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スカートの中と虫退治

間で他の人の視点も合って読みにくいかと思われますが、最後までお楽しみください。

「あいつら大丈夫かな。」


「カゴットさんだけなら心配ですけど、シムさんもいるから大丈夫ですよ。」


「そうだったらいいけどな。しかし風が強いな。」


「気を付けてくださいね。この高さから落ちたら怪我では済みませんから。」


「分かってるよ。そういうシアンも、風のせいでスカートが捲れてパンツが見えそうになってるよ。」


「見ないでください!」


 俺とシアンは今、カゴットとシムが囮として連れてくるツフトローチが分かるように成長魔法で高くした木の頂上付近にいる。周りの木が八メートルくらいだったので成長させた木は二十メートルくらいにしたせいで、風が強く寒い。

 シアンが落ちる心配をしているが仮に落ちても転移魔法で地面に転移すればいいのでその辺は大丈夫だがシアンが落ちた方が大変だろう。俺がスカートを指摘するとシアンは顔を赤くしてスカートが捲れない様に片手で抑えた。


「どうしてアレク様は、いつも私のパンツを見ようとするんですか。」


「ちょっと待て。俺はシアンのパンツをいつも見てる覚えがないんだけど?」


 このメイド、俺にパンツを見られそうになったせいか、とんでもない事を言い始めた。


「だって屋敷の人でアレク様だけがよく私のパンツを見てるじゃないですか!」


「それは不可抗力だ。俺が何かしたわけじゃなく自然に風が吹いて見える事が多いだけだ。」


「でもタイミングが良すぎじゃないですか!」


「それを言われると言い換えせないが…。」


 シアンの言う通り、俺がシアンに用事があり呼ぼうとしたら偶然風が吹いてスカートが捲れる事が多い。

 シアンのメイド服は足首までスカートがあって捲れにくいはずなのになんで高頻度で捲れる?


「そうでしょ。自然の風が吹いてタイミング良くパンツが見えるなんて、高頻度であるはずないですよ。アレク様が魔法を使って捲ったと言われた方がまだ信じられます。魔法を使ってまで私のパンツを見たいだなんて……アレク様のエッチ。」


 始めは黙って聞いてたがやってもいない事にここまで言われ、いらいらしてきた俺は実際に魔法で風を起こしてスカートをめくって見せることにした。


「やってない事にそこまで言うか!そんなに言うなら一回風魔法で捲ってやる!そうしたら自然の風と魔法の風の違いが分かるだろ!」


「まだアレク様には早いですがどうしても見た……え?」


「加減はするけど、落ちない様にしっかり木に掴まってろよ「強風」……は?」


「きゃあ!……もう、アレク様!」


 俺がシアンに風魔法を使いスカートを捲ったが、俺はシアンのパンツを見ることが出来なかった。が、それ以上に衝撃的なのを見てしまい俺が固まっていると、シアンは服を整え怒った顔でこちらを見たが何も反応をしない俺に戸惑い不思議そうな顔をした。


「あの、アレク様?どうされたんですか?」


「……シアン聞きたい事があるけどいいか?」


「何でしょうか。」


「お前、やっぱりパンツを履かないのが好きな変態だったのか?」


「何ですかいきなり!何度も言いますが私は変態じゃありません!」


「だってお前、パンツを履いてないじゃないか。」


「は?何を言ってるんですか、この通り私は……」


 俺が風魔法でスカートを捲ると普段はパンツで隠されて見えない向こう側。その場所は毛は生えて無くツルツルで、縦の線が思いっ切り見えていた。そう、シアンはパンツを履かずにそのままスカートを履いていた。

 その事を指摘するとシアンは怒りながら自分のスカートの中を確認した。そして自分がパンツを履いてないと気づくと。


「きゃああああっ!!なんでパンツが!私確かに履いて!?え?え?」


 近くにいるだけで耳が痛くなるほどの悲鳴をあげた。混乱していたシアンだったが段々その声に泣き声が混じってきている。

 まぁ気持ちは分かる。パンツを履いていると思ったら実は履いていませんでした、なんてそれは泣きたくなる。なんて思っていたらシアンが泣きながらこっちを睨んで。


「私が寝てる間にアレク様が脱がしたんじゃないですか!?」


「何てことを言うんだ!俺がそんな事するか!」


 このメイドはまた俺のせいにしやがった。

 先ほどはわざとパンツを見るだの何だのとそんな話しだったが、今度は下着泥棒扱いとは、これは酷い。


「おい変態!どういう考えをしたらそうなる!」


「だから変態じゃないです!今日の朝、私は…その、お花を摘みに行った時は履いていたんですよ。なのに今無くなっているということは、誰かが脱がしたとしか考えられないじゃないですか!」


「脱がしたなんて言うけど朝は履いてたんだろ?そんなのシアンが寝るか気絶しな、い……あっ。」


「何ですかその、あっ、とは?やっぱりアレク様が脱がしたんですか?」


 そういえばこの森に来る前にシアンのやつ、母さんに気絶させられてたんだった。で、その時何を思ったか母さんがパンツを脱がしていたな。

 あの後俺も急いで出て行ったから、パンツを履かせず連れて来てしまったのか。

 どうしよこれ、俺のせいになるのか?いや、パンツを脱がせたのは母さんだから責任はそちらにあるはず、俺は悪くない。取りあえず誰が脱がしたか教えてやるか。


「いいか、落ち着けシアン。脱がしたのは俺じゃない。」


「……なら誰ですか?」


 俺が真面目な顔をしながら言ったら、シアンは一応聞く気にはなってくれた。


「いいかよく聞け。パンツを脱がして今も持ってるのは母さんだ。」


「はい?」


 俺がパンツを盗んだ人の名前を言うとシアンは、聞き間違いか?、みたいな顔をした。


「だから母さんがパンツを脱がしたんだって。」


「なんでヴィクトリア様が私のパンツを脱がすんですか!?」


 シアンは俺の言葉を理解するなり叫び始めたけど、脱がした理由は俺にも分からん。それも脱がしたパンツをポケットに入れてたしな。実は母さんって男より女の方が好きとか?まぁ母さんの事より、今はシアンの方だな。


「脱がした理由は知らんがお前が気絶している間に脱がしていたな。ちなみにお前のパンツは、今も母さんが持ってるよ。」


「そんなぁ。私の今日のパンツは確か……。」


「ああ。なんか黒で透けてたな。……痛!何すんだよ!」


 俺が思い出すようにシアンのパンツを言うと顔に木の実が飛んできた。何をするんだとシアンの方を見たら顔を赤くして涙目になっている。


「なんで人のパンツを見てるんですか!それに今は周りに人が居ませんが、私の履いてるパンツをこんな所で言わないでください!」


「あ、ああ。ごめん。」


 シアンは泣きながら怒り、俺はその勢いに押され謝るしかできなかった。俺が泣いてるシアンに謝っていると遠くから木の倒れる音が聞こえてきた。おそらくカゴットとシムが逃げ始めたのだろう。


「シアン、ごめんけどこの話は後にしよう。」


「……はい。……他にも言いたいことがあるんですからね。」


「分かったから、屋敷に帰って聞くから。」


「約束ですよ。」


 シアンの話を今は後回しにして俺たちは退治するため音のする方を見た。


 ――――――――


「なぁシムさん。目的の場所はまだか?」


「もう少しだから頑張って走れ。食われたいのか?「速度上昇」…くそ、魔力がもう。」


 私たちは今、作戦で決めた目的地までツフトローチを連れて全力疾走している。しかし相手の足が速く常に魔法で足を速くしていないとすぐに追いつかれてしまうので、効力が切れる度に速度上昇を掛けなおしているが、そのせいで魔力も少なくカゴットに貰った魔力回復薬も今飲んだので最後だ。


「シムさん前を見ろ。」


 カゴットがそう言い前を見ると森の中でひらけた場所に出た。


「やっと着いたか。後は合図を送るだけだな。」


 そう言って別の薬を用意した。


 ――――――――


 上から予定の場所を見ていると二人から合図である煙が上がるのを確認した。


「よし。成功したな。」


「アレク様、当てないように気を付けてくださいよ。当たってしまったら怪我では済まないのですから。」


「大丈夫だって。煙が出たということは、二人はあの場所から逃げている筈だ。じゃあ始めるか。」


 そう言って俺は花火魔法の「六号玉」を煙の上がっている場所目掛けて連射を始めた。


「「六号玉」「六号玉」「六号玉」……ねえシアン?」


 魔法を十発ぐらい撃ったところで疑問が沸いたのでシアンに聞いてみる事にした。シアンは撃ち始めたら耳を塞いでいたが、俺が撃つのを止めるとどうしたのかと耳を塞ぐのをやめてこちらを見た。


「どうかされましたか?もう倒したとか?」


「いや、まだ倒してないな。そうじゃなくて連射して撃っているけど考えてみれば倒すためとはいえ、こんなに穴を開けて怒られないかな?」


「……ヴィクトリア様から退治するように、言われたからたぶん大丈夫でしょう。それに魔法を撃つことは予想はついてるでしょうから、遠慮なく大きいのを撃ってみたらどうです?」


 確かにここに行く事になったのは母さんに退治するよう言われたからだな。それに穴を気にして退治できませんでした、では話にもならない。動きが遅くなっているとはいえマップには赤い光がまだ表示されている。

 よし、決めた。俺は退治するため手加減無しで撃ち込むことにした。


「そうするよ。でかいのを撃つから耳塞いでろよ。」


「はい。」


 そう言うとシアンは耳を急いで塞いだ。それを確認した俺は別れる前にカゴットに貰った魔力回復薬を飲み、消費した魔力を回復した。回復したおかげで今使える魔法で一番威力の出るのが使えるようになったのでそちらを撃ち始めた。


「「一尺玉」「九号玉」」


 そして再び撃ち始めた花火魔法で、森には色とりどりの花が咲いた。 

 赤い光が消えるまで撃った結果、光が合った場所を中心に幾つか外してしまったのもあって、あちこちから煙があがり森は穴だらけだ。


「……アレク様、流石にこれはやりすぎでは。」


「あー…。やっぱり?怒られるかな?」


「どうでしょう?先ほども言いましたが、ヴィクトリア様から頼まれた事ですから大丈夫だと思いたいですが。」


「そこは母さん次第か。」


 二人で怒られないか心配していると下から声が聞こえた。見るとカゴットとシムが下で手を振りながら呼んでいた。


「アレクさーん。倒したツフトローチを回収しに行こうか。」


「おーい。終わったんなら降りて来なよ。」


 二人に呼ばれたので成長魔法で木を縮めて地上に降りる事にした。けど、カゴットすまん。たぶんツフトローチは跡形もなく吹き飛んでいると思うぞ。

読んでいただきありがとうございます。

次回もお楽しみください。

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