無口な子が叫んだ!(喜)
私は高2の千鶴君と誄君がいる部屋に入り浸っていた。
何故なら二人と話していると他のメンバー(と言っても大体同じ面子だけど)
もやって来て、普段は中々喋れない子とも話せるからだった。
千鶴君と誄君の二人はとても仲が良く、ほぼいつも一緒にいた。
なので彼等と過ごす時間は他の子達といる時間と比べて自然と長くなる。
いつものごとく二人と話していると、
部屋へ入ってくる数人に続いて珍しく一斉君が入ってきた。
「何でいつもここにいるんだよ!」
入るなり一斉君は叫んだ。
どうやら私がこの部屋に入り浸っていることは有名らしい(そりゃそうだ)
しかし私の前では無口だった子が突然叫んだので少し驚く。
だが、会話するチャンスだと思って食い下がってみた。
「失礼ねー、一斉君が見てないだけで私、色々な所回ってるのよ?
最終的にここに来ちゃうだけ。」
すると一斉君がちらっと笑い、近づいて来て側に座った。
「私以外の人も、この部屋によく来たんじゃない?居心地いいもの」
「他の人はそんな事無かったぞ!」
「あ、そうなんだ?ごめん、見てないから分からない。」
「なら言うな!」
この様子を見ていた誄君が口を挟んだ。
「お姉さんはこの部屋が好きなんだよな。」
あ、庇ってくれたなと感じた。
「あはは、よく分かったね。
でも場所と言うよりは、あなた達がいるからって感じ。
二人と話してるの、楽しいからね。」
最初に話していた二人がが笑みを浮かべた。