

「とりあえず明日、貴弘君に会いに来るから。忙しく無かったらいてね、絶対よ」

そう言って念押しすると、この会話を聞いていた他の男の子達が

「次のターゲットは彼になったようですね」

「あぁ、だな」

と言葉を交わすのが聞こえた。

次の日、彼が部屋でギターを弾いているのを見て、

慌てて部屋に入って彼の近くに座った。

「貴弘君、ギターも弾けるの!?」

彼が少し得意そうな顔をした。

「俺、楽器よりギターの方が好きだし」

「すごいわ」

「…何で俺に構うの?」

「仲良くなりたいと思ったからに決まってるでしょう」

「えぇ!?迷惑っ…どうしてそう思ったの?」

「私ね、中学からずっとその楽器担当してるの。

ギターじゃなくて、貴弘君や皆が担当してる楽器の方ね」

私はそう言って、彼の側に置いてあった和楽器を指差す。

「えっそうなの?」

「うん、皆があの楽器弾いてたから皆とも色々話したかったんだけど、

中でも貴弘君が一番上手に演奏してたから、

これはもう仲良くならないと!って思っちゃったんだー」

「えーマジかよー?」

「嘘じゃないわよ、でもあなたすぐ逃げちゃうし・・・。

だから暇そうにしてる時無いかなって見てた、そして今に至る。

話せて嬉しいわ」

彼が噴出す。

「えっお姉さんてストーカー?」

「もー違うってば。ストーカーってのは

好きな人に迷惑かけるのを楽しむ変態の事でしょ、一緒にしないでよ」

「じゃ、お姉さんは変態だっ」

「はは…もう何とでも言ってくれ」

「あのさ、お姉さんてゲームとか漫画好きなの?」

「えっどうして知ってるの?」

「だって他の奴らがそう言ってたの聞いたし」

「そうなんだ?何か、あなたが…ってか皆が私の事を聞いてくれるのは嬉しいわね」

「何で?」

「いや、多少は私に気付いてくれてるんだわって」

「だってお姉さん目立つし」

「そう?」

「俺は今までここに来る女の人とはほとんど話さなかったんだ、

なのに今度来たお姉さんはストーカーだし、俺はもうどうしたらいいんだっ」

そう言って彼は笑いながら顔を手で覆い、泣く真似をした。

私もそこで反撃する。

「だってそれ位しないとあなた達気付いてもくれないじゃない、まぁまぁ元気出して、

年上の女の人に追い掛けられる経験なんて貴重よ、皆に自慢出来るよ。」

「お姉さんが言うなよなっ。」

こんな会話でも、彼と会話するのに成功したと言えるだろう。

〜ブログ公開時代のコメント〜


ここは面白い・・・笑

このページの会話面白い・・・。

ストーカーお姉さん。

題名変えてみては?「ストーカーお姉さんがやってきた」って。

ホラーになるかも。笑

[ 2005/11/22 21:57 ] みよし



楽しんでくれりゃ幸いさ(笑)

私も書いてて楽しかった(笑)


>題名変えてみては?「ストーカーお姉さんがやってきた」って。

>ホラーになるかも。笑


そっそそそれだけは…!!(やってみたいけど)駄目なんだ!

このシリーズはほのぼのごほげほっ

[ 2005/11/22 23:46 ] 中華



ほのぼの・・・!!??

お姉さんストーカーなのにか!!??笑


お姉さんがやってきたシリーズめっちゃ好きになってしまった・・・。

[ 2005/11/23 12:20 ] みよし



好きか!そう言ってくれると嬉しいよー!!

>お姉さんストーカーなのにか!!??笑


お姉さんをストーカーと言った元祖君の話(笑)

[ 2005/11/23 13:02 ] 中華

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