十二の詩《うた》 第四回
十二の詩 第四回
① 朝日に映えるイチジク、それを貪る。
② 東京の夜明けにみえる、焦燥と安堵。
③ フライパンで踊る奇妙なきのこ。
④ 車と椅子の正面衝突。
⑤ 牛乳とパンそれとベーコンエッグ、朝の定番でももう夜。
⑥ 棺おけに入る体に別れを告げる、天国か地獄。
⑦ 無事に学校を卒業でも先行き不安。
⑧ 大手企業の倒産、寒い冬。
⑨ 扇風機と洗濯機のセッション、踊りだす。
⑩ 有名ブランドの偽者を持ち歩く、軽い罪悪感。
⑪ 亀とめだかの徒競走。
⑫ 夕闇に映る青白き光、その肢体に反射する月光。
平成二十四年一月十八日 記す